「サッカー文化フォーラム」夢追い人のブログ

1993年のJリーグ誕生で芽生えた日本の「サッカー文化」。映像・活字等で記録されている歴史を100年先まで繋ぎ伝えます。

タイプの違う二人のJリーグ監督、共通点は地味ながら玄人好みの情熱

2020年03月22日 14時00分42秒 | Jリーグ・三大タイトル
これまでも、新時代のJリーグ監督ということで、森保監督に続く可能性を探り、川崎Fの鬼木達監督や、G大阪の宮本恒靖監督のことなどを取り上げてきましたが、最近、タイプこそ違えど、地味ながら玄人好みの情熱でJリーグに確固たる地位を築いている二人の監督のことを、テレビやネットで知る機会がありました。

一人は、大分の片野坂知宏監督、もう一人は北九州の小林伸二監督です。

片野坂知宏監督は、昨シーズンのJリーグアウォーズで優秀監督賞を受賞し、一躍、監督としての手腕が脚光を浴びましたが、その前の4年間に、大分をJ3、J2、J1とミラクル昇格させた監督としても、知る人ぞ知る存在でした。

片野坂監督は、J3に陥落した大分に招かれ、初めての監督就任となった方ですが、その前10年間にわたりJチームのコーチを経験され、西野監督、ペドロヴィッチ監督、森保監督、そして長谷川健太監督という、いずれも名将の誉れ高い監督のもとで指導者修業を積んだことが大きな経験になっているように思われます。

しかも、2012年、2013年の広島、2014年のG大阪と、3年連続でリーグ優勝を経験しているという点でも「勝者のメンタリテイー」を身体に滲み込ませた監督といえるようです。
その片野坂知宏監督が、テレビ東京の「FOOT×BRAIN」にゲストとして招かれました。

スポットライトがまだ似合わないといった感のある控えめなゲストでしたが、その監督力は、次世代の日本をリードするのにふさわしいレベルにあるように感じました。インタビューを通じて印象に残った片野坂監督の考え方が二つあります。

一つは日本人選手同士のコミュニーケーションの良さを結集して「まとまる力」を生み出すという考え方です。大分でのチーム構成がそうだったように、日本代表もまさに日本人だけの集団です。その最大のメリットはコミュニーケーションをとるのに何の支障もないことです。そのことを熟知して「まとまる力」を生み出す術を知っていることは、なかなか出来るようで出来ない能力だと感じました。

もう一つが「引いた相手を崩す戦術」です。カテゴリーが下になればなるほどチーム作りは「守り」から入るのが常道で、J2、J3には引いて守る戦い方がうまいチームが多いようですが、これを崩す戦い方も、今後の日本代表のアジア予選における戦い方で重要な戦術になります。これについて一つの解を持った指導者であれば、日本代表は大きなアドバンテージを持つことになります。

とはいえ、片野坂監督が日本代表監督候補に名を連ねるためには、まだ実績的に足りないものがあると思います。そのためには、どうしても最高峰であるJ1を複数回制覇するという実績が欲しいところです。さきほどご紹介したように、3年連続でリーグ優勝を経験しているといっても、あくまで、それはコーチ時代のものです。それに監督としての複数回J1制覇という勲章が加わればと、大きな期待を抱いているのは、私だけではないと思います。

さて、もう一人、地味ながら玄人好みの情熱を持ったJリーグ監督は、別名「昇格請負人」とも呼ばれる小林伸二監督です。小林監督は、昨季J3で最下位だった北九州を率いて見事優勝とJ2復帰を果たしました。
前年の最下位チームを翌年に優勝させるというのは、J1、J2、J3を合わせて史上初の快挙だそうで、「昇格請負人」に加えて新たな勲章を手にしたといえます。

別名「昇格請負人」と呼ばれる小林監督の実績が、いかに凄いかということを、最近のネット記事であらためて知りました。
その皮切りは、くしくもさきほどご紹介した片野坂監督率いる大分で、2002年J2優勝を果たしてJ1昇格、次いで2008年山形に招かれJ2で2位となり昇格。
2013年にはJ2徳島をリーグ戦4位ながら昇格プレーオフを勝ち抜いて昇格、2016年にはこの年J2に降格した清水に招かれ、最終節で見事2位に滑り込み昇格。
そして昨季、J3北九州に招かれ、優勝と昇格達成という具合です。

これだけの実績を残している小林監督ですが、これも「知る人ぞ知る実績」なのかも知れません。なぜそうなっているかと言えば、それはJ1監督としての戦績が芳しくないためだろうと思います。J2からの昇格を成し遂げれば、だいたいは監督続投ということで、小林監督もJ1チームの監督歴が5チームを数えています。しかし、なぜかJ1では結果を出せずに終わっています。

ある意味、J2、J3という舞台だと力を発揮できるという珍しい能力の監督といえるかも知れません。現在59歳の小林監督、J2北九州が監督としての花道になるのか、いやいや、まだまだ先なのか、玄人好みの監督さんに注目です。
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遅々として進まないサッカー記録のデジタル化作業にも「一筋の光」が。

2020年03月22日 10時59分21秒 | サッカー情報
前回の書き込みで、「テレビ東京『FOOT☓BRAIN』の番組で紹介された、Jリーグ理事・米田恵美さんのプロジェクトが、私の考えているプロジェクトを実現できる可能性を見ました。『一筋の光』を見た思いです」と書きました。

そうはいっても、これまで収録・収集したものをデジタル記録化する作業が遅々として進まない現状ですので、まだJリーグには何のコンタクトもとっていないのですが、今月に入り、その「デジタル化作業を一緒にやりませんか」と声をかけてくれた方が出現しました。

なんという心強いご連絡でしょう。このブログで、もう、かれこれ6~7年前から「日本にサッカー文化が芽生え、広がり進化した姿を、あらゆる情報から記録して、100年先まで繋ぎ伝えるという「サッカー文化フォーラム」の取り組みに共感していただき、アナログ情報のデジタル化という地味な作業に協力してくださる方を探しています。ご連絡をお待ちしています」と呼び掛けてきました。

そのことを、以前から気にかけてくださり、ここにきて名乗り出てくださったのです。

そして、その方は、実は見ず知らずの方ではなく、1990年代からおそらく10年ぐらいは交流を続けていた方だったのです。つまり、共感してくださっていた方は身近にいたのです。
その方から、久しぶりに連絡をもらったのですが、その内容が「「サッカー文化フォーラム」の取り組みを一緒に進めたい」という協力の申し出だっのですから、ビックリするやら感激するやらという感じでした。

その方との協力関係が、具体的に始められるかどうか、これからのことですが、ここ数年間、遅々として進まなかったサッカー記録のデジタル化作業にも「一筋の光」が射したことは間違いありません。これからも、随時、ここでレポートしていきたいと思います。

久しぶりの連絡といえば、重なる時は重なるもので、YouTubeに乗せておいた映像に、久しぶりにコメントも届きました。当方の映像はレアですので、なかなかコメントされることはないのですが・・・。最終的には映像にしても記事系の記録にしてもネットに乗せてこそ、陽の目を見ることを実感しています。
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