「サッカー文化フォーラム」夢追い人のブログ

1993年のJリーグ誕生で芽生えた日本の「サッカー文化」。映像・活字等で記録されている歴史を100年先まで繋ぎ伝えます。

「フィロソフィー」を語るイニエスタ、ついに現れた?鹿島のライバル

2018年09月04日 19時58分59秒 | サッカー選手応援
直近のスポーツNumber誌960号は、その名も「イニエスタ来た!」
イニエスタを獲得した楽天・三木谷社長の戦略を「イニエスタと楽天の野望」と銘打って紹介するとともに、イニエスタへの密着インタビューで、彼が考えていることを紹介しています。

これを読んで、私はジーコが鹿島に植えつけた「ジーコイズム」と言われるクラブのポリシーのもと、他の追随を許さない圧倒的な実績を誇る鹿島アントラーズと、いずれ覇を競い合う宿命のライバルとなるクラブが生まれる可能性を感じました。

実は、この宿命のライバルについて、当ブログでは、いまから5年前になりますが、2013年10月10日の書き込み「NHK-BSドキュメンタリー『宿命のライバル・マドリッドvsバルセロナ』に想う」で、Jリーグにおいて鹿島の宿命のライバルは、どのクラブになるだろうかと投げかけています。

その時あげた「ライバルたり得る条件」について、次のように書いています。
「この先Jリーグで、ナショナルダービーと呼ばれるような関係が生まれる場合、今後20年くらいの中で、鹿島と同程度の実績をあげるチームが出ることが一つの条件になる。しかも、そのチームを強くしたカリスマが出ることも必要だろう」と。

その当時は、磐田と名古屋に可能性を感じているとも付け加えていますが、ここにきて、「ヴィッセル神戸」がその「宿命のライバル」「ナショナルダービークラブ」への道をスタートさせるのではないかという期待感が湧いてきました。

N umber誌でインタビューを担当したサッカーライターの豊福晋氏は、イニエスタが「かつてヨハン・クライフがバルサにアイデアとフィロソフィーをもたらし、それが今ではクラブに根付いている。僕も何かをこのクラブに植え付けたい・・・」という考えを持っていることを聞き出しました。

そして「ヴィッセルにスタイルが築かれるとしたら、それはイニエスタが去った後も時を超えて生き続けることになるかもしれない。(中略)目の前の結果だけではなく、長期的に何かをクラブにもたらすことのできる存在。そうして発足したのがイニエスタ・プロジェクトだった」と書いています。

そうです。ヴィッセル神戸が、この先Jリーグチャンピオンになり、アジア制覇を果たしてF I FAクラブワールドカップでバルセロナと決勝を争うクラブになれば(このバルサとの決勝こそ、楽天・三木谷社長の夢なんだそうです。なにせ両チームともユニフォームにはR akutenの文字が書かれているわけですから、これはもう夢というより、野望ですな)というのが、前提ですが、そこに脈々とイニエスタイズムというフィロソフィーが受け継がれていけば、おそらく20年ぐらい先には、鹿島と神戸2強時代が来るでしょう。

では、また。


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申し訳ないぐらい耐えてくれた「なでしこ」金メダル

2018年09月04日 18時49分21秒 | サッカー選手応援
アジア大会女子サッカー、なでしこジャパンは準々決勝北朝鮮、準決勝韓国、決勝中国を、耐えて、我慢して、粘り強く戦って破り、見事に金メダルに輝きました。

海外組や阪口夢穂選手などを欠いて臨んだ大会ではありましたが、高倉麻子監督の手腕を改めて実感した優勝です。

それにしても、我が日本を取り巻く東アジア情勢をそのまま持ち込んだみたいな3連戦になってしまい、大和なでしこに、本当に申し訳ないぐらい苦しい思いをさせてしまった気がします。

欧州では、かつては隣国同士、不倶戴天の関係にあった歴史を持つ国はいくらでもありますが、いまはEUとして一体の国同士になっています。そういう国同士が欧州選手権を争うわけですから、東アジア4ケ国の状況とは、ずいぶん違っているように思います。

果たして東アジア4ケ国に、そういう時代などくるのだろうかと考えこんでしまいます。

そもそも「日本にだけは絶対負けたくない」という感情をむき出しにして挑んでくる相手と戦うのは、大変なエネルギーを要します。

そりゃ、どこの国も勝負には負けたくないですよ。しかし、そのスポーツ種目の真のライバル関係にある場合なら「あの国にだけは負けたくない」という感情があっても何の不思議もないわけですが、それとは別の感情から挑まれる勝負は、厄介千万です。

それだけに、なでしこジャパンの選手たちには、しなくてもいい苦労をかけている気がして申し訳ないのです。

決勝でも、身体能力で勝る中国の波状攻撃に何度もさらされながら、小柄な日本の選手たちが身体を張って守り抜いている試合を見ていて、高倉監督が言っていたように「粘り強く戦う「なでしこ」のDNAが受け継がれている」ことを、つくづく感じました。

形は少し違いましたが、準決勝の韓国戦、決勝の中国戦ともに、試合終了近くなってから決勝点を奪ったのも、なでしこらしい勝ち方でした。

何か、わだかまった関係にある日本と他の3ケ国。いつまで続くかわからないまま、なでしこの選手たちには、これからも頑張って欲しいですし、私は、ずっと申し訳ない気持ちを抱きながら応援していきます。

ては、また。


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