俳句日記/高橋正子

俳句雑誌「花冠」代表

11月8日(火)/立冬

2011-11-08 16:38:26 | Weblog
★冬はじめ富士の裾野の長く長き  正子
富士裾野、「長く長き」のたたみかけに、より美しい裾野の広がりが強調され、初冬の富士の秀麗な山容を感じさせてくれます。その悠然たる富士の全景に、心澄み、心広がる冬のはじまりです。(藤田洋子)

○今日の俳句
しんとある鵜船の河畔冬初め/藤田洋子
「しんと」の擬態語がこの句のよさ。鵜飼の季節を終えた鵜舟が置かれている河畔の風景に、初冬に対する作者の気持ちが良く出ている。

○山茶花
山茶花が咲き始めると、もう、冬が近いんだぞと思う。冬物の服を早めに出したり、炬燵は、ストーブは、と冬支度が始まる。焚火の煙がうすうすと上って匂ってきたりすると、暖かいところが恋しくなる。椿と山茶花の違いはとよく効かれるが、山茶花は花弁が一枚一枚分かれて、咲き終わると散る。赤や白だけでなく、ほんのりピンクがかったものから、また八重のものまでいろんな花があるようだ。椿ほど改まってなくて、親しみやすい花だ。山茶花の垣根からいい匂いがこぼれると、そこを通るのがうれしい。

◇生活する花たち「帰り花(りんご)・山茶花①・山茶花②」(横浜・四季の森公園)

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1 コメント

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お礼 (藤田洋子)
2011-11-10 13:02:48
正子先生、今日の俳句に「冬初め」の句を取り上げていただきありがとうございます。

★冬はじめ富士の裾野の長く長き  正子
富士裾野、「長く長き」のたたみかけに、より美しい裾野の広がりが強調され、初冬の富士の秀麗な山容を感じさせてくれます。その悠然たる富士の全景に、心澄み、心広がる冬のはじまりです。
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