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140億年の孤独

日々感じたこと、考えたことを記録したものです。

デビルマン

2011-06-30 00:00:22 | 映画
「デビルマン(実写映画)」を見た。
これはひどいと思ってWikipediaを見たら各方面から酷評されていることがわかった。
北野武は「酔っ払って見たらこれ以上のものはない」と述べたそうだ。
「制作費10億に対して興行収入は5億と興行的にも大失敗に終わった」という。
そして監督を務めた那須博之さんは翌年に急逝している。
ありとあらゆる意味で救いようがない映画だ。
実写版のキャシャーンもひどかったが
どっちがマシだろう?

しかし「デビルマン」は原作者の永井豪が最もこだわっている作品だと思う。
悪魔が人間よりも残酷ということではなく
放っておくと勝手に魔女狩りを始めてしまう人間はそれ自身で十分残酷な存在だろう。
悪魔も天使も所詮は人間が作り出したものであり
人間には両者の性質が含まれている。

しかし最近では悪魔も天使も見あたらない。
金儲けや保身しか考えていない姑息で矮小化した人間が増えている。
これを何と呼べば良いのだろう?小悪魔か?
そんなキュートなものではないな・・・

神と悪魔、善と悪のような二元論では語れない時代を迎えている。
善人もいなければ巨悪もない。
しかし国家は財政難で労働者間の所得格差は大きくなる一方で
事故を起こした原発が放射性物質を撒き散らしている。
誰が悪いとは言わないが誰も悪くないわけはあるまい。

「デビルマンレディー」の最終話では
ミカエル率いる神の軍団とサタン率いるデーモン軍団との決戦を予感させている。
「デビルマン」はまだ完結していないのだろう。
神とサタンのどちらが勝つかはわからない。
正義という言葉は無意味となっている。
勝った方が正義なのだ。

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