20階の窓辺から

児童文学作家 加藤純子のblog
毎日更新。児童文学情報・日々の暮らし・超高層からの眺望などニュース満載。

困ったときの鍼(はり)頼み

2008年06月20日 | Weblog
 この数週間、騙し騙しつきあっていた肩こりに、昨日は完全にノックアウトされてしまいました。
 午前中、パソコンにむかって雑誌の書評の仕事を終えたとたん、肩の凝りからの頭痛がひどくなり、とうとうダウン。
 ベッドでごろごろしながらラジオを聴いていたら、うとうと眠ってしまいました。
 30分くらい寝たでしょうか。
 それでも肩こりと頭痛はひどくなる一方です。

 仕方なく数ヶ月ぶりに鍼・灸の中国人の先生を訪ねました。
 たっぷり一時間半かけて鍼やお灸、そしてちょっとロングのマッサージをしていただきました。首筋や、頭の中までぎゅうぎゅうぎゅうぎゅう押され、頭痛からは少し開放されました。
 こんなふうに困ったときの「鍼頼み」の、鍼とお灸の上手な先生が近くにいらっしゃるのは、私のような肩こりの人間にとってはなんともありがたいことです。
 でもお風呂に入ろうと鏡に背中をうつしてみると、なんと肩から背中にかけて毒素を吸い出した丸い吸盤の赤いあとがいくつも、くっきりと残っているではありませんか。
 昨年の冬。
 とつぜん雪が見たくなり北海道に行こうと思い立ったとき、その前日、腰痛になり、やはり鍼の先生のところへ飛び込み治療していただいたことがあります。
 おかげで、Jタワー札幌日航ホテル22階のスパの温泉に、背中から腰にかけて赤い吸盤のあとをいくつもはりつけたたまま入った思い出があります。
「旅の恥はかきすて」の気持ちで、そのときはうつむいて温泉に入っていましたが、日常ではさすがにそういうわけにはいきません。

 そんなわけでしばらくは、背中をだしたお洋服は着られそうにありません。
 
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北句会

2008年06月19日 | Weblog
 夕べは、北句会の例会でした。
 今月の兼題は「雨」でした。
 他、自由句2句。
 秀句が集まりました。
 
 写真は、北句会ではじめて食べたイカソーメン。
 これはモンゴイカではなく、するめイカだそうです。
 そばにあるのはイカスミです。

 それでは天、地、人をご紹介いたします。

 天(一等賞)
 箸置きになるも人生瓜(うり)の花      空々      

 地(二等賞)
 雨あがりものみな光る午睡(ひるね)あと     悠久

 地(二等賞)
 雨の絵師ひと筆に描(か)く虹の門       悠久

 人(三等賞)
 夏椿(なつつばき)土に鎮座の夜明けかな     海恋

☆ 悠久さん、ごめんなさい。
 ふたつも地をお取りになっていらしたのに、ひとつ載せるのをうっかりしてしまいました。宗匠に指摘されました。
「もっと落ち着いて、書いたことを見直せ」と。
 やっぱり編集者ですね。
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鎌倉紫陽花紀行

2008年06月18日 | Weblog
 昨日、鎌倉散策で見つけた紫陽花の写真のご紹介です。
 イラストレーターで鎌倉在住の井上智陽さんのご案内で紫陽花の美しく咲いている場所を歩きました。
 でも紫陽花に、こんなにたくさんの種類があることを、はじめて知りました。
 白い紫陽花、花火のような紫陽花。
 名前を教えていただいたのに、すっかり忘れてしまいました。
 井上智陽さんは『かまくら楽食日記』(廣済堂出版刊)という、おいしそうに書かれたイラスト満載の、鎌倉のおいしいお店の紹介を書いたご本もご出版されています。
 ちなみに、脳学者の茂木健一郎の小・中の友人だそうです。
 その後、おいしいお蕎麦屋さんの二階で(一見さんには貸さないお部屋を貸し切りにしていただき)13名で宴会。
 ほんとに、楽しく、おいしい一日でした。
 

 

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鎌倉散策

2008年06月17日 | Weblog
 今日はお昼ごろから、友人の作家や編集者やイラストレーターのみなさん、大勢の方々と、鎌倉散策に出かけます。
 鎌倉の隠れた紫陽花の名所を、作家のYさんがご案内くださるというお誘いをいただいたのです。

 お天気にも恵まれ、楽しみです。
 
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『岸辺のふたり』(くもん出版刊)

2008年06月16日 | Weblog
 先日、親しい編集者おふたりからご本をいただきました。
 絵本『岸辺のふたり』(くもん出版)と、翻訳児童文学『フィッシュ』(すずき出版)です。

『岸辺のふたり』は、Father and Daughterと表された父と娘のお話です。
 父と自転車にのって岸辺を走る少女。けれど自転車を置いたまま小舟をこぎ、沖へとむかっていった父はふたたび戻ってはこなかった。
 岸辺にやってきてはずっと父の帰りを待ち続ける少女。
 少女はいつしか大人になり、結婚し、子どもが生まれる。けれども少女は、どんなときも、この岸辺をわすれたことがなかった。
 時がながれ少女は老婆になり、曲がった腰で自転車を押し、またふたたびこの岸辺にやってくる。
 子どもたちも巣立ち、また、ひとりぼっちにもどった昔の少女は、岸辺に横たわり、とうとう人生最後のときを向かえる。
 ふたたび自分が少女にもどり、父親と再会している夢を見ながら。
 
 美しく雰囲気のある絵が、心象風景のすべてを切ないくらいに語っています。
 なんべん見ても、絵が秀逸です。
 ほとんど、モノクロといっていいくらいの押さえた色彩と、やわらかな線で少女の日々が描かれている絵本です。
 年老いた少女が、ラスト横たわった場所もまた、あの岸辺でした。
 父と別れた日の原風景をずっと胸の奥に抱きしめながら彼女は大人になり、そして死んでいきました。
 こうして文章にすることがもどかしいくらい、絵の力に惹かれる絵本です。
 
 絵本をいただいたとき、あわせてCDもいただきました。
「僕の大好きな絵本です。CDも泣けますよ」
 彼のお言葉どおり、二度目、見ながら泣きました。
 絵本の文章が消え、絵はそのままアニメーションになっていCDです。
 アニメーションの背景には、ピアノが軽やかに切なくなりひびいているだけです。その寡黙さが少女の心象風景を切ないほどにあぶり出しています
 生きること、死ぬことについて、少女と自分を重ねながら漠然とした思いで、遠い未来を考えていました。美しく切なくステキな、絵本とCDです。
 ぜひご覧になってください。

 もう一冊の『フィッシュ』は「この地球を生きる子どもたち」と題された鈴木出版の海外児童文学シリーズの一冊でイギリスの児童文学です。
 このご本につきましては、いずれ読みおえたら、またご紹介したいと思います。
 
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「わたしのママは魔女」(ポプラ社刊)

2008年06月15日 | Weblog
 昨日の、岩手・宮城地震は大変なことでした。
 東京もかなりゆれました。
 岩手のMayさん、仙台のSさん、だいじょうぶでしたか?
 TVの東北地方の地図を見ながら、おふたりのことを考えていました。
 こころよりお見舞い申し上げます。 

 さて、今日、明日はご本のご紹介をしたいと思います。
 ご存じ、藤真知子さんの『わたしのママは魔女』シリーズの37巻(?)「まほうの国のプリンス&プリンセス」です。人気シリーズなので、いまさらご紹介?と言われそうですが。
 藤さんからお送りいただきましたので、この機会に。

 藤真知子さんとはもう、かれこれ20年近い友人です。とはいえ、日常でお目にかかることは滅多にありませんが、なにかのときは必ずご一緒しています。
 そんなご縁から、彼女の文庫のご本の解説なども書かせていただいております。
 彼女はいわずと知れた、ふたつの人気シリーズ『まじょこ』『魔女ママ』を抱えた売れっ子作家です。おまけにとってもおしゃれ。
 日本舞踊を習っていらして舞台で藤娘を躍られたり、すてきなドレスを着て、ハリー・ウィンストンのネックレスのようなゴージャスなアクセサリーを身にまとってシンフォニーをバックに朗読を演じたり・・・。
 そんな彼女の作品ですから、この「まほうの国のプリンス&プリンセス」も、まさに彼女そのもの。
 子どもたちのまほうの国のプリンスやプリンセスを登場させて女の子たちのあこがれを体現させています。
 
 私たちがまだ子どもだったころ、アメリカのホームコメディ「奥さまは魔女」というテレビドラマが流行ったことがあります。ドラマではまだ日本には根付いていなかった、近代的・文化的生活のなかでの、おしゃれであこがれてしまうような暮らしぶりが描かれていました。
 魔法の杖でなんでも叶えてくれる魔法使いの奥さまが、きらきらとまぶしく見えたものです。
 さすがにいまの時代、そういったあこがれがあるわけではありませんが、ママがまほうのウインクをすると、当座の危機から救われたり、やはり魔法の存在はいつの時代でも、子どもにとってあこがれなのかもしれません。
 そしていっときのカタルシスを与えてくれるものなのでしょう。
 
 知り合ったあのころから、いえ、子どものころからきっと、藤さんはいつも、この「魔女ママ」のようにパチンとウインクしながら、楽しいことや大変なこと、そのまるごとをネガティヴな気持ちにならず引き受け、楽しく優雅に切りひらいていらした方なのかもしれません。
 ちなみに、絵のゆーちみえこさんも、明るくてとってもステキな方です。
 彼女とも20年来のお知り合いです。
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新運営委員会(児文協)

2008年06月14日 | Weblog
 昨日は新運営委員での、第一回目の運営委員会でした。
 今期はご勇退などを含め、大きな部での数人の部長交代がありました。
 そんなわけで、新しい体制がスタートいたしました。
 このような大幅なチェンジは、久しぶりではないでしょうか。
 むろん担当年数が浅く、前期のまま残留の部長・委員長もおりますが。
 
 こんな風に、いろいろ努力改善しながら、前向きに、さらに風通しのいい民主的な組織になるよう、みんなで力をあわせていきたいです。
 新しい体制の児文協にどうぞご期待ください。
 そして、さらなるご協力をお願い申し上げます!


 帰りは会長をはじめとする大勢のみなさんと、飯田橋の「北海道」で乾杯して、ジンギスカンや、ラーメンサラダなどを食べて帰ってきました。
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芭蕉記念館

2008年06月13日 | Weblog
 昨日は雨のなか、句会の有志のみなさん6名で、芭蕉記念館に散策にいきました。
 芭蕉記念館は、隅田川のほとりにあります。
 そぼふる雨のなか、芭蕉記念館から庭園を通り抜け、隅田川の堤を歩きました。
 その後、タクシーに分乗して我が家にお越しいただき、吟行で作った俳句の選句をしました。
 みなさん、ほろ酔い加減で即興句をあっというまにひねり出しました。
 吟行の成果を、ちょっとご披露・・・。

・天(一等賞)
 蕉翁の足跡(そくせき)ありや雨の路地  悠久
・地(二等賞)
 草庵(そうあん)や岩に染みいる夏の雨  純子
・人(三等賞)
 手折りしは一枝(ひとえだ)雨のあかめもち 高笑

 切れ長の目にて端座の芭蕉像       高笑
 蕉翁も雨に濡れしか大川端(おおかわばた) 悠久
 ほろ酔いの芭蕉語ろふ純子宅       忍々
 隅田川往く黒衣(こてい)の芭蕉翁    高笑
 芭蕉風吹いて我が身の清かなり      満月
 和紙人形芭蕉と曽良の旅姿        高笑
 大川の潮満ちる香に江戸の時       悠久
 雨音が作句作句と芭蕉館         一宙
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雨ふり

2008年06月12日 | Weblog
 朝からあいにくの雨です。
 今日は友人たちが、我が家にわざわざお越し下さる日です。
 
 それなのに、雨で外はまっしろです。眺望も見えません。
 せめておいしいお料理でも召し上がっていただき、ぱーっと楽しくやりましょう。
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『古道具ほんなら堂~ちょっと不思議あり~』(毎日新聞社刊)

2008年06月11日 | Weblog
 楠章子さんと言う作家を知ったのは、デビュー作『神さまの住む町』(岩崎書店刊)を編集者から送っていただき、読ませていただいたあの瞬間でした。
 町のそのへんに神さまがひょっこりと住んでいる。町に住む人たちを見守ってそこに住んでいる。
 それを大阪弁の叙情性豊かな、やわらかな文体で書かれた楠さんの作品世界に触れたときは、なんともいえない心地いい風が、あたりに吹いているのを感じたものでした。
 その後、楠章子さんご本人とお会いする機会があって、お目にかかったとたん、思わず目をこすって彼女をみつめてしまったことを覚えています。もしかして、これって神さまの仕業?と。
 だって「神さまの住む町』の表紙の、日本画風の清楚な少女のすがたに、楠章子さんご本人が、あまりにもそっくりだったものですから。
 まるでご本から飛び出してきたような、お若くて楚々とした少女のような方で。

 その楠章子さんの第二作目が届きました。
『古道具ほんなら堂~ちょっと不思議あり~』(毎日新聞社刊)です。
 町のかたすみに不思議が存在しているのは、今回の作品もいっしょです。 
 家族、町、友だち。そんな少女たちを取り巻く世界の真ん中には、やっぱり今回の作品も、不思議とあったかさがでんと陣取っていました。
 これは、楠章子という作家のひとつの特徴なのかもしれません。 
「まめだのせっけん」
「ガラスビンのしずく」
「にじ色のこな」
「かけた茶わん」
 この4編からなる短編集です。
 ぜひお読みになってみてください。
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