かどくら邦良@高崎市議会議員 ブログ

思いをブログに綴ります。

2012.7.4 6・29 首相官邸前にて ~ 政治の可能性とリアリティー ~

2012-07-04 01:41:09 | インポート
     

6月29日(金)に国会、官邸前で行われた大飯原発再稼働反対アクションに参加しました。

広瀬隆さんから参加要請のメールが何度か送られてきており、とにかく行くしかないと思い、車で午後3時に群馬を出発。

午後5時には、もうすでに5千人以上の人々が終結していました。地下鉄千代田線、半蔵門線、丸ノ内線の改札から、次から次に人が波のように湧き出てきます。

官邸前の集会が始まりました。「再稼働反対」のリーダーの叫びが始まると、声の伝播がアッという間に拡がります。

     

官邸前の両サイドの歩道から道路に参加者はハミ出しはじめ、参加者の列は7時過ぎには外務省前より、さらに後方に続いています。人の波は5万人以上にはなったと思われます。

ひたすら「再稼働反対」と2時間以上、参加者は叫び続けます。警察もあきらめ気味、とうとう道路も完全占拠で解放区となりました。

しかし、参加者と主催者リーダーが皆、良識を持って取り組んでいるためか、お決まりの逮捕者が出るとかそんなことは一切なく、ワイワイガヤガヤとし、なんとなくの連帯感が人々を繋ぎ、警察とのもめごとも起こることなく「再稼働反対」の声の波は続いている。

     

国会南門前も解放区。南門の先に薄暗い中から国会議事堂が見えます。52年前の6月15日に安保闘争で圧死させられた樺美智子さんのこと、そして1992年のPKO法成立の6月15日に、鶴見俊輔さんたちと数十人での小さな会が頭をよぎります。

60年安保闘争当時に掲げられた、埴谷雄高が言うところの「幻視の中の政治」も、さらにオーバーラップしてきました。

さすがにマスコミもTBSやテレビ朝日は、夜のニュースでこのアクションを大きく取り上げていました。これだけの人と、これだけのエネルギーが国会前で爆発したのを見るのは、私にとっては初めてでした。

最初の国会デモ参加が30年前でした。人々の意識も、リーダーシップも、ネットを中心とした運動の拡がり方も、私が東京で活動していた時代とは大きく変わってきました。

しかし、脈々と受け継がれていく情熱という力は不変です。この日のアクションは、60年安保闘争以来という国会前の道路の占拠という事態となった。

そして、取り込まれるようで取り込んでいくという運動現場の柔軟なリーダーシップと人々の連帯感は、日本の社会運動史に残る大きな転換点になるという予感がします。

私のとなりに、たまたま社会運動思想史の若手論客である小熊英二(慶應大教授)さんが、この行動に参加しつつ、じっとこのアクションを見つめていた。彼がこのアクションを、どのように表現するのか楽しみである。

これだけの大きな動きをつくりだしたのは、福島原発事故の「恐れるべき現実」と、野田政権の脱原発への展望なき再稼働への人々の「怒り」である。

私の政治家としての責務は、この運動をさらに市民レベルで全国的に拡げると同時に、どのように脱原発を政治的に着地させられるかである。

運動現場では、熱く意識を高揚させながら、一方では冷めた目で政治的リアリズムを、トコトンまで追究し、脱原発日本を実現できるかが、私にとって勝負の分かれ目である。

民主党が分裂という厳しい状況の中で、ギリギリの細い道を歩きながら、可能性にチャレンジしていきます。

よりよく負けるのが闘いなのだという甘いことは言ってられません。

民主党を離党して、脱原発が実現できるなら、私も民主党を離党します。八ッ場ダムも同じである。

しかし、可能性は低いとはいえ、脱原発実現の政治的リアリティーは、現在の民主党政権の中でしか、ありえないと私は判断しています。

政界再編のガラガラポンや、新党の先にあるのは、荒れ果てた政治的荒野でしかありません。

政治の可能性とリアリティーを、どこに見い出していくのか、まさに勝負の時。脱原発へ8月決戦です。

以下は6.29当日アクションの状況です。

     

午後5時に官邸前に到着。集会デモは6時から開始なのに、すでに人、人、人。



官邸前で

     

TBS報道特集の金平茂紀キャスターも

     

国会前両サイドの歩道は、いっぱいの人で通れず。

     

揺れる官邸前

     

外務省前まで人はつながる午後6時

     

私も歩道から道路に押し出されて、後方は官邸。

     

「再稼働反対」連呼が始まる、ひたすら連呼で。参加者はさらに膨れ上がる、午後6時20分。



道路も占拠寸前。

     



官邸前から国会南門前くらいまでが、ついに解放区へ。とにかく人が多すぎ、3万人以上は来ている、午後7時。

     

外務省前まで人があふれる 午後7時30分

     

国会南門前、後方に国会議事堂、60年安保闘争6.15に樺美智子さんが圧殺された場所。まさに「埴谷雄高の幻視の中の政治」国会が霞む。

     

道路は解放区でフランスデモみたいな感じに、午後8時前に主催より、とりあえずの終了宣言。この判断は正しい。若者たちは、たいしたもん。逮捕者は5万人以上の参加者でゼロ。

昨日はあいさつまわり。