昨日は夫と、日本橋シネマに映画を見に行きました。
話題の「ペンタゴン・ペーパーズ」です。
夫は韓国映画で、光州事件を描いた「タクシー運転手〜約束は海を越えて」を観たかったらしいですが、私が三越本店に行く用事があったので、「日本橋シネマでやっている映画限定でなくちゃいや」と、言ったので、夫がそこからチョイスして、座席予約をしておいてくれました。
「タクシー運転手〜約束は海を越えて」は、またべつの機会に・・・。
スピルバーグは、この映画を、今この時期だからこそ、全世界の人たちに伝えたくて作ったと、記事に書かれていました。
映画の内容は、下記の通りです。
1971年、ベトナム戦争が泥沼化し、アメリカ国内には反戦の気運が高まっていた。国防総省はベトナム戦争について客観的に調査・分析する文書を作成していたが、戦争の長期化により、それは7000枚に及ぶ膨大な量に膨れあがっていた。
ある日、その文書が流出し、ニューヨーク・タイムズが内容の一部をスクープした。
ライバル紙のニューヨーク・タイムズに先を越され、ワシントン・ポストのトップでアメリカ主要新聞社史上初の女性発行人キャサリン・グラハム(メリル・ストリープ)と編集主幹ベン・ブラッドリー(トム・ハンクス)は、残りの文書を独自に入手し、全貌を公表しようと奔走する。真実を伝えたいという気持ちが彼らを駆り立てていた。
しかし、ニクソン大統領があらゆる手段で記事を差し止めようとするのは明らかだった。政府を敵に回してまで、本当に記事にするのか…報道の自由、信念を懸けた“決断”の時は近づいていた。
日本でも機密文書について、「記憶にない」「残っていない」という、いまの政府特有の手法で、隠蔽が図られていました。
ところが、真実が、次々と出てきます。
一部のメディアの、そして、それぞれに所属している人たちの「良心」が、こうした真実へのきっかけを作ってくれています。
映画の中で、「新聞社は政治家とも、個人的にも、いろんな意味で繋がりがある。だからと言って、真実より、情を選ぶのは、間違っている」といったような言葉が、語られました。
日本児童文学者協会でも、昨年、大きな事件があり、それを議論していたとき、真実より、情を優先し、情から相手を忖度することが、あたかも「やさしい人」であるかのような価値観を持った一部の人たちがいました。
情で判断し、動くのではなく、真実を見極め、そのことで、自ら傷つきながらも、民主主義を守り、風通しのいい会を作ること、会員の皆さんに納得してもらえる会を作ることを、私は今も大切にしたいと思っています。
映画を見ながら、ラスト、彼らの究極の選択の場面に、涙がこぼれました。
スピルバーグが描きたかった、この状況は、まさにいまに通じる、大切な視点です。
今日は、夕方から「フォーラム・子どもたちの未来のために」の実行委員会です。
7月19日には、大きな講演会があります。
そのお知らせは、また後日。