月と歩いた。

月の満ち欠けのように、毎日ぼちぼちと歩く私。
明日はもう少し、先へ。

縁。

2012-06-07 | 仕事
「縁」というものはあると思っている。

どんなに好感をもって、どんなに一時期仲良くしていても、ちょっとしたことで切れるとき、
「縁がなかったんだな」と思う。
逆に、すれ違うだけのような人といつまでもつながっていたり、偶然が重なったりすると、
「ああ、縁があるんだな」と思う。

仕事の関係も同じ。

10年一緒に仕事していたって、今は何をしているのかすらわからない人もいれば、
たった一度の仕事先で会った人と、数年経って仲良くご飯を食べていたり。

「去るものは追わず」

昨年末もこの言葉を言い聞かせたけれど、今もそう。
去るものは追ってはいけない。
それは自分の人生にもう必要のない人・物事なのだ。
そこにしがみついていたら、前には進まない。

何にでもすぐ情が移る自分が、一番苦手としていることだけど。

今日は打ち合わせの行き道でそんなことを考えていた。

もう数年前からの付き合いになる整体の先生の院のチラシを作るので、その打ち合わせ。
「なんか今日、カリカリしてるな」と言われた。
別にカリカリしてるつもりはなかったのだけど、そうなのかなと思ったら、なんだか落ち込んだ。
きっとカリカリしてるんだろう。
いろいろ追われているので、神経が休まることがない。
頭も心も体もフル回転だから、自分で思っている以上に切羽詰っているのかもしれない。

今日は、先生に「僕は、師匠に『続けることがプロ』って言われていた」という話を聞いた。
「続けることがプロ」か・・・
そうかもしれないなぁ。
15年経って、私もようやくプロの域に達したのだろうか。

明日は、例の書籍の顔合わせがある。
うまくいくといいな。
縁があればいい。
まだわからないけれど。

こんなカリカリした状態で会ったらダメだ。今、自分から悪いオーラが出ているのがわかる。
とにかく原稿を終わらせて、一度リセットしよう。

ライターとしてはプロかもしれないけれど、
フリーで仕事をすることには、いつまで経っても慣れないなぁ。
自己否定型の自分には難しいことが多い。
「縁だ」と言い聞かせているけれど、ちょっと仕事がなくなれば死ぬほど落ち込んで、
人の顔色うかがっては「もう仕事もらえないかもしれない」と不安になって、
仕事に支障があれば、別に理由があっても自分の人格のせいではないかと疑って。

あー、しんど。

あっちを立てれば、こっちが立たず・・・みたいなこともよくあったし、
人の言葉も信じられず疑心暗鬼になったり。
自分の存在意義を考えていつもおびえているような人間が、よくもまあ、こんな人との係わり合いだけで仕事をしてきたもんだと、たまに感心したりもする。

それでも、組織の中に入るよりはよかったんだなぁ・・・
社会に不適合な人間というのは、生きていくだけでも大変だ。

でも、そんな自分だからこそ、フリーで仕事をしてよかったと思っている。
仕事をするだけで、社会で生きる訓練になっているからだ。
若い頃、ずいぶん痛い目にあったので、ちょっとずつ変われた。
適合者みたいなフリをして、なんとかやれるようになった。
たまに、ボロが出るけど。

そういう意味ではずいぶん強くなったのではないだろうか。

あーーー

あと5時間でなんとか原稿を終わらせて、もやもやをリセットして、
いいオーラをまとった状態で明日に臨みたい。
良き「縁」がありますように