「サッカー文化フォーラム」夢追い人のブログ

1993年のJリーグ誕生で芽生えた日本の「サッカー文化」。映像・活字等で記録されている歴史を100年先まで繋ぎ伝えます。

お盆期間中に、書きたいこと一気にまとめ書き③ 日本人選手の欧州挑戦、次の10年(先輩たちの場合)

2019年08月18日 09時52分26秒 | サッカー選手応援
昨夜、19-20スペインリーグが開幕しました。驚いたのはWOWOWがスペイン2部の放映権を急遽獲得して、さっそくサラゴサvsテネリフェ戦という、普通なら極めてマイナーなカードを放送しました。

その理由は、開幕直前に香川真司選手がサラゴサに移籍、スペイン2部に、柴崎岳選手(ディポルティーボ・ラ・コルーニャ)、岡崎慎司選手(マラガ)に加え3人の新旧日本代表中心選手が揃ったためでした。

香川真司選手が加入したサラゴサは、以前は一部の常連だったチームですが、ここ7シーズンは2部暮らしが続き、これほど長く2部に居続けたことがなかったとのことで、一部昇格の起爆剤を香川選手に託したというWOWOWアナウンサーのコメントがありました。

アナウンサーは、こうも付け加えていました。長く2部暮らしを続けているサラゴサにはビックネームと言われる選手など一人もおらず、ドルトムント、マンチェスターU、ベジクタシュというビッククラブでプレーしてきた香川選手は、まさにビックネームそのもののようで、クラブからの正式入団発表の前日、監督が思わず名前を口にしたくなるほど嬉しくて仕方がなかったらしく「凄い選手が入ったぞ」とケムに巻くのがやっとだったようです、と。

さらに、試合開始前の現地映像では、香川選手のミニ特集というような紹介をしていたことについても、日本のファン向けではなく、それだけの期待をもっている表れとコメントしていました。

これは「日本人選手の欧州挑戦、次の10年」を見通す場合の、もう一つのカタチだと感じました。一つ前の書き込みでは、これから欧州挑戦を果たすであろう俊英たちを念頭においていましたが、すでに欧州挑戦を続けている先輩たちの新しいモデルを、サラゴサ加入の香川選手が見せてくれたように思います。

岡崎選手も香川選手も「まだ、やり残していることがある」という気持ちでのスペイン挑戦のようでした。香川選手はインタビューで言っていました。「それが2部だったとしても、心から戦えるリーグ、心から戦えるクラブでプレーしたいということで決断しました」と。

サラゴサでの入団セレモニーでは、和太鼓をたたいて歓迎してくれた現地サポーター。サッカー選手として、ビックネームとして迎えられるこうした歓迎は、どれほどうれしいことでしょう。
私たち日本で応援している「サッカーを愛する者たち」も、先輩選手たちのこうした表情は、うれしい限りですし、これから先も、こうした移籍が増えるでしょう。もしかしたら長友選手も近いうちに仲間に加わるかも知れませんね。
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お盆期間中に、書きたいこと一気にまとめ書き③ 日本人選手の欧州挑戦、次の10年

2019年08月14日 16時44分02秒 | サッカー選手応援
お盆期間中に、書きたいこと一気にまとめ書き、第三弾、最終テーマですが「日本人選手の欧州挑戦、次の10年」としました。さきの書き込みで「欧州サッカーの潮流、次の10年」ということで、2020年代、どのリーグが欧州サッカーを牽引していくか、これまでの各10年を振り返りつつ予測を立ててみました。

日本人選手の欧州挑戦については、西暦毎の10年刻みというよりは、日本サッカーの節目との関連で見ています。これまでも、このテーマで書き込んでいて、2018年09月26日に「日本選手の欧州サッカー挑戦、これまでと、この先(2)」と題して、その1年前の2017年9月14日に、いわば(1)にあたる書き込みをしました。

2017年9月14日の書き込み、つまり2年前の書き込みでは、Jリーグ以前とJリーグ以後という仕分け、例えていえば、紀元前と紀元後ということで、Jリーグ以後の欧州挑戦の流れを俯瞰して、さらには、今後、欧州で成功するということは、どういう姿なのかを予測してみました。

そして、それは1年前の書き込みでも、さほど大きな考え方の違いはありませんでした。すなわち、日本人選手が欧州で成功を収めるステップとして「第一段階として、欧州4大リーグといわれるトップクラスのリーグであれば、まずプロビンチャといわれる地方の小クラブで実績を残し第二段階でビッグクラブに引き抜かれ、そこで堂々とレギュラーを張れる選手になる、いわば、道のりが長い」という考え方でした。

日本人として欧州挑戦の最初の成功者と言われる奥寺康彦選手のケースは別にして、Jリーグ以後の最初の成功者と言われる中田英寿選手はもとより、最終的にセリエA・インテルのレギュラーとして成功を収めた長友佑都選手、同じくセリエA・ACミランの背番号10の座を勝ち取った本田圭佑選手たちは、皆、こうしたステップを踏んだ選手でした。

ところが、今年に入って、日本人選手の欧州挑戦の様相が劇的に変化しそうな出来事が起きました。久保建英選手のレアル・マドリッド移籍、安部裕葵選手のバルセロナ移籍です。さらにごく最近、ガンバ大阪の食野亮太郎選手のマンチェスター・シティ移籍も発表されました。

もちろん過去にも香川真司選手のドルトムント移籍や、稲本潤一選手、宮市亮選手のアーセナル移籍など、ビッククラブへの移籍劇がなかったわけではありませんが、今年の移籍発表は、明らかにその時とは意味合いが変わったように思います。

香川選手や宮市選手の当時は、まだまだキホンは欧州の地方の小クラブへの移籍が主流という中でのレアケースというか、突出した才能を買われた稀有なケースという意味合いでしたが、今年の移籍は、もちろん彼らが突出した才能を持っていないとは言いませんが、もはやレアケースでも何でもない移籍の時代が到来したことを感じさせるものです。

たぶん、この先の10年間を考えると、日本人選手が欧州ビッククラブに引き抜かれることが珍しくなくなると考えていいでしょう。問題はその先です。これまでは、第一段階として、まずプロビンチャといわれる地方の小クラブに移籍して実績を残すという形から、第一段階として、ビッククラブに引き抜かれ、次に待っているのがレンタル移籍、ローン移籍といわれる、自分が選んだクラブではなく、ビッククラブの意向で生かされたチームで実績を残さなければならないという形がやってきそうです。

でも、それはそれで、欧州で名をあげていく一つのステップになることは確かです。というのは、仮にレンタルで行かされたチームでの活躍が、そもそものビッククラブに、あまり評価されず戻れない場合でも、欧州戦線で、そこそこの実績を積んでいれば、あらたなオファーを受けやすいという点です。これまでのように、プロビンチャといわれる地方の小クラブからスタートした場合、そこそこの活躍程度では、なかなか次のいいオファーが得られず、また日本に戻ってこざるを得ないということになりかねないからです。

おそらく、こうした形で、久保選手や安部選手は欧州で成長していくのではないかという気がします。
その先、つまり、日本人選手が直接ビッククラブに引き抜かれ、なおかつ、レンタル移籍にも出されず1シーズンか2シーズン、サブ程度の立ち位置で結果を残して
次に堂々たるレギュラーの座を勝ち取る時代、それは2020年代半ばまで待たなければならないような気がします。

それにしても、日本人選手たちは、次第次第に進化して、世界のトップクラスに何人もの選手が名を連ねる時代が来るに違いありません。その頃、近いところでは2024年ワールドカップで、ごく普通に日本代表はベスト8の壁を突破して、その後も「決勝トーナメントの常連」と言われる時代を迎えることとなるでしょう。

凄いぞニッポン。ニッポン、チャチャチャ。

お盆期間中に書きたいこと一気にまとめ書きシリーズは、こうしてドリームたっぷりのストーリーで締めくくります。
では、次はいつになるかわかりませんが、また。
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お盆期間中に、書きたいこと一気にまとめ書き② 欧州サッカーの潮流、次の10年

2019年08月13日 18時48分46秒 | 世界のサッカー
このテーマも、折に触れ書き込むテーマです。最近の書き込みを振り返ってみると、ちょうど1年前、2018年8月24日に「今年の海外リーグは突出したところがない感じですね。」というタイトルで書いています。

この時期、やはり欧州サッカーについて書きたくなるのは、各国リーグがまもなく開幕する時期だからですね。
昨シーズン開幕直前に感じたことが「今年の海外リーグは突出したところがない感じですね。」というタイトルに凝縮されています。本文で次のように書いています。

「リーガ・エスパニョーラが突出していた感のある欧州各国リーグの魅力度も、プレミア、ブンデス、リーガ、セリエAの4つが、また覇を競うような時代に入るかもしれません。

17~18欧州チャンピオンズリーグの準決勝に進出した4チーム、レアル・マドリー、リバプール、バイエルン、ASローマが、その4大リーグのチームだったことは、その前触れだったのかもしれません。

1980年代のブンデスリーガ、90年代のセリエA、00年代のプレミアリーグそして2010年代のリーガ・エスパニョーラ、きれいに10年毎に入れ替わった「世界最高峰のリーグ」という称号。

一巡した後に来る、次の活況リーグはどこでしょうか?
それとも、突出したリーグのない時代になるのでしょうか。」

今シーズンは19~20シーズンと呼ぶシーズンです。すなわち2020年代の10年の幕開けになります。そう考えると、今回のタイトル「欧州サッカーの潮流、次の10年」を牽引するのはどこか、占ってみたくなるというものです。

18-19シーズンの欧州チャンピオンズリーグは、次の10年を暗示するのかと思わせるほど、それまでの常連が姿を消し、意外なチームがベスト4に勝ち上がりました。

トッテナム、アヤックス、リバプール、バルセロナの4チームです。それまでのベスト4の常連とも言っていい、レアル・マドリー、ユベントス、バイエルン・ミュンヘン、つまりリーガ、ブンデス、セリエAを代表する3チームが名を連ねなかったという意味では、歴史的なシーズンと言っていいと思います。

もちろんリバブールもアヤックスも名門であり、これまで欧州チャンピオンズリーグをたびたび制覇してきたチームですし、バルセロナは言うに及ばす、トッテナムにしても、新興でもなんでもなく130年以上の歴史を持つチームですから、さすがではあるのですが、問題は、その構成です。プレミア組が2つ、あとはリーガとオランダです。

しかも決勝にはプレミア組が勝ち上がったのです。

もう少し細かく見ていきましょう。ベスト8はどういう構成だったか? ここでもプレミアが、マンUとマンCを加えて4つ、あとはセリエAのユベントス、ポルトガルのFCポルトです。これはもう完全に、プレミアが欧州を牽引したと言わざるを得ないシーズンです。00年代のプレミアリーグも、欧州チャンピオンズリーグのベスト4に3チーム送り込んだシーズンを複数経験しています。

これまで、2010年代の欧州サッカーでは、リーガ勢がベスト4に3チームというシーズンこそないものの、レアル、バルサ、アトレチコのうち2チームが占めたシーズンを7シーズンも経験しており、やはりリーガの時代と言わしめるにふさわしい成績です。加えて、2010年代は、C・ロナウド、メッシという二人のスーパースターが覇を競い合って欧州サッカーを牽引したこともリーガの時代と言わしめる大きな要因となっています。

それが2010年代の最終盤にきて、プレミア勢がリーガの時代からとって代わるかのような席捲ぶりです。これは次の10年の時代の予兆ではないのでしょうか。

ここでプレミアについて、もう少し見てみましょう。ここ最近のリバプールの強さは、もはや本物と誰しもが認めるわけですが、00年代に欧州サッカーを牽引してきたのは、当時ビック4と呼ばれた、マンチェスター・ユナイテッド、アーセナル、チェルシー、リバプールです。

このうち、最近アーセナルの強さが影をひそめ、代わってマンCすなわち、マンチェスター・シティが台頭しています。さらに、そこにトッテナムが割って入り、新たなビック4あるいはビック5を形成するのかどうか、そのあたりが見どころということになります。

しかし、今後の10年間、すなわち2020年代の10年間を見通した場合、必ずしもプレミアの時代になるとは言えないという見方があります。それはイギリスのEUROからの離脱問題があるためです。

もし、合意なき離脱ということにでもなった場合、プレミアリーグにおける選手獲得においても甚大な影響が出ると懸念されていて、むしろ凋落の道を歩み始めるかもしれないとさえ、ささやかれています。

では、どのリーグが牽引するのか、やはりーガか? ということになりますが、さきほども書きましたように、ここ10年のリーガの力は、アトレチコの存在が大きかったと言えます。レアル、バルサは、これからも欧州サッカーのトップクラスに君臨し続けるでしょう。けれども2チームだけで10年間牽引し続けることは至難の業であり、そこにアトレチコが加わったことでリーガ時代が形成できたと思うのです。

この先もアトレチコがビック3の一角を保ち続けられるのかどうか、そこが分かれ目になりそうです。私はシメオネ監督の力量を高く評価していますし、これから何年も続けて欲しいと思っているのですが、シメオネ監督のもと、的確な選手補強が続けられるかどうか、そこがよくわからないのです。

そしてリーガにおけるもう一つの柱だったメッシ、Cロナの存在、すでにCロナはリーガを去り、メッシもこれまでのような輝きを期待することはできないでしょう。この点も「次の時代もリーガ」とは言い切れない要因です。

そうなると、あとはセリエAとブンデスですが、この先数年が楽しみなのはセリエAです。ユベントスにナポリの監督だったサッリが移り、そのナポリにアンチェロッティです。そしてインテルはアントニオ・コンテ、この3人の監督の采配がセリエA復権をもたらすか。今シーズン19~00シーズンに、一つの方向性が見られるかもしれません・

こうしてみると、次の10年、結論的には1年前の書き込みでも暗示しましたが「突出したリーグのない時代になるのでしょうか」ということかも知れません。
また来年の今頃、進捗状況を検証しながら「次の10年、2020年代の欧州サッカーを牽引するリーグはどこか?」という書き込みをするかも知れません。

どうぞ、お楽しみに。





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お盆期間中に、書きたいこと一気にまとめ書き①「パポンクラシコ」

2019年08月13日 18時04分36秒 | Jリーグ・三大タイトル
前回の書き込みから3ケ月、その前の書き込みから5ケ月、あまりにも書き込みが少なく、時々覗きにきてくださった方々からも見限られたかもしれませんが、まだまだ死んではおりません。

なかなか、日々の稼ぎに追われて、しかも年をとり次第に、夜更かしが辛く、夜9時になると、シンデレラ姫のように「もう帰らなくちゃ」ならぬ「もう寝なくちゃ」と追われるようにして布団に入るようになり、すっかりご無沙汰しておりました。

この時期、世の中「お盆」で、当方も少しは稼ぎに追われる生活から、他のことをする「ゆとり」を持ったところです。そこで「これまで貯めておいた、書きたいこと一気にまとめ書き」したいと思います。

その①「ハポンクラシコ」です。
これを見て「はは~ん」と、ピンときた方は相当の「通」ですね。
「多摩川クラシコ」からグレードアップして、英語的に言えば「日本ダービー」、クラシコはスペイン語ですから「ハポンクラシコ」になるであろう、というか、そうなって欲しいという願望を込めた書き込みです。

2連覇中の川崎Fを差し置いて、とうとう長年期待されてきたFC東京が初制覇に驀進中です。今年は本物でしょう。長谷川監督の手腕はたいしたものですね。風間監督や森保監督の後塵を拝してきた感がありましたが、FC東京を優勝に導けば、押しも押されぬ名監督の仲間入りです。

川崎FとFC東京が今後、安定して優勝争いをしていくようになれば、常勝・鹿島の時代にとってかわる新時代の予感がします。

以前、私は、折に触れ、この先、鹿島に対抗してライバル関係を築けるチームはどこかという書き込みをしてきました。最近では2018年11月12日の書き込みで「川崎連覇・・」によせて、川崎への期待を書きました。

最近、鹿島に異変がありました。もともとの住金、現在は「日本製鉄」という社名になっていますが、そこが経営の主体から降りるこちとになったのです。代わりに経営の中心になることになったのが「メルカリ」。

私などは、ほとんど縁がない「フリーマーケットアプリ」で急成長しているIT企業。プロ野球に参入しているDeNAや楽天のような、ある程度基盤を築いた会社に比べてどうなのかという思いがあります。

プロ野球への参入と比べて、中核企業の負担は少ないと思うのですが、それでも、どれだけ長続きするのかと思います。

それ以上に思うのは「鹿島の伝統」と言われるほどになった「ジーコスピリット」。常勝軍団たらしめたクラブのフィロソフィーが保たれるのかという懸念です。オーナーの口出しといえばヴィッセル神戸のオーナーである三木谷社長が有名ですが、メルカリの場合はどうなのでしょう。オーナー社長の口出しで、鹿島の伝統がしっちゃかめっちゃかにならないだろうかということです。

Jリーグには過去、似たような歴史があります。「ヴェルディ」というJリーグ草創期の最強クラブは、いまだ浮上せずです。どんなに時代を席捲する最強クラブでも、ひとたびクラブのフィロソフィーを喪失すれば消えていきます。

いま私は、鹿島がこの先もJリーグの盟主であり続けることに、少し不安を覚えています。むしろ時代はとって変わられるのではないか。「ハポンクラシコ」を戦う川崎FとFC東京に。

10年経たないと答えは出ないかも知れませんが、早ければ、あと5年で方向性が見えてくるかも知れません。見ものです。この3クラブから目が離せません。
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