俳句日記/高橋正子

俳句雑誌「花冠」代表

8月31日(月)

2015-08-31 06:40:28 | 花冠投句
★鎌倉の朝が移れる酔芙蓉  正子

○今日の俳句
一輪の桔梗朝陽をほしいまま/井上治代
桔梗は、秋の七草のなかでも、残暑のきびしいころから花を開く。一輪の桔梗が咲き始め、朝陽をひとりじめして、それこそ朝陽をほしいままに咲いている。ほこらしくさえ思える。(高橋正子)

8月の俳句(2015.8)
あきらかに天は青かり原爆忌
安静の日々の背をおす今朝の秋
今朝の秋洗面の水たまりゆく
ひと夏の病癒えたり葛の花
葛の花ふっと匂うよ創あとに
森に来てアサギマダラの明るき翅
秋蝶の翅ゆるやかに開く森
秋蝶の翅の浅葱を森にひらく
擬宝珠の花色濃かり池水照り
盗人萩風にもまれて眩ゆかり
榛の実を秋風くろぐろ吹きすぎる
枝分れして枝先の吾亦紅
点々を咲く露草をまなじりに
すすきの穂出でしばかりが黄昏る

○秋海棠

[秋海棠/ネットより][秋海棠/横浜日吉本町]

★秋海棠西瓜の色に咲にけり 芭蕉
★手拭に紅のつきてや秋海棠 支考
★画き習ふ秋海棠の絵具哉 子規
★北に向いて書院椽あり秋海棠 漱石
★節々に秋海棠の紅にじみ 虚子
★石灰を秋海棠にかくるなよ 鬼城
★秋海棠にそゝぐはげしや軒の雨 淡路女
★美しく乏しき暮し秋海棠 風生
★病める手の爪美くしや秋海棠 久女
★書を愛し秋海棠を愛すかな 青邨
★秋海棠母を大事の家のさま 汀女
★雲に濡れ秋海棠の茎の紅 悌二郎

愛媛の焼き物の町、砥部町に住んでいた。砥部の家は和風の平屋で、小住宅ながら土地が百坪あまりあって、椿をはじめ、いろんな植物を植えていた。秋の初めになると秋海棠の花が咲いた。北向きの玄関脇は朝日が斜めに当たったあとは日陰になる。そこにピンク色の秋海棠がほろほろと幾分大きめの葉から覗くように咲いて玄関の彩となった。そしてもう一か所、あとで取り付けた小さな濡れ縁の下にいつの間にか秋海棠が咲くようになった。節のある紅色の茎は水を含んでいた。ベゴニアに似ている。ベゴニア科なので言う間でもないが、秋海棠のほうがよどほ日本の家屋に馴染んで似合っている。砥部の家は、住み変わっているが、庭はそのままで楽しんでくれているらしい。そうならば、今も秋海棠が咲いているだろう。子どもたち二人もこの家が気に入っていたので、幼い時の子供たちのことも一緒に思い出す。

★一段と空澄み咲きつぐ秋海棠/高橋正子
★秋海棠の紅の茎また紅の花/〃
★縁に掛け足に触れたる秋海棠/〃
 伊予双海の寺
★伊予灘の波の反射に秋海棠/〃

シュウカイドウ(秋海棠、学名:Begonia grandis)は、シュウカイドウ科シュウカイドウ属(ベゴニア属)に分類される多年生草本球根植物である。和名は中国名「秋海棠」の音読み。ヨウラクソウ(瓔珞草)とも呼ばれる。英名 hardy begonia。高さ約60センチ。秋、紅色の花が下垂して咲く。葉の付け根に小さいむかごをつけて増える。東南アジア原産で、日本へは寛永年間(一六二四〜四四)に渡来したといわれ、観賞用に庭園に栽培される。


◇生活する花たち「犬蓼・吾亦紅・チカラシバ」(横浜下田町・松の川緑道)
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8月30日(日)

2015-08-30 06:38:58 | 日記
★稲穂田の隅にごぼごぼ水が鳴り  正子

○今日の俳句
牧に風立ちて殖えたる赤蜻蛉/佃 康水
牧場の赤蜻蛉を詠み、一味違った赤蜻蛉の句になっている。赤蜻蛉という日本の抒情を詠みながら、「牧」「風立つ」の言葉が牧歌的雰囲気を醸し、それらがよく調和している。(高橋正子)

○薮蘭(やぶらん)

[薮蘭/鎌倉・宝戒寺]             [薮蘭/ネットより]

★藪蘭は大樹の下にのびのびと/高橋信之
★藪蘭や涼しくなると思うころ/高橋正子

薮蘭(やぶらん、学名:Liriope muscari)は、スズラン亜科(Nolinoideae)ヤブラン属(Liriope)のる多年草。Liriope(リリオーペ)は、ギリシャ神話の女神の名前に由来。 東アジアに分布する。開花期は夏から秋。花は紫色の小さいもので、穂状に咲く。葉は細長く、先は垂れる。日陰に生える。日本庭園の木々の根元などにアクセントとして植えられることが多い。葉が斑入り(ふいり)のものもある。実(タネ)は黒い丸形。別名は「山菅」(やますげ)。ちなみに、万葉集で「山菅」として歌われたのは竜の髭(りゅうのひげ)のこと。万葉集では薮蘭は登場しないようだ。10月26日の誕生花。花言葉は「謙遜」。


◇生活する花たち「あさざ・露草・うばゆり」(東京白金台・自然教育園)
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8月29日(土)

2015-08-29 06:37:39 | 日記
★雲が来て風のそよげる花芙蓉 正子
雲は一緒に風を連れてきた。芙蓉の花が、そよいでいる風に揺らされている。花を風が揺らしている様子が見てとれます。 (祝恵子)

○今日の俳句
新しき靴の一歩よ秋きたる/祝恵子
新しい靴をおろし、一歩を踏み出す。新しいものを履く快い緊張がある。新しい季節、秋も同時にやって来た。(高橋正子)

○薮茗荷(やぶみょうが)

[薮茗荷/東京新宿御苑]

  新宿御苑
★青い眼の青年子らと薮茗荷/高橋信之

 思えば8月も終わりになった。暑い盛り7月27日、熱中症で病院に運ばれる人も少なくないとき、気を付けて新宿御苑に行った。新宿御苑は、大木が茂り、直射日光を避けようと思えば避けられる。街中より、気温は2,3度低いと聞いた。確かにそうであった。その日見ごろとなっている植物に鬼百合、槿などがあって、それと並んで藪茗荷があった。はじめ、この植物を四季の森公園のプロムナードで目にして茗荷に似ているとは思ったが、名前は知らなかった。茗荷とは科が違うとある。木下などにつやつやした葉を群生して広げている。7月には、すっと伸びた茎の先に白い小さい花を咲かせる。御苑の藪茗荷も一面に、遠くまでと言おうか群生して白い花を咲かせていた。それから8月になって四季の森公園へ行ったが、いつもと違う道を通った。植えたのか、自然に生えたのか民家の庭に藪茗荷が青いきれいな実をつけていた。竜の玉より濃い紺に近い青色で、竜の玉より大きい。ちょっと違う道を通れば、いつもなにか新しいものが見れる。

★木下闇遠く一面藪みょうが/高橋正子
★藪みょうが実が青ければつくづくと/高橋正子

ヤブミョウガ(薮茗荷、学名 Pollia Thunb)は、ツユクサ科ヤブミョウガ属の多年生草本植物である。東アジア(中国、朝鮮半島、台湾、日本)に分布し、日本では関東地方以西の暖地の林縁などに自生するが、湿気の多い土地を好む。5月頃から発芽し、夏にかけて草丈 50cm〜 1m 前後に生長、ミョウガに似た長楕円形の葉を互生させ、葉の根元は茎を巻く葉鞘を形成する。葉は茎の先端部分だけに集中する。なお本種の葉は表面がざらつくところ、葉が2列に出ないことなどでミョウガと区別できる。なお、ミョウガはショウガ科であり、花の構造は全く異なる。8月頃になると茎の先端から花序をまっすぐ上に伸ばし、白い花を咲かせる。花には両性花と雄花があり、前者は白い雌蘂が目立ち、後者は黄色い葯の付いた雄蘂が目立つところで判別できる。白い花弁が 3枚、萼も白く 3枚、雄蘂 6本、雌蘂 1本で、花冠の直径は 8mm 程度である。
花が終わると初秋にかけて直径 5mm 程度の球状の実を付け、じきに葉を落とす。実は若いうちは緑色で、熟すと濃い青紫色になる。この種子のほか、地下茎を伸ばしても殖え、群生する。若芽は、初夏の葉が開ききらないうちに採取し、塩茹でしてそのままで、または炒め物や汁物などにして食用にされる。


◇生活する花たち「桔梗・風船かずら・芹の花」(横浜都筑区ふじやとの道)
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8月28日(金)

2015-08-28 06:36:40 | 日記
★一椀の汁に絞りきる酢橘  正子
「絞りきる」酢橘なればこそ、小粒で青く丸い酢橘が目に浮かび、絞る酢橘の果汁や香り高さが際立ちます。一椀の汁に、さわやかな秋の香りと豊かな味覚を楽しませていただきました。(藤田洋子)

○今日の俳句
秋涼し仏花の束を風に解き/藤田洋子
仏様に花を供えようと花束をほどくと涼しい風が吹く。花束にはリンドウなど秋の花もあってそれも嬉しい。「風に解き」で、いっそうさわやかな句となった。(高橋正子)

○唐糸草

[唐糸草/東京・向島百花園]         [唐糸草/ネットより]

★唐糸草確かに秋が来ておりぬ  正子

向島百花園を訪ねたのは去年の九月八日。晴れであった。百花はあるけれど、どれもたくさん咲いているわけではない。桔梗は花が一つ残り、なでしこは2,3本あったのが、すっかり枯れていた。偶然にも、れんげしょうまが一本、唐糸草がもう終わりかけて、やっとその色と形が残る程度のが二つあった。唐糸草は初めて見たが、山野草の部類に入る。えのころ草の穂よりも少し大きいが、紅色の雄しべが日に透けると大変美しいということである。ちょっと粋な長い紅色の雄しべは雨に濡れると、猫が雨に濡れたようになるそうだ。撮ってきた写真を見ながら「唐糸」はいかにも江戸好みらしいと思う。終わりかけの花のみすぼらしさの中にも、きれいな紅色が想像できるから不思議だ。大いにその名前「唐糸」のお蔭であろう。園内にいる間は、なんと花に勢いのないこと、と思っていたが、写真を見ると、一つの情緒がある。文人好みの庭に造られたせいでもあろう。虫の声を聞く会、月見の会も催されるようだから、暮らしの中の花として、少しを植えて楽しむのもささやかながら、都会人のよい楽しみであろう。

去年向島百花園に行ったのは9月8日だったが、今年は、8月20日に訪ねた。この暑い時にと思われるだろうが、葛飾の社宅に住む息子のところに立ち寄るついでに訪ねた。京成線の曳舟駅で降りて徒歩15分。曳舟駅からはスカイツリーが大きく目の前に見える。園内にはいると、この暑さに、さすがに作業の人が数人と入園者は私を入れて3人。去年唐糸草のある場所へ行ってみたが、葉さえも見つけることができなかった。去年あった花魁草、れんげしょうまは、見つかった。桔梗と女郎花はこの暑さにもかかわらず見ごろ。藤袴は蕾。萩は穂先のような蕾。咲いていてもほんの2,3花。唐糸草や花魁草はちょうどいいころか、少し早いかと期待したが、きたいどおりにはゆかないものだ。

唐糸草は、バラ科ワレモコウ属の多年草で、原産地は日本。学名: Sanguisorba hakusanensis、和名: カライトソウ。Sanguisorba : ワレモコウ属、hakusanensis : 石川県白山の。Sanguisorba(サングイソルバ)は、ラテン語「sanguis(血)+ sorbere(吸収する)」が語源。根にタンニンが多く、止血効果のある薬として利用されることから。開花期は7~9月。夏から秋にかけて、たぬきのしっぽのような形のピンクの花が咲く。絹糸のような花の様子が、まるで外国(唐)からきた糸のように美しいことから「唐糸草」。8月10日の誕生花、花言葉は「深い思い」。


◇生活する花たち「女郎花・葛の花・萩」(四季の森公園)

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8月27日(木)

2015-08-27 06:35:42 | 日記
★りんりんと虫音に力のありて闇  正子
日中は残暑厳しきながら、さすがに夕方になりますと涼しくなり、今の時季は日中と夜の季節の光景のせめぎあいです。日毎に虫の音の声が力強くなり、秋の到来を実感する時ですね。闇との提示の止めが素晴らしく効果的かと思います。(桑本栄太郎)

○今日の俳句
坂道の風を下れば稲の花/桑本栄太郎
「風を下れば」に詩がある。稲の花が咲くころは、暑い暑いと言いながらも、ときに心地よい風が吹く。そんな日に咲く稲の花は爽やかである。(高橋正子)

○竜胆(りんどう)

[竜胆/横浜日吉本町]

★竜胆や風落ち来る空深し 龍之介
★山の声しきりに迫る花竜胆 亞浪
★山ふところの ことしもここに竜胆の花 山頭火
★笹竜胆草馬の脊を滑りけり 普羅
★龍胆の太根切りたり山刀 かな女
★龍膽をみる眼かへすや露の中 蛇笏
★かたはらに竜胆濃ゆき清水かな 風生
★好晴や壺に開いて濃竜胆 久女
★銀婚の妻のみちべに濃竜胆 青邨
★霧に咲く深山りんどう卓に咲きぬ 秋櫻子
★竜胆の花のあいだに立つ葉かな 素十
★子へ供華のりんだう浸す山の瀬に 貞
★一輪の龍膽餐けよ鶴の墓 青畝

野生の竜胆の花を近隣の野原で見ることはほとんどない。それだけに野生の竜胆を自分の目で見つけたときの感激は一入だ。初めて自分の目が見つけた竜胆は、40年ほども前の阿蘇の中の牧の草地であった。中ノ牧の草地は草丈が低く、平地ならばちょうど草を刈り取ってしばらく経ったときのような爽やかな草原である。秋、朝の日が足元にもほど良く差していた。一歩踏み出そうとしたその靴先に竜胆が一輪上を向いて咲いている。踏んでしまうところだった。いまもその一輪の竜胆の色と姿をよく記憶している。阿蘇には、もう一度行ってみたいと思う。

★竜胆の紺一輪が靴先に/高橋正子
★竜胆に日矢が斜めに差し来たり/高橋正子

リンドウ(竜胆、学名Gentiana scabra Bunge var. buergeri (Miq.) Maxim.)とは、リンドウ科リンドウ属の多年生植物である。1変種 Gentiana scabra var. buergeri をさすことが多いが、近縁の他品種や他種を含む総称名のこともある。英名Japanese gentian。古くはえやみぐさ(疫病草、瘧草)とも呼ばれた。本州から四国・九州の湿った野山に自生する。花期は秋。花は晴天の時だけ開き、釣り鐘型のきれいな紫色で、茎の先に上向きにいくつも咲かせる。高さは50cmほど。葉は細長く、対生につく。かつては水田周辺の草地やため池の堤防などにリンドウやアキノキリンソウなどの草花がたくさん自生していたが、それは農業との関係で定期的に草刈りがなされ、草丈が低い状態に保たれていたためだった。近年、そのような手入れのはいる場所が少なくなったため、リンドウをはじめこれらの植物は見る機会が少なくなってしまい、リンドウを探すことも難しくなってしまっている。園芸植物として、または野草としてよく栽培されるが、園芸店でよく売られているのは別種のエゾリンドウの栽培品種のことが多い。生薬のリュウタン(竜胆)の原料の1種である。


◇生活する花たち「葛の花①・葛の花②・木槿(むくげ)」(横浜日吉本町)





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8月26日(水)

2015-08-26 06:34:26 | 日記
★原っぱにえのころぐさの影となる  正子
寸地にも、えのころ草は生えて来ますが、原っぱで有ればなお生茂り大きな穂が伸びて少し色付き、影をつくる程になって参ります。その影や揺れるすがたに初秋の爽やかさを感じます。「原っぱ」「えのころ草」に遊んだ子供の頃の懐かしさを覚えます。(佃 康水)

○今日の俳句
賑わいの漁港の上の鰯雲/佃 康水
出船、入船、魚の水揚げなどで、賑わう漁港。その上の空高くに広がる鰯雲。生き生きとした漁港の美しい景色。(高橋正子)

○犬蓼(赤のまま)

[犬蓼(いぬたで)/横浜下田町・松の川緑道]

★犬蓼の花くふ馬や茶の煙 子規
★犬蓼の花に水落ち石出たり 鬼城
★手にしたる赤のまんまを手向草 風生
★モンペ穿く赤のマンマに笑ひながら かな女
★赤のまま土の気もなき蛇籠より 青畝
★赤のまま摘めるうまごに随へり 亞浪
★道ばたの捨て蚕に赤のまんまかな 石鼎
★人恋へば野は霧雨の赤まんま 鷹女
★赤のまま天平雲は天のもの 青畝
★赤のままそと林間の日を集め 茅舎
★山水のどこも泌み出る赤のまま 汀女
★われ黙り人話しかくあかのまま 立子
★一本を一心に見る赤のまま/大串章
★枯畦に残りて赤しあかのまま/阿部ひろし
★相模野にあるままを活け赤のまま/鷹羽狩行
★暁光を小粒に受けて赤のまま/林翔
★水際の赤のまんまの赤つぶら/高橋正子

イヌタデ(犬蓼、Polygonum longisetum あるいは Persicaria longiseta)は、タデ科の一年草。道ばたに普通に見られる雑草である。茎の基部は横に這い、多く枝分かれして小さな集団を作る。茎の先はやや立ち、高さは20-50cm。葉は楕円形。秋に茎の先端から穂を出し、花を密につける。花よりも、その後に見られる真っ赤な果実が目立つ。果実そのものは黒っぽい色であるが、その外側に赤い萼をかぶっているので、このように見えるものである。赤い小さな果実を赤飯に見立て、アカマンマとも呼ばれる。雑草ではあるが、非常に美しく、画材などとして使われることもある。名前はヤナギタデに対し、葉に辛味がなくて役に立たないために「イヌタデ」と名付けられた。


◇生活する花たち「芙蓉・萩・女郎花」(東京・向島百花園)

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8月25日(火)

2015-08-25 06:33:13 | 日記
★葛咲けり一つの花のその奥にも  正子

○今日の俳句
青柿の並びさわさわ風に揺れ/河野啓一
青い柿の葉のなかにある青い柿の実。風が吹くと青柿がさわさわ揺れ、新涼のさわやかさを目にみせてくれる。(高橋正子)

○小豆の花

[小豆の花/ネットより]            [野小豆の花/ネットより]

★パソコン画面の小豆の花のさわやかに/高橋信之

小豆の花の記憶はうすいが、小豆が収穫されて、豆の鞘を木槌で打ってなかの小豆を取りだす作業は記憶にある。そういう仕事は、たいてい祖母の仕事であったから、遊びながら手伝った。まずは、ぜんざいになって、それからお餅の餡になった。農村では、店で小豆を売っているのを見たことがないから、それぞれの家で栽培していたのだろうと思う。畑のダイヤとか、小豆相場ということも小さい農村の生活者には無縁の言葉であった。

★海さえも火照りて小豆の花が咲く/高橋正子

アズキ(小豆、Vigna angularis)は、マメ科ササゲ属の一年草。アズキは二千年程の昔に中国から渡来したと考えられている栽培種。和菓子のあん、赤飯等に使われるマメとしてお馴染みである。原産地は東アジア。祖先野生種のヤブツルアズキ (Vigna angularis (Willd.) var. nipponensis) は日本からヒマラヤの照葉樹林帯に分布し、栽培種のアズキは極東のヤブツルアズキと同じ遺伝的特徴をもつ。日本では古くから親しまれ、縄文遺跡から発掘されているほか、古事記にもその記述がある。8月の終わり頃、葉腋に黄色い花を咲かせる。花の中心部にある竜骨弁と呼ばれるものは旋回しており、属は異なるがノアズキとよく似ている。果実は円筒形で細長く、ササゲ属の特徴をよく示している。種子は赤飯などでお馴染みと思うが、膨らんだ円筒形。アズキの約20%はタンパク質で、栄養価が高いほか、赤い品種の皮にはアントシアニンが含まれ、亜鉛などのミネラル分も豊富である。日本における栽培面積の6割以上を北海道が占める。丹波、備中を含めて、日本の三大産地である。 低温に弱く、霜害を受けやすいため、霜の降りなくなった時期に播種する。国産の品種には以下のようなものがある。

大納言(大粒種) - 丹波、馬路、備中、美方、あかね、ほくと、とよみ
中納言、普通小豆 - えりも、しゅまり、きたのおとめ、さほろ
白小豆 - 丹波白小豆・備中白小豆・北海道白小豆
黒小豆

◇生活する花たち「朝顔・芙蓉・木槿(むくげ)」(横浜日吉本町)
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8月24日(月)

2015-08-24 06:32:11 | 日記
★朝風のとんぼを運び海へ去る  正子

○今日の俳句
蝉時雨その真ん中に座りけり/福田ひろし
情景は、「蝉時雨が四方八方から聞こえる」なのだが、「蝉時雨の真ん中に座る」と作者の行為を中心に捉えて、作者の存在感が強く打ち出された。(高橋正子)

○溝蕎麦

[溝蕎麦/横浜市港北区下田町・松の川緑道]

★溝蕎麦は水の際より咲き初めし/高浜年尾
★溝蕎麦や峡田乏しき水をひき/平松草太
★溝蕎麦の鳥の脚よりなほ繊き/永野孫柳
★溝蕎麦や足摺へ向く遍路みち/中平泰作
★溝蕎麦や遅れがちなる二人連/加藤知子
★溝そばの花園川の花盛り/飯田法子
★溝蕎麦の溝よりあふれ出て咲ける/江藤都月
★溝蕎麦を水をきらきら濡らし過ぐ/高橋正子

ミゾソバ(溝蕎麦、学名 Polygonum thunbergii または Persicaria thunbergii )は、タデ科タデ属 (Polygonum) またはイヌタデ属 (Persicaria) に分類される一年生草本植物である。東アジア(日本、朝鮮半島、中国)に分布する。日本では北海道・本州・四国・九州の小川沿いや沼沢地、湖岸などに分布する。 特に稲作地帯などでコンクリート護岸化されていない用水路脇など、水が豊かで栄養価が高めの場所に群生していることが多い。今でこそ護岸をコンクリートで固められてしまった場合が多いが、かつて日本各地で水田が見られた頃は、土盛りされていた溝や用水路、小川などの縁に普通に生えており、その見た目が蕎麦に似ていることが和名の由来になっている。水辺などで 30〜100cm ほどに生長し、根元で枝分かれして勢力を拡げ群生する。葉は互生し、形が牛の額にも見えることからウシノヒタイ(牛の額)と呼ばれることもある。花期は晩夏から秋にかけてで、茎の先端で枝分かれした先に、直径 4〜 7mm ほどで、根元が白く先端が薄紅色の多数の花を咲かせる。 なお、他のタデ科植物と同様に花弁に見えるものは萼である。


生活する花たち「白むくげ・萩・藤袴」(東京・向島百花園)

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8月23日(日)

2015-08-23 10:35:34 | 日記
★剥く梨にわが顔映りいたるかも  正子
青梨の代表の二十世紀でしょうか。香り高く、果皮はなめらかで、みずみずと美しく、皮をむくと甘い液が滴り、その液に自分の顔が映るようだと美味しい梨を賛美している素晴らしい句ですね。(小口泰與)

○今日の俳句
浮雲のほのと明るし赤のまま/小口泰與
赤のままのやさしい抒情と、丸みを帯びた浮雲のほのと明るい情景がよくマッチしている。(高橋正子)

○水引草

[水引草/東京・向島百花園]   [きんみずひき/東京白金台・自然教育園]

★かひなしや水引草の花ざかり/正岡子規
★水引の花が暮るればともす庵/村上鬼城
★水引や人かかれゆく瀧の怪我/前田普羅
★木もれ日は移りやすけれ水引草/渡辺水巴
★水引草ならば心音かすかかな/清水径子
★今日は今日の夕暮の色水引草/島田和世

○水引草
 水引草は、赤い糸を引くように風の中に咲く。植えるでもなくいつの間にか庭に下草のように増えている。一輪挿しにすっと伸びたものが欲しいとき、庭に出て水引草を摘んでよく活けた。まだ暑いのに秋の雰囲気がただよう。

★水引草の朱が試験期の図書館に/高橋正子

 これは大学時代の句。図書館には、さりげなく花が活けられていた。司書の方のセンスであろうが、図書館に澄んだ風が吹いているようであった。入学したてのころ、図書館に行くと文学部の上級生がお昼も抜きで3時間4時間平気で勉強していた。大学生とはこういうものと、真似をして、私もその人がいる間中ずっと図書館にいたことがある。結構図書館でも過ごしたが、自分の部屋で本を読むものいい。図書館であたらしいことを発見し、部屋で考えを深めたり、楽しんだりするという本の読み方が大学を卒業するころは習慣になった。図書館の花は、頭の疲れをとってくれるような気がした。

 水引草は、蓼(たで)科の多年草。学名 Antenoron filiforme。Antenoron : ミズヒキ属、filiforme :糸状の。開花時期は、8/5頃~10/10頃。上から見ると赤く見え、下から見ると白く見える花を、紅白の水引に見立てた。ヒマラヤから中国の高山帯の草地に群生。花茎は高さは5~20センチで葉がなく、円筒状あるいは卵状の総状花序に明るいピンク色の花をつける。花弁は4枚で、5本のおしべを持つ.2本の花柱は花後も残って成長し、先がかぎ状になって果実の先端から突出する。葉は長円形で、表面に黒い斑が入る。高さは約1米位。

 ギンミズヒキ(銀水引)は、ミズヒキの白い花が咲く品種。ミズヒキは 4 つある萼のうち上側の3つが赤く,下の一つが白いが,ギンミズヒキは 4 つとも白い。葉が斑入りのものもある。

 キンミズヒキ(金水引)は、バラ科、ミズヒキはタデ科で、全く別の種類の花である。名前の由来はミズヒキの方が基で、冠婚等の慶事で用いられる水引(みずひき)に例えて名付けられた。キンミズヒキは、この花に花の付き方や花穂の全体像が似ていて黄金色の花を付ける事から金色のミズヒキ、つまりキンミズヒキ(金水引)となったと言われている。


◇生活する花たち「落花生の花・ササゲの花・稲の花」(横浜市緑区北八朔町)
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8月22日(土)

2015-08-22 08:40:34 | 日記
★小雨降る中の芙蓉を一つ剪る  正子
立秋の頃から咲きはじめる一日花の芙蓉。小雨もよいの中にひらく一輪を剪りとり、水に挿されたのでしょう。水滴のつく芙蓉がさわやかです。(小川和子)

○今日の俳句
水音を離れず蜻蛉疾くとび交う/小川和子
水音は、堰を落ちる水の音であろう。きれいな水を想像する。いつまでも水を離れず、すいすいと飛び交う蜻蛉に涼感がある。

○吾亦紅(われもこう)

[吾亦紅/横浜市港北区下田町・松の川緑道]
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8月21日(金)

2015-08-21 17:12:56 | 日記
★秋蝉は向こうにちちと鳴くのみに  正子
秋の蝉は、力強い夏の蝉と違い、ちちっと秋の蝉らしい鳴き方をします。向こうでちちっと鳴くのみが、正に秋になったことを伝えてくれます。(高橋秀之)

○今日の俳句
朝霧が包む港に汽笛鳴る/高橋秀之
素直な句で、朝霧に鳴る汽笛がのびやかに聞こえる。朝霧に包まれた港がこれから動き出そうとしている。(高橋正子)

○狗尾草・猫じゃらし(えのころぐさ・ねこじゃらし)

[えのころぐさとめひしば/横浜日吉本町]_[チカラシバ/横浜下田町・松の川緑道]
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8月20日(木)

2015-08-20 08:45:00 | 日記
★葛にさえ初花ありて匂うなり  正子
秋の七草の一つでもあるという葛は、他の七草と同様に雑草というほうが近く、崖などにおおせいに茂る逞しい草です。花もさほど華麗というわけではありません。しかし、花の香りはとても匂やかで、思わず、こんな花にもと感動してしまいます。「葛にさえ」という表現と「初花」という言葉の響き合いが印象的です。 (小西 宏)

○今日の俳句
虫篭の軽きを子らのそれぞれに/小西 宏
虫篭をもった子がそれぞれ。篭に虫が入っているのか、いないのか。それはこの句では問題ではない。虫篭の軽さが子供の幼さ、風の軽さを表している。(高橋正子)

○稲の花

[稲の花/横浜市緑区北八朔町]
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8月19日(水)

2015-08-19 08:29:15 | 日記
★白桃の無疵を少女に剥き与う  正子
お子さんへ選ばれた無疵の白桃、向きあい、お話をしながら剥いてわたす、幸せな一時です。(祝恵子)

○今日の俳句
足場組む上へと徐々に秋空へ/祝恵子
足場が徐々に組まれ行く様子を見上げて、秋空をよく感じている。丁寧な写生がよい。(高橋正子)

○カンナ

[カンナ/横浜市港北区日吉本町]      [カンナ/横浜市港北区箕輪町]
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8月18日(火)

2015-08-18 12:24:48 | 日記
★いつよりか燕無き空青澄める  正子
ツバメは群れを成したり隊形を整えたりして渡ることをしないようですから、春が来て何羽もが街を飛び交っているのを見つけたり、また秋には、いつの間にか一羽もいなくなってしまっていることにふと気が付くというようなことがよくあります。
「燕無き空青澄める」という表現には、しみじみと秋到来を思う深い詩情が込められており、「いつよりか」にはまた、小さな喪失への感慨が届けられて来ます。(小西 宏)

○今日の俳句
露ころぶキャベツ外葉の濃き緑/小西 宏
キャベツの濃い緑の外葉にころがる露に、力がある。丸く、収れんした露の力と輝きは秋の朝のすがすがしさ。(高橋正子)

●長男家族が11時ごろ揃って来た。
昼食は、孫の元希が蕎麦がいいいうので、蕎麦と天ぷらにした。3歳なのに、蕎麦の食べっぷりは、なかなか通っぽい。海老の天ぷらを手でつかんで、チョンチョンとそばつゆをつけて食べる。
玄関に朝顔の写真を何枚も飾っていたら、それがほしいと言うので、全部持たせた。いいものに思えたのか。絵葉書がはいっていたケースに入れてあげると、ちょうど額縁に入ったようになったので、にっことする。何がわかったのかと思うが。
元が使った木の貨物列車を可愛いので飾ったおいているのに興味を示す。正月に来たときは全然興味を示さなかったのにまるで、違う反応だ。

○木槿(むくげ)

[木槿/横浜日吉本町]            [木槿/東京・新宿御苑]

★花むくげはだか童のかざし哉 芭蕉
★道のべの木槿は馬にくはれけり 芭蕉
★修理寮の雨にくれゆく木槿哉 蕪村
★花木槿里留主がちに見ゆる哉 一茶
★馬ひとり木槿にそふて曲りけり 子規
★縄簾裏をのぞけば木槿かな 漱石
★墓多き小寺の垣や花木槿 碧梧桐
★いつまでも吠えゐる犬や木槿垣 虚子
★お遍路木槿の花をほめる杖つく 放哉
★みちのくの木槿の花の白かりし 青邨
★路草にむかひて萎む木槿かな 耕衣
★日の出待つや木槿いつせいに吹かる中 林火
★避暑町の少しさびれぬ花木槿 たかし
★道すがらうかぶ木槿や徒労ばかり 波郷
★白木槿ごみを出すにも蝶むすび/片山由美子
★ふっくらと巻きて落花の木槿かな/野村洋子

 木槿は、朝咲いて夕方にはしぼむ。お茶席の花としてよく活けられもする。先日千駄木の骨董屋の女主人が亜浪先生の句について信之先生に聞いて来られた折に、骨董の竹籠に槿と縞萱を活けた写真を送ってこられ、だれかをお茶にお招きしたい気分だと書き添えてあった。お茶の花ともなるが、どこにでも咲いている。
 
★白槿十年たちまち過ぎていし/高橋正子
 
 この句は、砥部の田舎で学生が来たり、ドイツ語の先生が来たり、子どもの友達がわっさわっさと来たり、句会の人たちが出入りしたり、掃除、洗濯、庭の手入れなどなど、雑多なことに明け暮れて、ある朝、白い槿を見て、十年なんてすぐ終わってしまうと思ったとき出来た句だ。
 今朝、自分の以前作ったこの白槿の句を読んで、今はもうこういう句を作る気持ちではないと知った。あれから十年が何回過ぎたことか。
 
★底紅の紅が澄みたる白槿/高橋正子

 ムクゲ(木槿、別名:ハチス、Hibiscus syriacus; 英語: rose of Sharon)はアオイ科の落葉低木。 庭木として広く植栽されるほか、夏の茶花としても欠かせない花である。インドや中国が原産で、中近東にも自生している。日本へは奈良時代に中国から渡来し、和歌山県や山口県に野生のムクゲがあったとされる。 夏から秋にかけて白、紫、赤などの美しい花をつける。薬用のほか、鑑賞用に多くの品種がある。俳句では秋の季語である。根が横に広がらないため、比較的狭い場所に植えることができる。 刈り込みにもよく耐え、新しい枝が次々と分岐する。そのため、庭の垣根に利用されることもある。 自然樹形は箒を逆さにしたようになる(下記の樹形の例参照)。 栽培されているものはよく剪定されてしまうため、高さは3-4mくらいのものが多く、灌木であると誤解されるが、放置すると10m以上の樹高になり、桜の木よりすこし小さいくらいの大きさになる。花期は7-10月。花の大きさは10-18cmほど。花芽はその年の春から秋にかけて伸長した枝に次々と形成される。 白居易(白楽天)の詩の誤訳から一日花との誤解があるが、朝花が開き、夕方にはしぼんで、また翌朝開き、一重のもので2-3日。八重の長く咲くもので2週間くらい、一輪の花を楽しめる。中国名の木槿(もくきん)を音読みし、木槿(むくげ)、木槿花(もくきんか)と呼ばれるようになった。また、「類聚名義抄」には「木波知須(キハチス)」と記載されており、木波知須(キハチス)や、単に波知須(ハチス)とも呼ばれる。白の一重花に中心が赤い底紅種は、千利休の孫である千宗旦(せんそうたん)が好んだことから、「宗丹木槿(ソウタンムクゲ)」とも呼ばれる。中国語では木槿/木槿(ムーチン)、朝鮮語では무궁화(無窮花; ムグンファ)という。英語の慣用名称のrose of Sharonはヘブライ語で書かれた旧約聖書の雅歌にある「シャロンのばら」に相当する英語から取られている。


◇生活する花たち「あさざ・露草・うばゆり」(東京白金台・自然教育園)
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8月17日(月)

2015-08-17 10:51:09 | 日記
★葛の花匂わすほどの風が起き  正子
秋の七草の一つの葛の花。その旺盛に伸び広がる蔓性の葉が、吹き起こる風に、いっせいに煽られる清々しい光景が浮かびます。風に裏返る白い葉裏も、辺りに漂う紅紫色の花の甘い香りも、嬉しい秋の訪れを感じさせてくれます。(藤田洋子)

○今日の俳句
真珠筏浸し秋の海澄めり/藤田洋子
浸し」が秋海の澄んだ水をよく感じさせてくれる。秋海の澄んだ水に浸され殻を育てている真珠は、美しく輝く珠となることであろう。(高橋正子)

○青柿

[青柿/横浜日吉本町]
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