月と歩いた。

月の満ち欠けのように、毎日ぼちぼちと歩く私。
明日はもう少し、先へ。

充実したゴールデンウィーク 後半

2016-05-10 | 生活
ゴールデンウィーク後半も遊びまくった。

4日は高槻ジャズストリート。
いつもBLUESを演奏している会場を探してまわる。
今回は夫が先に演奏スケジュールをダウンロードしてチェックしてくれていたので、効率的にまわれるねぇと感謝していたら、お目当ての1バンド目でつまずいた。
会場でもらったスケジュールとバンド名が違うのだ!

「あれ?名前が違う」と夫が言うので、ハプニングがあって変更になったのかもと思い、他の会場のプログラムも見てみたら、チェックしてきたバンドが1つもない!!

もしかして・・・
いや、まさか・・・

「ダウンロードして見てたのって、去年のじゃないの?!」

夫に言って調べてもらうと、やっぱり!

いつもならそんなちょっとしたことにもカリカリしていたが、なぜか何とも思わなかった。
「面白いことするなぁ、さすが!」と笑い転げる余裕まであった。

前は「時間」と「計画」がとても大事で、きちんと計画を立てて準備して、その通りに進まないことがあればものすごく時間を無駄にしたような気分になってイライラしていた。
でも、今はそんなことは「たいしたことではない」と思えたのだ。
せっかく拾った命だ。
イライラするより、楽しんで過ごしたほうがいい。

だから、ゆっくり美味しいものを食べて、食べながらどのバンドを見るか相談した。
残念ながら、今年は見たいバンドがなく、ライブ自体はあまり楽しめなかったのだが、「裏ジャズストリート」でやっていたファンクバンドがすごくよくて、ずっとそこで盛り上がっていた。

あー、久しぶりのライブ!
なんでずっと離れていたんだろう。
これからはまた昔のようにたくさんライブに行くんだ。

ということで、翌日の5日も「祝春一番」へ!!
緑地公園での野外ライブで、朝11時~18時くらいまで延々12バンドくらいが出る。
後ろの芝生にはレジャーシートを敷いて寝ている人も。

私達もそれを狙っていったのだが、着いたのが遅かったので場所取りが間に合わなかった。
仕方なく前のほうの座席で見ていたが、それはそれで十分に楽しめた。

お目当ては、有山じゅんじ、木村充揮、金子マリ。

この数年で、私の敬愛するブルースマンたちがたくさん亡くなった。
塩次伸二、マンボ松本、石田長生、服田洋一郎、そして、B.Bキング。
実は有山さんもガンになり、昨年は治療と療養生活を送られていた。
いろんなブルースマンたちの訃報の後だったので、嫌な予感をぬぐいきることはできずにいた。

だけど、見事に復帰!!
今年に入ってそのことを知り、とても勇気付けられた。
同じ時期にガンになったことが、嬉しいというのは変な話だけど、なにか親しみのようなものが深まった(勝手に私が)。
だから、早く有山さんのギターを聴きたくて仕方がなかったのだ。

ステージに出てきたとき、胸が熱く熱くなって、涙がじんわり浮かんだ。
元気だった。変わらなかった。「有山じゅんじ」だった。
久しぶりの生ギター。
誰とも似ていない、あの音を聴きながら、私はやっぱり世界で一番この人のギターの音が好きなんだなぁと思っていた。
20代前半は、毎週のようにどこかのライブハウスへ行っては聴き続けた。
あの音だ。

木村さんが憂歌団の名曲「胸が痛い」をやってくれて、これもまたホロッときた。
音楽はいい。やっぱりいい。ブルースはいい。最高だ。
私はやっぱりブルースが好きなんだ。
もう一度聴けてよかった。

病院にいる間も、眠れない夜はいつもこっそりブルースを聴いていた。
消灯後の暗くなった病室で、じっと目を閉じて。
もう力を抜いて、生きることなんかやめてしまって、「いいですよ、もう死神さん、魂持っていってください」とつぶやいたら、すぐに実現してしまうような気がしていた。
そうつぶやくことはとても楽になることのようにも思えて、ある種の「誘惑」のようにも感じた。
それくらい、心は弱りきっていた。
だけど、そんな夜に助けてくれたのは音楽だった。

iPodなど、携帯できる音楽プレーヤーを何も持っていない私に、夫が買ってきてくれた。
仕事から帰って、朝までかかって、私の好きなブルースやR&Bやゴスペルをたくさんダウンロードして入れてくれた。
音楽を聴くと不思議と心が落ち着いて、眠ることができた。
元気になって、またライブに行きたいなぁと思った。

手術からちょうど1ヶ月でもうそれが実現した。
私はいつも目に見えない力に守られていて、ピンチの時には必ず奇跡が起きる。
今回も早期発見は奇跡としか思えない。
もしかしたら今も自分の中で成長していくガンに気づかず、普通に生活していたかもしれないのだから。

そんなことも考えながら、久しぶりのライブを堪能した。

6日は家でキッチンを磨いたり、久しぶりに刺繍をしたり、のんびり過ごした。


そして、7日・8日は奈良で1泊。
7日は親しくさせていただいている酒販店さん主催の酒蔵ツアーに参加。
三輪素麺で有名な土地で、大神神社をガイドしてもらう。




その後、酒蔵見学へ。


そして、近くのお店で懇親会。
日本酒好きというか、私より詳しい人もいて、いろんな人とお近づきになれたのがよかった。
また、とてもよい蔵で、勉強になることがたくさんあった。

皆と別れた後は、夫と2人でJR奈良駅のすぐそばのホテルに宿泊。
翌朝は興福寺と春日大社へ参拝した。
久しぶりに興福寺国宝館へ行けてよかった。
仏像好きにはたまらない。
また、リニューアルしてからすごく見やすくなって、阿修羅像の横の顔の表情などもはっきりわかるようになったのがありがたい。

春日大社は万灯籠を再現している部屋がきれいだったな。




2日にわたって由緒ある神社を訪れ、心が清められた感じがする。


樹齢1000年の大杉からもパワーをいただいた。


可愛い白鹿さんのおみくじをひいたら(くわえてる)、大吉!!
でも、「病」の内容はあまりよくなくて、引かなかったらよかったかなぁとも・・・。
かわいいから、いいか。


帰りにすごく美人の鹿さんに出会う。
神社の雰囲気もよかったのでセピアで撮影してみた。
目がキラキラしている。かわいい。


ならまちを散策し、町家カフェでスイーツも食べた。


以前なら間違いなく昼酒飲んでいたところだが、最近は夫とカフェでお茶をすることが増えた。
それもまた楽し♪

柿の葉寿司を買って帰って来た。

遊びまくった10日間。
昨日から通常営業に戻ったのだが、実際はほとんどまだ仕事をしていない。
たまっている酒蔵の原稿は2本あるし、今週末から取材も入り、来週は福島県へ出張もある。
それでもまだあまり仕事をやる気持ちになれない。
今日も朝から雨だから、だろうか。

まあ、いいよね。
人生の休息。もうちょっと続いても。