140億年の孤独

日々感じたこと、考えたことを記録したものです。

アナと雪の女王

2014-08-24 00:05:05 | 映画
「ありのままで」の再生回数がすごいことになっている。
誰もが自分を受け入れてもらいたいと考えているのかもしれない。
あるいは自分が好きになりたくて仕方がないのかもしれない。
氷の階段を駆け上がる女王は本当に嬉しそうで美しい。
個の力を自覚するというただそのことだけで美しくなれるのかもしれない。
王国の中で制御された力を使う女王にその美しさは感じられないが
意図的にそうしているのではないかと思う。
透き通るような色使いが温暖で多彩な色使いを圧倒している感じがする。
喜びや美しさにとっては、孤独とか、みんなのためにとか、そんなことは関係がないのだろう。
「真実の愛」という言葉も出てくるが、どちらかというとコミカルに描かれている。
一部で「毒にも薬にもならない映画」という声もあるようだが
何かと抑圧される機会が多い時代にあって個の解放を取り上げるのは良いのではないかと思う。
だが「ありのまま」を集団に認めてもらうのは難しい。
「なにを勘違いしているのだろう、この人?」という結果に終わるだろう。
それ以前に本当に「ありのまま」があるのかわからない。
社会に適合することに慣れ、自分が被っているペルソナのことにも気付かなくなった個人には、
「ありのまま」なんて残っていないだろう。
そして個人の嗜好や願望のことであると勘違いしてしまうだろう。
「ありのまま」があったとしても望ましいものであるかはわからない。
ここで望ましいとか望ましくないというのは社会に適合するための発想であるから
「ありのまま」というのであれば無視して差し支えない。
たとえばここで書いていることも、まあ、どうでもいいことだが、
「ありのまま」かと言えば、きっとそうなのだろう。
利益にならないことに時間を費やしているという点で既に意味などない。
そうせずにはいられないという
ただそれだけのことだ。

"The cold never bothered me anyway."
雪の女王にとって寒さというのは自分自身のことなのだろう。
そんなことで悩んでも仕方がないのだ。

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