月と歩いた。

月の満ち欠けのように、毎日ぼちぼちと歩く私。
明日はもう少し、先へ。

経験と実績を積み上げる

2012-06-11 | 仕事
先週末、例の書籍を手伝ってほしいという依頼人(Kさん)と会った。
Kさんを紹介してくれたデザイン事務所のYさんと一緒に。

梅田のビルの個室のある居酒屋。
Yさんと先に待っていたら、Kさんが現れた。
想像とは全然違う人だった。
大柄の豪快な感じの人。

よくしゃべり、よく飲み(手酌で熱燗を5合くらい飲んでいた)、場を盛り上げるのが上手。
自分の話もするが、こちらにもちゃんと話を振って、質問してくれる。

でも、緊張してるんだなぁと思った。
いつも人と会うとき、場を盛り上げるときは、こんな感じになるんだろうなーと思った。
サービス精神が旺盛で、一生懸命やってくれているのがすごく伝わってくる。
きっと本当はシャイな人に違いない。

この日は本当に「顔合わせ」という感じだったので、飲んでしゃべって、かなり「酔っ払いモード」だった。
次回は「仕事モード」のときのKさんに会いたいなぁと思った。

1つだけ嫌だったのは、私のことを褒めてくれようとしたんだろうけど、
急に「もてるでしょう?」と言い始めた。
「いや、そんなことないですけど・・・」と私。
そうしたら、
「いや、絶対もてるんですよ、こういうタイプの人は。特別美人じゃないけど、男の人を寄せ付ける」と言い出した。
「はぁ・・・そうですかねぇ」
「そう。すごい美人だと高嶺の花って感じで、僕みたいな男は近寄りにくいけど、そんなに美人じゃないのがいいんだ」
「はぁ・・・まあ、そうですかねぇ」
「うん。あなたみたいに美人じゃないのにもてる人っているんですよ!」

・・・

わかった。
わかったから、もう「美人じゃない」を連呼するのはやめてくれへんか・・・

酔っ払っていたのと、本人は褒めようとしてくれていたのが伝わったので、怒りはしなかったが、ひそかに心ズタズタやった
そんなに連呼しなくてもいいやんねぇ・・・

言っておくが、私の顔は、好きな人は好きなんやで
万人受けはしないけど・・・。
時が平安時代なら、小野小町と並んでいたと思うんやけどなぁ。
こじんまりした顔と、豊かな黒髪。

そう、「平安美人」やもん!!
・・・と、こんな小さな抵抗をしても仕方がない。

まあ、それ以外は楽しく過ごせたし、書籍の話は合意したので、これから進めていく。
最終的に出版できるかどうかはわからないらしいが、
「もし無理だったら、奥さんと子供のためにカタチにしたいから、必ず本にはする」と約束してくれた。
私はそれで充分だった。

「どうしてこんなお金にもならない話を引き受けてくれたんですか?」とKさん。
「いずれ、こういうビジネスをしたいんです。そのサンプル本を書きたかったので、私にとってもメリットがあるんです」ということを説明した。
「そういうことなら、ぜひ私の本を使ってください」と言ってくれたのでよかった。

遠い道のりだけど、また一歩ずつ。
年内にこの本ができたら、来年こそサイトを立ち上げて、新ビジネスに着手したい。
サンプルがあれば、話は早いのだ。

それに、Kさんがやってきた事業は本当に素晴らしいことなので、カタチにして次世代に伝えること、残すことは必要だと思う。
経済産業省が絡んできたり、ややこしいこともあるけれど
あと、「自分だけでやってきたわけじゃないから、何かと口出ししたい人がいるかもしれない」とも言われた。
いろんな人の想いがあるようなので、それをまとめるのも大変そうだ。

だけど、勉強させてもらおう。

新しいことやって頭を使わないと、だんだんアホになってくる。それが怖い。
いつも一緒に仕事をさせてもらっているT社長なんて、50歳から大学院に行って、現在62歳になってもすごい量の本を読んでいるし、タフでバイタリティがあって、頭の回転が早い。
そして、「やり始めるのに、遅いということなんてない」とよく言う。
いつも新しいことを考えているし、「これ読んだ?」「この本いいから」といろいろ本も薦めてくれる。
話していると、40歳の自分のほうが年寄りみたいで、なんだか恥ずかしくなってくる。

何でもやり始めるのに遅いということなんてないと私も思う。
だけど、もうがむしゃらにやってきた20代と同じやり方では通用しないだろうとは思っている。
20代、30代で自分が積み重ねてきたことをベースに、新たな知識を仕入れ、新しい人と接して学び、新しい世界を切り開いていかなくては。

書籍のスタート。
うまくいくかどうかなんてわからないけど、結果がどうであれ、また一つ何かを学べることは確か。
いつも私は最初に仕事をさせてもらうとき、アホみたいに「精一杯努めさせていただきます!」と言うが、本当にそれしかないのだ。
誠実に、一生懸命、勤勉にやるしか能がない。
でも、それがあったから、次のステップへとつながってきたんだとも思う。

そうそう。
4月に書いた流通業の雑誌の編集部から、また仕事依頼があった。
2回目の仕事が来ると、心からホッとする。
それは、1回目の仕事内容に満足してもらえた、という証しだから。

今度は結構大きな仕事で、考えるだけで武者震い
「大きな」と言っても、これがギャラと平行しないというのが残念だが・・・。
引き受けるかどうか躊躇するほど安かった。
でも、引き受けた。
大きな「現金」にはならなくても、「実績」にはなるし、すごくいい「経験」にもなると思ったので。

北欧の某企業が、今度日本に初出店するのだが、その取材なのだ。
社長のインタビュー記事と1号店の紹介記事を任された。
依頼メールを見たら、社長の名前が外国人!!
とりあえず、「あのー、インタビューは日本語でいいんですよね?」と尋ねた。(いいらしい)

英語はあかんで、私の英語力、今となっては中学生並みやしね・・・

でも、日本語とはいえ、外国人社長って緊張する~
ガイジン、初めてよ!
ちゃんと勉強してから行かないと!!
これまで何十社と「社長」と呼ばれる人のインタビューはしてきたけれど、外国人だと思うとちょっとドキドキする。
ほんま、いい経験になるわ~

それに、「この記事見たら、おとんがまた喜ぶなぁ」と思った。
うちの父親は権威主義で、「大きな外国の企業の外人の社長にインタビューしたんやで」とか言ったら、
「ふひゃー・・・そりゃ、すごいこっちゃ!」となるに決まっている。
この間も、奈良の雑誌を見せたら、まーーーーー、すごい喜びよう。
もっといろいろいい仕事やってるんやけどなぁ・・・おとんにしたら、そういう「新聞」とか「雑誌」とか、わかりやすいものがいいみたいだ。
まあ、おとんのために仕事を引き受けたわけじゃないけれど、そういう形での親孝行もあるかなと。

とりあえず、いろいろ仕事がんばろう