晴れ
●元希のクリスマスプレゼントに『The Gruffalo』の絵本とCD、お菓子など、宅急便で送った。急に『The Gruffalo』の日本語訳を思いついた。文法意識して訳して粗いが16時の宅急便受付締め切り時間になんとか間に合った。
《グラッファロ》
ジュリア ドナルドソン作
たかはし まさこ訳
きつねの話
いっぴきのねずみが ふかくてくらい森のなかを さんぽしました。
いっぴきのきつねがそのねずみに会いました。そのねずみはおいしそうに見えました。
「ちびのちゃいろねずみくん、どこへ出かけてるの。
ぼくの土のなかの家におひるごはんを食べにおいでよ。」
「すごくしんせつなんだね、きつねさん。でも だめだよ。
ぼくは、グラッファロとおひるごはんを食べるよていなんだよ。」
「グラッファロって? グラッファロってなに? 」
「グラッファロだよ! おや、きみは知らなかったの?」
「かれは おそろしいきばと、おそろしいつめと
そしてあごにおそろしいは歯があるんだ」
「かれとどこで会うよていなの?」
「ここだよ、この岩のそぼ…
それから かれの大すきな食べものはロースト フォックスだよ。」
「ロースト フックスだって!おう びっくり!」ときつねさんは言いました。
「さよなら、ちびだ!知らないのかね?
グラッファロのようなそんなもんなんていないよ。」
ふくろうの話
ねずみはどんどん行きました、ふかくてくらい森の中を。
一わのふくろうがねずみに会いました、そしてそのねずみはおいしそうに見えました。
「どこへ出かけてるの、ちびのちゃいろねずみくん。
ぼくのこずえの家でいっしょにおちゃをしようよ。」
「びっくりするぐらいしんせつなんだね、ふくろうさん。でもだめだよ….
ぼくはグラッファロとおちゃをするよていなんだ。」
「グラッファロって! グラッファロってなに?」
「グラッファロだよ! おや、きみは知らなかったの?」
かれはこぶだらけのすねをしてつま先は外をむいて
そしてどくのあるいぼがはなの先にあるんだ。
「どこで会うよていなの?」
「ここだよ。この小川のそば。
それから、かれの大すきな食べものはふくろうアイスクリームなんだ。」
「ふくろうアイスクリーム? トゥフィー!トゥフー!」
「さよなら、ちびねずみくん」そしてふくろうはとびさりました。
「ばかな ふくろさんだ!しらないのかね?
グラッファロのようなそんなものはいないよ。!」
ねずみはどんどん行きました。ふかくてくらい森のなかを。
いっぴきのへびがねずみに会いました。そしてそのねずみはおいしそうに見えました。
「どこへ出かけてるの、ちびのちゃいろねずみくん?
ぼくのまるたをつんだ家にごちそうを食べにおいでよ。」
「きみはすばらしくしんせつだね、へびさん、でもためだよ
グラッファロとごちそうを食べるよていなんだ」
「グラッファロって?そのグラッファロってなんだい?」
「グラファッロだよ!おや、きみは知らなかったの?」
かれの目はオレンジ色だよ。かれのしたは黒いよ。
かれのせなかじゅうにはむらさきのとげがあるんだよ。」
「どこでかれにあうよていなの?」
「ここだよ、このみずうみのそば
それから、かれの大すきな食べものは、スクランブル スネークだよ。」
「スクランブル スネーク? ぼくもうかくれなくっちゃ!
さよなら、ちびねずみくん」そしてへびさんはするすとすべって行きました。
「おう!」
ところで、おそろしいつめがあって、おろそしいあごにはおそろしい歯がある
生き物はだれだろう?
かれはこぶだらけのすねをして 外をむいたつま先をして はなのさきにどくのあるいぼがある。
かれの目はオレンジ色で、かれのしたは黒い。
かれのせなかじゅうには むらさきとげがある。
グラッファロの話
「オーたすけて! オー ノー!」
「グラファロだあ!」
「おれさまの大すきな食べものはー!」とグラファロが言いました。
「きみはスライスしたパンにのせるとおいしいだろうな」
「おいしい?」とねずみは言いました。「ぼくをおいしいと言わないで!
ぼくはこのふかくてくらい森のなかで、いちばんこわい生き物なんだ。
ぼくのうしろから歩いてきてごらん。そしたらすぐわかるよ。
みんながぼくをこわがるよ。」
「おう、いいとも」とグラッファロはふきだしてわらいそうになって言いました。
「きみが先に行ってよ。そしたら僕が後をついて行くから。」
二人がどんどん歩いていったとき、グラッファロが言いました。
前のほうの草のなかにシュッというのが聞こえるよ。」
へび、ふくろう、きつねの話
「へびさんだ。」とねずみが言いました。「やあ、へびさん、こんにちは。!」
へびさんは一目グラッファロを見ました。
「おう、こりゃあ!」というと「さよなら、ちびねずみくん」と
じぶんのまるたをつんだ家にすぐにすべりこみました。
「わかった?」とねずみさんは言いました。「ぼくがきみにそういっただろ。」
「おどろいた!」とグラッファロは言いました。
ふたりがもうすこし歩いていったときにグラッファロが言いました。
「前のほうの木のなかでホ―というこえが聞こえるよ。」
「ふくろうさんだ!」とねずみがいいました。「おや、ふくろうさん、こんにちは。!」
ふくろうさんはグラッファロを一目見ました。
「ブー フー!」と言いました。「さよなら、ちびねずみくん」
そしてこずえのじぶんの家へさっと飛んで行きました。
「わかっただろ?」とねずみさんはいいました。「ほくがきみにそう言っただろ。」
「たまげたよ」とグラッファロはいいました。
二人がもうすこし歩いて行ったとき、グラッファロが言いました。
「道の前のほうで足音が聞こえるよ。」
「きつねさんだ」とねずみはいいました。「おや、きつねさん こんにちは!」
きつねさんはグラッファロを一目見ました。
「うわー たすけて!」と言いました。「さよなら ちびねずみくん」
そしてじめんの中の家に走って入りました。
ねずみは言いました。「グラッファロさん、さあ わかったでしょ。
みんなぼくをこわがるでしょ!
でも いま ぼくのおなかがグーグーなりはじめたよ。
それから、ぼくの大すきな食べものは・・グラッファロ クランブル(おかしのなまえ)だよ!」
「グラッファロ クランブル!」とグラッファロが言いました。
そして風のように急いで向きをかえて飛んでにげました。
みんながさったあとは
ふかくてくらい森のなかは、あたりぜんぶがしずかでした。
ねずみは木の実をひとつ見つけました。その木の実はおいしかったのでした。