俳句日記/高橋正子

俳句雑誌「花冠」代表

9月30日(木)

2010-09-30 16:34:38 | Weblog
★さやけさの中へ起き出し四肢があり  正子
暑く寝苦しい日がいつの間にか去り、今朝の目覚めの何と心地よいことでしょう。すこやかに起き出し、さわやかな一日のはじまりです。 (小川和子)

○今日の俳句
樹を離れあおき団栗零れおり/小川和子
樹を離れたところにまだ青い団栗が零れている。嵐に吹き落とされたのであろうか。想像をしてみる。青い団栗のかわいらしさと、時季でないのに樹を離れた実へ愛おしさがあって、やさしい句である。(高橋正子)

○第19回インターネット俳句コンテストの作品応募を締め切る。
早速実行委員による予選に入る。

○一日雨が降ったり止んだり。ベランダの日日草が溢れるように咲く。苗をもらったので植たランタナもよく咲き出した。ムスカリと水仙、チューリップの球根を用意。かわいい鉢を探さなくては。

○今朝、天の川の夢を見た。何年も夢など見たことがなかったが、突然天の川が現れた。とてもきれいな天の川で、小さな星の配置などもすばらしかった。いつ自分はこのような天の川の景色を頭にインプットしたのだろうか、という思いにもなった。どこか山にでも行って星が見たいものだ。

◇生活する花たち「アケボノソウ」(尾瀬ヶ原)

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9月29日(水)

2010-09-29 16:33:28 | Weblog
★手に触れて硬き林檎を二つ選る  正子
「二つ選る」の具象から林檎の触覚、視覚、嗅覚が味覚へとつながって幸せが感じられます。 (矢野文彦)

○今日の俳句
靡くことなくて月下の曼珠沙華/矢野文彦
まっすぐな茎に、華やかな花を掲げ、月下にあって月の光が届いている詩的なところが詠まれている。(高橋正子)

○街を行く人の服装もすっかり秋の装いになった。栗の出盛り、葡萄も梨も、柿に林檎に。秋の果実が勢ぞろい。今年は葡萄をたくさん買ったりいただいたり。それでもまだまだ食べ飽きない。ついには、最近では、ワインの味がすると感じるまでに。今年の果物のグランプリは葡萄に。

◇生活する花たち「イワショウブ」(尾瀬ヶ原)

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9月28日(火)

2010-09-28 16:32:06 | Weblog
★道端の日に出てみどり濃きバッタ  正子
草むらから道に飛び出し、やわらかい秋の日差しの中で憩うバッタは、草影にいる時の色とはまた異なる美しく深いみどり色であることよ。何気ない言葉の中にバッタの動きや葉の戦ぎ、秋の日差しのあたたかさ、バッタの美しさ、愛しさが思われ、秋の日の静かな安らぎが感じられるお句です。 (柳原美知子)

○今日の俳句
初栗の輝き分け合う職員室/柳原美知子
職員室の教師たちのなごやかな雰囲気が、豊かな季節感をもって詠まれています。初栗に寄せる懐かしさ、暖かさは、人間教師としての一面を見せています。(高橋正子)

○花冠11月号が印刷されて届く。発送用の封筒は宛名シールも貼って用意できているものの、すぐに発送するには、いかにも早い。10月3日の日曜日に、発送予定。コンテストとの兼ね合いもあるし。

○昨日国勢調査の用紙を郵送した。職業の欄は随分詳しく書くようになっている。コンピューターに読み取らせるのかなあ。

◇生活する花たち「ミヤマアキノキリンソウ・ミヤマワレモコウ」(尾瀬ヶ原)
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9月27日(月)

2010-09-27 14:17:10 | Weblog
★堰落ちる秋水朝日を満面に  正子

○今日の俳句
括られて朱の鮮やかに唐辛子/渋谷洋介
唐辛子を括ると、唐辛子のあかい色が特につやつやと、鮮やかに目に映る。唐辛子の形、色ともに見て楽しい。(高橋正子)

◇生活する花たち「オゼヌマアザミ」(尾瀬ヶ原)

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9月26日(日)

2010-09-26 13:43:15 | Weblog
★もろこしのつめたさつまり露の冷え  正子
トウモロコシの実が立派に成長しています。手をかけてみると秋の露がいっぱいに詰まっているような冷たさを感じる収穫の朝です。焼いて食べれば一転、アツアツの秋の味覚になりますね。(河野啓一)

○今日の俳句
大豆干す丹波篠山空青し/河野啓一
丹波篠山は、大粒の丹波の黒豆でよく知られる。収穫した大豆を青空の下の干す光景は、丹波篠山を象徴する風景。「丹波篠山」の語の響きもよい。(高橋正子)

○コンテストの作品応募も大詰めに来た。投句の整理等で忙しい。

○インターネット俳句センターのアクセス数が今日、95万を越えました。950034は、27日午前1時16分のアクセス数です。

○一時半ごろ、慶応の日吉キャンパスを散策する予定で信之先生と出かける。市営地下鉄で日吉まで。慶応キャンパス出口を出るとすぐにキャンパス内に。陸上競技場を見て、まだ青い銀杏並木の坂を上り、森へ行くべく、まむし谷と呼ばれる方へ足を延ばす。テニス場などがあって、体育系の部室など施設が、広くないところにある。笹のなかから虫の音が聞こえるばかりの山路。それを下りきるとお寺の屋根が見えるので、お寺の門に回る。境内には、植物らしいものはなく、お地蔵さんが祀って、こぎれいな水色の帽子と前掛けをつけている。本堂の戸がほんの少し開いているので、賽銭箱をさがしていると、その隙間から中年の大黒さんの笑顔が見えた。線香と並んで、飴が置いてあって、「どうぞ」という。いただくほどでもないので、お寺を出て、住宅地の路地を歩く。日吉5丁目とある。新幹線が頭上近くを通る。矢上の理工学部の下を新幹線のトンネルが通っていると聞いていたので、そうなれば、矢上川も近いと思える。風の方向を頼りに、川と思えるほうへ向かう。歩いている人は誰一人いない。やがて、矢上小学校を示す看板に出会い、右手を見ると、橋を車が渡ってくるのが見える。矢上橋とある。川に出た。川を渡ると、川崎市幸区。川の右岸が川崎市、左岸が横浜市。橋を渡り川崎市側の土手を歩く。草葦、たった一本の彼岸花。クコの花、メヒシバやえのころぐさ。水は、澄んでいるが、感心したものではない。次の橋を左岸へと渡る。橋の上から川を覗くとと、鵜が二羽杭にとまってる。この川に鮎がいると看板に書いてあった。食も足りている風だった。鵜の向こうにも嘴のとがった大きい鳥がとまっている。

出発してからかなり歩いた。草が刈られた土手を歩き、土手道が交差する一本橋という橋の袂にきた。そこを右に折れ、綱島街道を目指し歩く。ゴルフクラブのレストランを通り過ぎ、コンビ二に入って、店員にこのあたりは、どこか尋ねる。一本橋から続くこの道をまっすぐ行けば綱島街道沿いのアピタというスーパーの右手に出るという。アピタは普段ときどき利用するので、今いる位置がわかる。何本も通るバスを横目にひたすら歩く。アピタに出たときは、なんだ、ここかという感じだった。駅を出て、四角四方を歩いたようだ。近くのジョナサンで休憩。クリームあんみつ、ビールとジャンボなベイクドポテトを注文。このベイクドポテトは、ミートソースとチーズ、葱がぱらぱらと載って、バターが添えてある。サツマイモほどの大きさに驚くが、あつあつで、おいしい。ジョナサンを出て、風に吹かれてながら家まで20分ほど歩いた。句帳は一度も開かずじまい。天気は、曇で風が少し、長袖シャツが心地よい気温。土手に刈り捨てられた風船かずらを土産に持ち帰り、帰宅は4時半。

◇生活する花たち「ミズギク」(尾瀬ヶ原)

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9月25日(土)

2010-09-25 13:42:04 | Weblog
★鉦叩いつも奥から遅れつつ  正子
初秋から中秋をすぎたころ、草むらの奥から聞こえてきる鉦叩の鳴き声。涼しげな夜の音色に秋の深まりを感じます。(高橋秀之)

○今日の俳句
秋の蝶空の青さにふと隠る/高橋秀之
秋の蝶は、紋黄蝶などの小さい蝶で、青空を飛んでいても、ふと見失うことがある。それを「隠る」と詠んで、蝶の側に立って、蝶の可憐さ、もろさ、光と実在といったことが、意図せず詠まれている。(高橋正子)

◇生活する花たち「ウメバチソウ」(尾瀬ヶ原)

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9月24日(金)

2010-09-24 13:40:55 | Weblog
★虫の音に窓のいよいよ暗くなる  正子
夕方になると虫の音がはっきりと聴こえるようになり、戸外はしだいに暗くなっていきます。秋の深まりに一抹の寂しさを感じました。(井上治代)

○今日の俳句
空に月地に脱穀の音しきり/井上治代
稲刈りあとの脱穀に農家は忙しい。空には薄く月が懸かり、田には脱穀機の音がしきりにしている。空と地が対比され、広々とした平野の美しいまでの刈り入れ時の風景が詠まれた。(高橋正子)

◇生活する花たち「トリカブト」(尾瀬ヶ原)

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9月23日(木)

2010-09-23 13:39:32 | Weblog
★月明の寺に湯浴みの湯をたまわり  正子
お寺さんの宿坊に泊まられたのでしょうか。感謝の気持ちが「たまわり」に感じとれました。月光の明るさと湯浴み後の心身の清らかさが伝わってきます。(後藤あゆみ)

○今日の俳句
月明り乳ふふみしまま子の眠る/後藤あゆみ
「月明り」の季語がよく働いている。月明りの中で、満ち足りてすやすやと眠る子のやすらかさ、きよらかさがよく詠まれた。(高橋正子)

葡萄の味濃きといいつつ食べあいぬ  正子
秋すずし日日草の命得て

○十五夜ネット句会入賞発表。
http://blog.goo.ne.jp/kakan15/

○今朝は涼しく、20度ぐらい。雨。 迫田さん、成川さんに電話。

◇生活する花たち「サワギキョウ」(尾瀬ヶ原)
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9月22日(水)

2010-09-22 13:38:15 | Weblog
★十五夜の箱根山道踏みおりぬ  正子
ドライブウエィーでなく細い山道かと思います。十五夜の頃であれば道の両側には薄も穂を出し月光に耀いていたことでしょう。それにしましても又とない体験をされたものと思います。
箱根山道のことが知りたくインターネットを見ましたら東京都内にも低い山で箱根山があるそうですが、そこのことかしら と思ったりしています。見当違いのことでしたら申し訳ありません。 (黒谷光子)

○今日の俳句
十五夜の光り差し込む青畳/黒谷光子
藺草の匂いもすがすがしい青畳に十五夜の月の光が差しむと、畳の上はきよらかな月光の世界。畳に踏む月光のすがすがしさと美しさを簡潔な句にまとめた。(高橋正子)

○十五夜ネット句会
昼間晴れていたが、夕方から曇り空となり、月は見えなかった。名月のころは、天気が落ち着かない。無月となる年も多い。

わが家路ゆく手に満月あおぎつつ  正子
菊蕾いきおいあって水はじく    〃
秋ばらの蕾の古色朝の日に     〃

◇生活する花たち「未草」(尾瀬ヶ原)
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9月21日(火)

2010-09-21 08:29:41 | Weblog
★パイプ椅子天の川へと向け置かれ  正子
七夕のイベントでもあるのだろうか、パイプ椅子が並べられている。そのパイプ椅子は、みな天の川に向けられている。この椅子にはどんな人たちが座るのだろうか。これから始まる楽しいイベントへの、期待感が感じられる。(山中啓輔)

○今日の俳句
カンバスの花野に風の吹きいたる/山中啓輔
カンバスに描かれた花野。その花野に風が吹いている。つまり、風が吹いている花野が描かれているのだが、実際も、画の中も、花野のうつくしさに満ちている。(高橋正子)

◇生活する花たち「ミヤマアキノキリンソウ・ミヤマワレモコウ」(尾瀬ヶ原)

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9月20日(月)

2010-09-20 08:24:45 | Weblog
 阿蘇
★丈低きりんどう草に澄みてあり  正子
秋晴れの草原に、丈の低い紫色のりんどうの花が咲いています。とても可憐で美しく、その辺りを澄みきった空気にしてくれます。(藤田裕子)

○今日の俳句
ちちろ鳴く裏庭の夜の澄みてきし/藤田裕子
静かな裏庭にちちろが鳴くと、夜が澄んでくる感じがする。夜が澄んでくると、ちちろがいっそう声高く鳴く。研ぎ澄まされてゆく秋の夜である。(高橋正子)

◇生活する花たち「ノアザミ」(尾瀬ヶ原)

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9月19日(日)

2010-09-19 08:23:18 | Weblog
★吹き起こり風が熟田をさざめかす  正子
吹き起こる風の大きさに、田一面に波立つ金色の稲穂が目に見えるようです。情景さながらの爽やかさは、まさに稔りの秋の喜びです。(藤田洋子)

○今日の俳句
秋涼し仏花の束を風に解き/藤田洋子
仏様に花を供えようと花束をほどくと涼しい風が吹く。花束にはリンドウなど秋の花もあってそれも嬉しい。「風に解き」で、いっそうさわやかな句となった。(高橋正子)

○花冠11月号初校を済ませ、訂正箇所を印刷所にメール。11月号の発送準備は完了。

○全国俳誌協会から第1回編集賞の授賞式の案内がある。花冠は応募していないが、「遊牧」(代表 塩野谷仁氏)、特別賞に「あすか」(主宰 野木桃花氏)、「蛮」(発行人 鹿又英一氏)に決定された。授賞式は10月21日(木)午後6時から、アルカディア市ヶ谷にて。

今日の花アケボノソウは、花弁が5枚の写真ばかりしか見なかったが、5枚の花弁と同じ茎に6枚の花弁の花がある写真を見つけた。やはり、これはアケボノソウであろう。

◇生活する花たち「アケボノソウ」(尾瀬ヶ原)

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9月18日(土)

2010-09-18 23:43:31 | Weblog
★林檎手に送られ来しが赤ほのと  正子
これからの季節、美味しい林檎が出回る頃となりました。何方からか送られて来た林檎を手にした時、一瞬「あらぁ」とほのかに赤く色付いた林檎に和み、新鮮さ、美味しさ、季節感などを感じ取られ、送って下さった方と送られた方双方の優しい気持が伝わって参ります。(佃 康水)

○今日の俳句
せせらぎの岩すべり来る秋の水/佃 康水
「岩すべり来る」が澄んで滑らかな秋の水の感じをよく出している。(高橋正子)

◇生活する花たち「イワショウブ」(尾瀬ヶ原)

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9月17日(金)

2010-09-17 23:42:24 | Weblog
★たっぷりと雲湧く台風過ぎしより  正子
雨を含んだ雲はたっぷりと、膨らんでいる。一気に雨を降らせ次の場所へ。台風のすぎ去った安ど感が、いたします。 (成川寿美代)

○今日の俳句
雨上がる空の高さと椿の実/成川寿美代
まだ残暑が厳しいころ、椿につやつやとした実がつく。雨があがると、暑さも払われ、空は高く、秋の様子。それが実感をもって詠まれた。(高橋正子)

◇生活する花たち「オゼヌマアザミ」(尾瀬ヶ原)

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9月16日(木)

2010-09-16 14:17:47 | Weblog
★虫籠に風入らせて子ら駈ける  正子
虫籠に入っているのは、何の虫でしょう。鳴く虫かもしれませんしそうでないかもしれません。いずれにしても子どもたちはうれしくて駈けていくのです。躍動感を感じます。(多田有花)

○今日の俳句
はや桜紅葉始まる明るき午後/多田有花
「明るき午後」が魅力。暑さがようやく落ち着いたかと思うと、はやくも、桜は紅葉しはじめる。真夏の眩しさがぬけて、しずかな明るさに変わるころ。(高橋正子)

○インターネット俳句コンテストの愛媛新聞への掲載依頼を洋子さんに頼む。検討するとのこと。去年は新聞社の方から、載せてくれた。

○藤田正明さんの句を水煙から拾う。約400句。プリントして、お嫁さんの由美子さん宛て送った。

○花冠12月号のあらかた編集。

○昨日からの雨で気温がぐっとさがる。秋物衣類の準備。秋茄子の出盛りをJAの野菜市で買う。田楽に。枝豆も一束150円とお買い得。二束買う。

◇生活する花たち「ミズギク」(尾瀬ヶ原)

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