140億年の孤独

日々感じたこと、考えたことを記録したものです。

暗黒物質と暗黒エネルギー

2009-02-28 06:06:28 | 科学
銀河系には数千億個の恒星があると言われている。
しかし宇宙のスケールはとてつもなく大きく、
銀河系の集まりというものもあってこれは銀河団と呼ばれる。
そして銀河団どうしの重力の相互作用を調べていた人が
銀河団に含まれる各銀河系の各恒星の質量を単純に加算したものでは
銀河団の動きをうまく説明できないことに気が付いた。
もっと多くの何ものかが存在しないと万有引力の法則と矛盾してしまうのだ。
そこでこの何ものかを暗黒物質(dark matter)と呼んで説明することになった。
なぜ暗黒かと言うと光と全く相互作用をしないからでしょう。
我々の世界にある「すいへーりーべーぼくのふね・・・」で出来ている物質は光と相互作用する。
光を吸収したり反射したりする。暗黒物質ではそういうことが起きない。
でもそこには重力と作用する何ものかがあるのだ。

これとは別に遠方の超新星や宇宙背景放射を高い精度で測定することが可能になってきた結果、
遠くの天体ほど速く我々から遠ざかっているという事実が判明した。
つまり宇宙は加速度をつけて膨張しているということになる。
これを説明するために互いに反発する性質を持ち宇宙の膨張を加速する原因とされる
暗黒エネルギー(dark energy)という仮想的なエネルギーが用いられるようになった。
これは何なのかというと暗黒物質よりもさらにわからない。

通常物質・暗黒物質・暗黒エネルギーの比率は
宇宙の全エネルギー密度が宇宙が平坦になる(時空の曲率が0になる)ような密度になるという
観測結果から求められており、
通常物質4%・暗黒物質23%・暗黒エネルギー73%の比率になるそうだ。
つまり宇宙のほとんどの質量は正体不明ということになる。
通常物質で説明できる世界もよくわからないのに、さらに96%のわけのわからん世界がある。
研究が進むにつれて余計わかんないものが出てくるというところが
科学のおもしろいところだ。

iPhone

2009-02-26 05:13:23 | Apple
iPhoneが大幅割り引きとのことだ。
2年契約が条件だが、8Gバイトが「0円」16Gバイトが1,1520円で購入できるらしい。
予想より売れなかったので販促しましょうということだ。

ところで私は通常、iPod touch 32GBと携帯電話とミニノートを持ち歩く。
iPod touchと携帯電話を足すとiPhoneという選択肢もあるが、
私の音楽データを格納するのにiPhoneの容量は少なすぎる。
また、iPod touchの日本語入力よりは携帯電話の親指の入力の方がマシだ。
ホームページの閲覧もiPod touchの画面は小さすぎるのでミニノートを使っている。

つまり私にとってiPhoneは非常に中途半端な製品だ。
音楽・電話・インターネットを一つの機器にまとめたつもりらしいが、
各機能が不十分で魅力がない。
また、日本の携帯はワンセグ見れるの当たり前、
さらにエクシリム携帯・ビエラ携帯などの本格的な他機能を搭載するものも出てきた。

そういうことを理解せずに販促しても無駄だろう。
今のiPhoneには魅力がないのだ。

スーパーアース

2009-02-25 06:37:27 | 科学
スーパーアース(巨大地球型惑星)と呼ばれる地球質量の数倍の大きさを持つ岩石質の惑星が
太陽系外で多数存在することがわかってきたそうだ。
具体的には質量が地球の5倍、半径が1.5倍といった惑星が存在する。
すると万有引力の法則から、地球の5/(1.5×1.5)≒2倍の重力があることになる。
したがって、その惑星に行けば、現在65kgの私の体重は130kgになってしまう。
あー地球にいてよかった。

太陽系外の惑星は、
惑星が存在する場合に発生する太陽の位置の微妙なゆらぎを観測して発見される。
そのため、質量の大きい惑星・極端な楕円軌道を持つ惑星が発見されやすい。
観測精度が今のレベルに達していない頃は木星型の惑星しか見つからなかった。
今は精度が上がって、スーパーアースのような惑星が発見できるようになったのだろう。
もっと精度が上がれば地球と同じような惑星が見つかるかもしれない。

どこかの惑星でも同じような試みをしているかもね。
そして地球を発見したら、「地球型惑星」発見なんてことになるのだろうね。

モーツァルトを聴きたくなる時

2009-02-24 05:11:03 | 音楽
僕がモーツァルトを聴きたくなる時は、
いろいろなことに疲れ果てて何も考えたくないときだ。
モーツァルトを聴くとα波が増大するとか言われているが
聴き手に何も要求しないのでヘタリきった精神を癒すにはとても良い。
いつも胎教に良さそうだなあとかつまらないことを思いながら聴いている。
待合室のBGMにも向いている。
お皿を洗う時やアイロンをかける時に聴くのも良い。

アインシュタインは「死とはモーツァルトを聴けなくなること。」
と言っていたらしいが、僕もなんとなくそう思う。
多くの作曲家がいて、誰が一番好きとか、いろんな意見はあると思うけど
モーツァルトが嫌いな人はあまりいない。

信じていた人に裏切られて心がマイナスの状態になった時に
弦楽四重奏曲でも五重奏曲でもピアノ協奏曲でも交響曲でも何でもいいから
モーツァルトを聴き続ける。
それはダメージの大きさにもよるが時として何時間も続く。
聴き終わった時には元気を取り戻した自分がいる。

ヤナーチェク

2009-02-23 03:47:40 | 音楽
ヤナーチェク(1854-1928)という作曲家を知っている人はあまりいないだろう。
私も弦楽四重奏曲を知っているだけだ。
彼が弦楽四重奏曲第1番を作曲したのは69才の時で
第2番は世を去る6ヶ月前に書き上げられたそうだ。
バルトークの弦楽四重奏曲第1番は1907年作曲、第6番は1939年作曲だから
ヤナーチェクが弦楽四重奏曲を作曲した期間はバルトークの作曲期間に含まれることになる。

ヤナーチェクの弦楽四重奏曲第1番は「クロイツェル・ソナタ」という副題がついている。
クロイツェル・ソナタはベートーヴェンの有名なヴァイオリン・ソナタだが、
トルストイがこのソナタを扱った「クロイツェル・ソナタ」という小説を書いている。
ヤナーチェクはベートーヴェンではなくてトルストイの方の影響を受けて
この曲を作曲したそうだ。

第2番は「ないしょの手紙」という副題を持っている。
彼は38才も年下の人妻と恋に落ち、その彼女に600通以上の手紙を書いたそうだ。
「ないしょの手紙」とはその手紙のことを指しているそうだが、
600通も書いておいて「ないしょ」はないだろうというのが率直な感想だ。

どちらの曲も個性的な作品で私は好きです。
それにしても69才で第1番を作曲というのがすごい。
創作意欲って年齢には関係なくて情熱に関係するらしい。

コスモス

2009-02-22 04:43:02 | 科学
「NASA、『地球に似た惑星』の探査機打ち上げへ」
大きさと組成の両面で地球に類似した惑星を探すんだって。

子供の時はカール・セーガン博士のコスモスという番組を見て心を躍らせていた。
そして「宇宙は広くて地球に似た星がいくつもあるだろうから
きっと宇宙人がいるに違いない。」と考えていた。
好戦的な種族であったなら核戦争で滅びてしまうだろうから
彼らはきっと友好的であるに違いない、そして当然、我々よりも進んだ科学力を持ち、
UFOで地球を訪れているのだと信じていた。

いまでもどこかに知的生命はいるだろうと思っている。
しかし私は少しだけ賢くなって、宇宙がとんでもなく広いということを知った。
相対論によれば光速に近い速度を持つ宇宙船に乗っていれば、
限りある生命の寿命の範囲内で、何万光年・何億光年離れた星に辿り着くことも可能だ。
だが自分の星に戻っても、宇宙船に乗っていない人にとっては
何万年・何億年も経っていることになるので
家族や友人は皆、死んでしまっている。
文明が残っているかもあやしい。
そういうことがわかっていて旅をするような人はいないだろうと私は考えた。
旅人は帰る場所があるから旅をするものだ。
だからUFOなんてないんだと
宇宙人はいるかもしれないけど会えないのだと考えるようになった。

今でも熱心に地球外生命からのメッセージが届いていないかと
多くの周波数の電波を調べている人たちがいる。
直接訪れるよりは電話をする方が楽に決まっているからだ。
だが、メッセージはいまだに確認されていない。

まあしかしそんな遠くの友人を相手にしなくても
もっと近くにいい人がいるんじゃないの?
もっとやるべきことがあるんじゃないの?
と今は考えている。

シューマンで宇多田でYUIな一日

2009-02-16 06:28:51 | 音楽
昨日は朝からシューマンを聴いていた。
順番は以下の通り。
・ピアノ協奏曲
・ピアノ五重奏曲
・クライスレリアーナ
・森の情景
・弦楽四重奏曲第1番~第3番
・交響曲第1番~第4番
僕が持っているシューマンのCDはこれで全部だ。
有名な「子供の情景」は入っていない。
いつも買おうと思っているが忘れる。
お気に入りは弦楽四重奏曲第3番と交響曲第3番だ。
特に弦楽四重奏曲第3番はベートーヴェンとバルトークの間を埋める曲の一つだと思う。

そして午後になってブックオフに行って中古CDを眺めていた。
宇多田ヒカルのCDが1枚200円で売っていたので買った。
全部レンタルで聴いて知っているんだけど以下の4枚を買ってしまった。
・First Love
・Distance
・DEEP RIVER
・EXODUS

それからYUIのMY SHORT STORIESが1,960円でちょっと高いと思ったが買ってしまった。
YUIっていいよね。
ポップに分類されているようだけど、僕にはロックに聴こえる。
久しぶりに楽しいロックを聴いている気分。
僕はビートルズみたいに歌詞にたいした意味もなく楽しいロックが好きだ。
難しいロックはちょっと苦手だな。

クラシックの聴き方

2009-02-15 06:50:46 | 音楽
「ひとつ、村上さんでやってみるか」にも書いてあったが、
クラシックの聴き方とは何回も聴いてみることだ。
何回も聴いているうちに曲の輪郭や構造が認識できる。
あとはその輪郭や構造に従って細部を楽しめば良いと僕は思っている。
僕は楽器ができないが、
ピアノが弾けてフルートも吹ける僕の妹はマーラーの音楽さえ認めようとしない。
先入観を持つと損をする一つの事例だ。
新ウィーン楽派の音楽を彼女が聴いたら卒倒するかもしれない。
僕は曲が楽しめる自分が幸せだと感じている。
繰り返し聴いているうちに
ベルクやシェーンベルクの弦楽四重奏曲も妖しい魅力を持っていることがわかってくる。
ところで僕が初めて買ったCDはコリン・デイヴィス指揮の第九交響曲のCDだ。
指揮者もオーケストラもよくわからなかったし、
CDというメディア自体も出てきて間もない時期だった。
今ではカラヤン、アバド、インバル指揮の第九交響曲のCDを持っている
ベートーヴェンの交響曲の解釈が難しいのかな?
聴き手も一人の指揮者では満足できないのです。
とにかくそんなことをしているとCDが増えていく。
クラシックはレンタル屋さんには置いてないからね。
そして中毒になったら店頭にないような輸入盤を
インターネットで注文するようになってしまう。
そこまでいけば、もう手遅れだと思うのであきらめてください。

ひとつ、村上さんでやってみるか

2009-02-14 07:07:51 | 
「『ひとつ、村上さんでやってみるか』と世間の人々が村上春樹に
とりあえずぶっつける490の質問に果たして村上さんは
ちゃんと答えられるのか?」という本をYahoo!オークションで購入して読んだ。
内容は読者からのメールでの質問に対して春樹さんがメールで回答するというもので
490の質問と回答から成っている。
質問の内容は当然多岐に渡り真剣なものからどうでもいいものまで色々ある。
回答も質問に応じて真剣なものからただの冗談で終わってしまうものまで色々ある。
村上春樹さんの読者って僕は直接知らないので
どういう人が読んでいるのかがわかるというところが良い。
また、村上春樹という人がその質問を通してどういうことを考えながら
生きているのか、あるいは小説を書いているのかということがなんとなくわかる。
そのやりとりを読んでいるうちに僕もその中に参加しているような気がしてくる。
人はやはり一人では生きていけないからつながりを求めていくものだ。
そんなつながりを求める読者と作家が協力してできた本とも言える。
カフカ少年と同い年の中学生の読者がいるのには驚いた。
僕がはじめて春樹さんの本を読んだのは大学生の時だからね。
中学生が「海辺のカフカ」を読んでどう思うかがよくわからない。
それ以上に13才でドストエフスキーを読んでいた村上春樹という人は普通ではないと思った。
13才の子供が「悪霊」を読んでどう思うのかがよくわからない。
そんなもの子供に読ませたいとは思わない。
子供はきちんとした子供時代を送らないとまともな人間になれないと思う。
そういう意味で彼はまともではない。

シューベルトのピアノ・ソナタ第18番

2009-02-13 05:29:55 | 音楽
ペルセウス座流星群の夜に
シューベルトのピアノ・ソナタ第18番を聴きながら空を眺めていたことがある。
美しいものが二つ重なった至福の時間だった。
第19番から第21番の最後の3つのソナタもすばらしいと思うが、
第18番の持つ美しさは異常だ。
そういう意味で、この曲は僕にとって、そしておそらくは他の多くの人にとって
特別な曲であると思う。
シューベルトと言えば歌曲や交響曲第9番「ザ・グレイト」が有名だが、
彼の天才が発揮されているのは、これらのピアノ・ソナタだと思う。
熱狂的なベートーヴェンファンの私ですら、ピアノ・ソナタに関しては、
シューベルトの方が優れていると思っている。
私はアファナシエフの演奏しか聴いたことがないが、
このCDがたったの1000円で買える。
なんていい世の中だろう。
しかし、ピアノというとショパンだと思っている人が多いんだよね。
私はショパンの曲は結構持っているが、
今はあまり聴こうとは思わない。
偏見なんですけど。
とりあえず1000円で名曲の名演が聴けるという宣伝です。
第19番から第21番は2枚組みで1500円でこちらもお得です。
私は音楽業者のまわし者ではないからね。
「そうか!」と思った人は聴いてみてください。