辻堂ゆめ著 交換日記を主題として交換日記を行う人々の物語で登場人物が最後に全て関わりがあるという小説でした。一人の病気の子供から始まり交換日記を進めた女性教師を含め効果日記で心が通じ合う模様を描いています。短編で物語が完結しているかと思っていましたが最後の方でそれぞれの主人公たちが交換日記で繋がっていました。
辻村深月著 婚活していた男女が知り合いお互いの気持ちを確かめ合うため色々と試す仕掛けを行う。そうして結論は、相手の気持ちが分かり合え結婚に至ります。その道程を書いた物語です。もう少しひねりがあれば面白いかもしれませんでした。
残穢
2021年07月14日 | 本
小野不由美著 幽霊や亡霊の話なのですが実話風に創られています。怪談小説の読者からアパートの部屋で畳を擦るような音がするという相談があり音の正体を調べていくうちにその土地に纏わる因縁が浮かび上がりその土地の事故や事件が繋がる。その因縁を辿ると九州の炭鉱王の元で起こった過去の炭鉱事故で多くの炭鉱夫が死んでいったことにたどり着く。しかし、それと数々の怪異現象が結び付くか確実でなかった。著者は、怪談小説かで有りながら現実主義なのか根拠のない怪異には懐疑的です。色々調査した結果、「幽霊の正体見たり枯れ尾花」と言う結論でした。
赤ん坊の泣き声が聞こえるとか他の人には聞こえない声や音が聞こえるのは、正しく幻聴であり、他人には見えないものが見えたりするのは幻視ですね。その人が見たから幽霊が出たとか怨霊が見えるとかその人には見えるのでしょうが他の人にとっては実害がないので問題は無いですね。
UFOを見たと言うのも見間違いの類なのかと思っていたらアメリカでパイロットが映像記録したUFOの画像が発表されました。でも具体的な大きさ等の情報も少ないですし解像度の高い映像がないと何とも言えないですね。
幽霊もはっきりした映像とか特に動画があれば面白いのですがね。
小野不由美著 家や物にゆわれのある幽霊、亡霊の話。幽霊や亡霊の来歴で物語が構成されている。なぜ幽霊になったのか、それが読む人を引き付けるのか。まあ、現実的な内容でないので今一つでした。
カケラ
2021年06月03日 | 本
秦かなえ著 一人語りの構成で太っていることに対する整形を行うクリニックに受診することを語っています。面白くない物語です。背景の描写や会話も一人語りで長い文書になっています。最後まで多分読めないでしょう。
告解
2021年06月03日 | 本
薬丸岳著 飲酒運転で人を轢き逃げした主人公が罪の意識を遺族に謝罪する物語。被害者の配偶者は、戦争で虐殺の加害者でもあり同じ罪の意識を抱えて生きてきて死に際に主人公にその罪に対する謝罪の意識を告白する。主人公の被害者に謝罪するまでの過程を飲酒運転を誘引したメールを送信した恋人との関わりや犯罪者組織に誘う者たちを交えて描いています。
旧友再会
2021年05月03日 | 本
重松清著 タクシー会社を親から引き継いで自分も運転しているタクシーに中学時代の同級生が卒業して再開した。中学時代もあまり親しい関係でなかったが親しげに話しかけて近況や里帰りした理由なども話していく。著者の話の進め方や昭和から平成バブル時代の背景から懐かしい話の内容でした。
横山秀夫著 バブル崩壊を経験し離婚もした建築家の主人公が謎の依頼主の要望で家を設計したが完成引き渡し後も依頼主が住んでいないことの謎解きです。テレビドラマにもなっていてドラマを先に観てしまいました。話の進め方が上手い小説です。何故住まない住宅を建てたのか。依頼主の意図は何か。脇の話として勤める設計事務所のコンペ参加とそれに纏わる不正の影。面白く読みました。
知念実希人著 監察医の物語。精神鑑定いを行う精神科の医者が被疑者に対し詐病や精神病を判断し検察に判定を提出する。監察医を希望する主人公とベテランの医者が鑑定を行うが色々な事例があり物語がある。慎重に相手の心理を洞察し判断を行う。判断基準が難しく困難な仕事である。