140億年の孤独

日々感じたこと、考えたことを記録したものです。

名古屋フィル#104ベートーヴェンピアノ協奏曲ニ長調 作品61a[作曲者編/原曲 ヴァイオリン協奏曲]

2021-01-31 21:13:39 | 音楽
第486回定期演奏会〈「生誕250年記念 トリビュート・トゥ・ベートーヴェン」シリーズ/変容〉
ベートーヴェン:ピアノ協奏曲ニ長調 作品61a[作曲者編/原曲 ヴァイオリン協奏曲]
パヌフニク:カティンの墓碑銘
ルトスワフスキ:管弦楽のための協奏曲

ヴァイオリン協奏曲の作曲者自身の編曲によるピアノ協奏曲。
よく知っている旋律だが、初めて聴く。初めてなのだろうか? よくわからない。
私の中の戸惑いなど全く気にすることなくピアノで奏でられたヴァイオリン協奏曲の旋律がホールに響き渡る。
なんとなく何か新しい音が生み出される瞬間に立ち会っているような気分になる。
編曲ではなくて、これはもともとピアノ協奏曲として作曲されたのではないかと考える。
あまり熱心に聴くことのなかった原曲で見落としていた魅力に今になって気付いたような気になる。
知っていると思っていたら、実は何もわかっていなかったということはよくある。
今頃になって気付かされるといったことが音楽に限らずいろいろある。

今回は、オーケストラの左後方のチケットを購入して聴いた。
ユース用のチケットを除けば一番安い。(下記のD席)

セレクト・プラチナ席:¥12,600
プラチナ席:¥9,500
S席:¥6,400
A席:¥5,200 
B席:¥4,200
C席:¥3,200
D席:¥2,200

指揮者の顔はよく見えるが、オーケストラはみんな背中を向いている。
音は人の顔色なんて気にすることなく全方向に均一に広がって行くものだから、
プラチナ席でもD席でもあまり違いはないはずというのが私の考えだったが、
オーケストラの背中しか見えないのはかなり残念な気がした。
今年はコロナ禍でチケットが払い戻しになってしまったこともあり、
オーケストラの左や右や後方で聴いてみている。ここ数年、正面に座ったことない。
マーラーの交響曲第3番は3階の正面で聴いたが、遠すぎて正面という気がしなかった。
ティエリー・フィッシャーがベートーヴェンのチクルスをやった時は、
前から十番目くらいの正面の席で聴いたが、相当昔の話になってしまった。
「生誕250年記念 トリビュート・トゥ・ベートーヴェン」シリーズはコロナの影響もあり、
ベートーヴェン度がそれほど濃くないシリーズになってしまった気がします。
2月の公演はマーラーで、3月はブラームスなので、
もうベートーヴェンは終わりですね。

YouTubeで原曲ヴァイオリン協奏曲のピアノ版を検索して
この文章を書いている間、ずっと聴いている。
ヴァイオリンかピアノか、もうどうでもいいような気がしてきた。
これは私の大好きなベートーヴェンなのだから。

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