★手袋に手を入れ五指を広げみる 正子
手袋なしには外出もしにくい寒さです。手を入れてその温かさを感じながら、指がちゃんと入っているか五指を広げて見る。誰もが思い当たる微笑ましい一こまです。 (河野啓一)
○今日の俳句
寒椿膨らみ嬉しわが門に/河野啓一
節分も近くなり、春が待たれる。わが門に寒椿の蕾が膨らむと嬉しさも増してくる。(高橋正子)
○切山椒
★わかくさのいろも添えたり切山椒/久保田万太郎
「正月用の餅菓子。しん粉に白砂糖を加え、水でとろとろ加減にこねて、山椒の実を熱湯に浸した汁を少量混ぜ、蒸してから臼で搗いたものを、小さく蒸しって、さらにもう一度蒸しなおしたものを、長方形に切った餅の一種。食用紅で淡赤色に染めたものと、白いのをつくるのが普通で、ほのかな山椒の香味が喜ばれる。蒸羊羹に添えて出したりする。」(角川歳時記)
歳時記にこうはあるものの、切山椒を初めて食べたのは、横浜に越してきて初めての正月だと思う。だから、6年ほど前。切山椒を売る店も少なくなったようで、年中売られているのは、鎌倉の長島屋だけらしい。年中といっても夏場あるかどうかわからないが。鶴岡八幡様に初詣に出かけた折にお土産で買った。その日は雪だった。雪の寒さとともに切山椒が思い浮かぶ。買ってかえって食べると、まずいとも、美味しいとも言えないような味。たしかに紅白そろって長方形に切られていた。風邪引きの予防になるらしい。味がほんとうによくわからないので、もうひとつ、もうひとつと食べているうちに、この奇妙な味に病みつきなった。しばらく鎌倉に行っていないので、節分の前のこの寒さに切山椒を食べてみたくなった。浅草では2月に売られると聞いた記憶がある。
★切山椒買ってふたたび雪に出る/高橋正子
★やわらかに紅白そろう切山椒/高橋正子
◇生活する花たち「寒椿・三椏の蕾・柳の冬芽」(横浜四季の森公園)
手袋なしには外出もしにくい寒さです。手を入れてその温かさを感じながら、指がちゃんと入っているか五指を広げて見る。誰もが思い当たる微笑ましい一こまです。 (河野啓一)
○今日の俳句
寒椿膨らみ嬉しわが門に/河野啓一
節分も近くなり、春が待たれる。わが門に寒椿の蕾が膨らむと嬉しさも増してくる。(高橋正子)
○切山椒
★わかくさのいろも添えたり切山椒/久保田万太郎
「正月用の餅菓子。しん粉に白砂糖を加え、水でとろとろ加減にこねて、山椒の実を熱湯に浸した汁を少量混ぜ、蒸してから臼で搗いたものを、小さく蒸しって、さらにもう一度蒸しなおしたものを、長方形に切った餅の一種。食用紅で淡赤色に染めたものと、白いのをつくるのが普通で、ほのかな山椒の香味が喜ばれる。蒸羊羹に添えて出したりする。」(角川歳時記)
歳時記にこうはあるものの、切山椒を初めて食べたのは、横浜に越してきて初めての正月だと思う。だから、6年ほど前。切山椒を売る店も少なくなったようで、年中売られているのは、鎌倉の長島屋だけらしい。年中といっても夏場あるかどうかわからないが。鶴岡八幡様に初詣に出かけた折にお土産で買った。その日は雪だった。雪の寒さとともに切山椒が思い浮かぶ。買ってかえって食べると、まずいとも、美味しいとも言えないような味。たしかに紅白そろって長方形に切られていた。風邪引きの予防になるらしい。味がほんとうによくわからないので、もうひとつ、もうひとつと食べているうちに、この奇妙な味に病みつきなった。しばらく鎌倉に行っていないので、節分の前のこの寒さに切山椒を食べてみたくなった。浅草では2月に売られると聞いた記憶がある。
★切山椒買ってふたたび雪に出る/高橋正子
★やわらかに紅白そろう切山椒/高橋正子
◇生活する花たち「寒椿・三椏の蕾・柳の冬芽」(横浜四季の森公園)