「サッカー文化フォーラム」夢追い人のブログ

1993年のJリーグ誕生で芽生えた日本の「サッカー文化」。映像・活字等で記録されている歴史を100年先まで繋ぎ伝えます。

Jリーグ30年記念企画第三弾「サッカー指導者の未来像について」考えます。

2022年05月31日 21時34分54秒 | サッカー日本代表
Jリーグ30年記念企画第三弾は「サッカー指導者の未来像について」考えます。
このテーマについて、当フォーラムは「こうあるべき」とか「こうすべき」といった提言をしようとは考えていません。
このテーマを取り上げたいと思ったのは「サッカー界にとどまらず日本のスポーツ界で「パワハラ」問題が後を絶たない原因は「暴力を振う指導者が寂しく、孤立している人だから」」という驚くべき指摘を目にしたからです。

この指摘をできるだけ多くの皆さんに伝えなければならない、という思いで取り上げたというのが本心です。
それは、スペイン在住の日本人女性指導者からもたらされた指摘なので傾聴に値すると感じたのです。
その記事は、「スペインのサッカーに学ぶ「パワハラと指導」の違い/故オシム監督の「ブラボー」は「心理的安全性」を生んだ」という記事で、現在もスペインを拠点にサッカー指導者として活躍している佐伯夕利子氏にインタビューしたオルタナSのネット記事です。

インタビューで佐伯さんはこう話しています。
「これまではパワハラは、無いものにされてきました。私自身も日本で信じられないほど指導者が選手を罵倒する現場を目の当たりにしてきました。正直に言うと、その現場を見て日本のスポーツ界に失望した一人でもあります。
一昔前はほかの先進国からすると訴訟が起きて当然のことが、学校レベルで片づけられたケースが散見されていました。」

また、こうも述べています。
「プロ・アマ問わずスポーツ界は上下関係が基盤にあります。その上下関係に歪みが起きたときに、人はハラスメントをする生き物だと認識しています。一方で、人はその歪みを正すことができる生き物でもあります。
パワハラ対策に「模範解答」はありません。対策を考えるには、まず加害者はどこから来たのかをしっかりと検証する必要があります。」

そして、次のように指摘していらっしゃるのです。
「私は2018年から4年間、Jリーグの理事として多くの日本のクラブを見てきました。振り返ると、心が病んでいる人が多いと感じます。暴力を振う指導者の共通項に、「寂しさや不安」があります。ある一定の実績を収めた人たちなのに、寂しく、孤立していました。」

「私から日本の指導者に伝えたいのは、人として本質的なことを教えてほしいということです。日本の子どもたちは、正しいことを教え込まれ過ぎている印象を持ちます。そうして育った子どもは、人としての感情や衝動を表に出しづらくなります。私はこれを「感情の抑圧」と呼んでいます。我慢することを学習するのです。
言葉で論理的に説明する以上に、人として大事なことを教えられた経験があれば、「心理的安全性」を感じるようになり、ミスを恐れずにのびのびとプレーできます。」

ここまでの佐伯さんのインタビューを読んで感じたのは「正しいことを教える」ことと「本質的なことを教える」ことは違うということのようです。

つまり、こうではないでしょうか? 指導者が正しいことを教えたつもりでも、教えられたとおりにやらなければまずいと考えて、委縮したプレーに走る。

けれども、そこに「人は誰でもミスをするものなのだ、大事なのはミスをしたあと、どういう行動をとるかなのであり、その行動がキチンとできれば大丈夫なのだ」という指導が加わっていれば、「正しいことができるに越したことはないけれど、たとえミスしても、それをリカバーする行動をしっかりとるようにすればいいんだ」と考え、ミスを恐れずにのびのびとプレーできる、という意味ではないでしょうか?

記事は、そのあと「心理的安全性はオシムさんの「ブラボー」に学べ」と題して続くのですが、残念なことに、そこからは有料ネット記事になっているため、途切れてしまっています。

その前に、さきほど述べた「一昔前はほかの先進国からすると訴訟が起きて当然のことが・・・」というところですが、そうしたパワハラ問題を改善していくには、まだまだやるべきことが多くあるようで、佐伯さんは、
「改善の仕組みは「サーキュラ―」であるべきです。サーキュラ―とは、内通者や被害者を救うことはもちろん、加害者をも排除してはいけないのです。指導者の改善だけでなく、指導現場のパトロールも必要です。ここでいうパトロールとは問題を監視する意味ではなく、素晴らしい指導者を認めていくという意味です」と述べています。

ここでいう「サーキュラ―」とは、いわば「定期的に指導現場を巡回して、問題の有無を聞き取りしたりして、改善を促す役割の人」という感じではないでしょうか。

日本では、とかく、そういう人がうろうろしていれば「監視しに来た」という捉え方になりがちですが、もしパワハラの事例があれば改善に向けて、その人が役割を果たすのは当然ですが、一方で素晴らしい指導者、素晴らしいクラブがあれば、その事例も広く共有する役割も持つということのようです。

それにしても驚きではありませんか。スペインで長らく指導現場にいた人が日本の指導現場をご覧になって「心が病んでいる人が多いと感じます。暴力を振う指導者の共通項に、「寂しさや不安」があります。ある一定の実績を収めた人たちなのに、寂しく、孤立していました。」と感じたのです。

私自身は「さもありなん」と思えるような手がかりをもっていませんので「驚きだなぁ」としか言いようがなく「それって本当に心の病いってことですか?」と問い返したくなります。

そうであれば、つまり指導者そのものの教育・研修・指導、それも技術的なことではなく心理的アプローチから取り組む必要があるということです。

これは相当な「指導者教育研修プログラム」を構築しないと難しいですし、スペインではクラブ組織が育成の中心なので、クラブ全体にそういう網をかければいいのですが、日本では、小学校から高校まで、まだまだ町のサッカーチーム、学校の部活動が指導を担っていますから複雑で大変です。

ただ、そこに手をつけないと、日本サッカーにおける指導者の未来像は描けないと思います。
おそらく日本サッカー協会は、ある程度のことを考えてはいるでしょうむけど、文部科学省や毛細血管の先にあるような町クラブの果てまで巻き込むことについてはどうなのでしょう。
知りたいところです。

冒頭、申し上げましたように、今回の書き込みは提言型ではなく、スペイン発・佐伯夕利子氏の知見を皆さんにもお伝えしたいという趣旨です。
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Jリーグ30年記念企画第二弾「日本代表人気は、果たして10年後、20年後も続くのかどうか?」

2022年05月30日 21時42分36秒 | サッカー日本代表
Jリーグ30年記念企画として、5つのテーマでJリーグの未来、日本サッカーの未来を考えていくシリーズ。第二弾は「サッカー人気を占うバロメーターとも言える日本代表人気は、果たして10年後、20年後も続くのかどうか?」です。

これは、「日本サッカー協会が「500億円超」の巨額収入でも漏れるガラパゴス化懸念の声」というJBpress臼北信行氏のネット記事に触発されています。
記事では、2026年W杯から出場国が現行32ケ国から48ケ国に拡大されるに伴うアジアからの出場枠の大幅増により、アジア予選のスリル感がなくなり、それが日本代表人気低下、ひいてはサッカー人気低下につながるのではないかと懸念しています。
前項のテーマである「スタジアムの8割ぐらいが年間シートで埋まるには」とも大いに関係してくる懸念です。

これまで続いてきた日本代表人気、1993年に「ドーハの悲劇」を経験した日本代表は、その後、人気が衰えるどころか、すべてのW杯に出場を続け、サッカー人気のバロメーター役を果たすほどに定着してきました。

それが、アジア予選の出場枠が増えれば、これまで「絶対に負けられない戦い」という背水の陣で臨んできた環境が緩み「どうせ、アジア予選は楽勝っしょ」ということで、日本代表に対する関心が薄れサッカー人気が薄れるのではないかというわけです。

果たして10年後、20年後にも日本代表は、サッカー人気のシンボルとして存在し続けられるのでしょうか?

少なくとも、W杯に出たことのない国から、出場権を得て世界の舞台で戦う代表、というレベルの日本代表ではなくなると考えなければなりません。

10年後、20年後には、世界の舞台で、ベスト8の壁を破り、世界のベスト4に名を連ね、20年後には優勝が視野に入るレベルになっていくのが日本代表の存在意義です。

これまでのW杯の各大会、会期がほぼ1ケ月ぐらいの中で、半分を過ぎると日本の出番は終わり、あとは海外サッカー好き、W杯好きの人たちだけの期間になっていました。

10年後、20年後には、その期間にも日本の出番が続くという変化が出てきます。そのようにならなければならないわけで、もし、これまでのように大会の半分で出番が終わってしまえば「さっぱり強くならないな」と言われて人気は落ちるということになります。

それから、アジアの出場枠が増えたからといって楽勝と考えるのが、そもそも間違っています。欧州をご存じですか? あの地域は出場枠を12も持っているのです。

欧州全体で、イギリスのように国として1チームではなく3チーム出場できるところも含めて約50ぐらいのチームで12の枠を争うわけですが、強豪国、あるいは何度か出場しているような国が20ケ国ぐらいあります。

そういう中で毎回、12の枠をめぐってしのぎを削っていますから、常連国がいつも勝ち上がるとは限らず、今回カタールW杯への出場権を逃したイタリア、アメリカW杯への出場権を逃したフランス、日韓W杯とロシアW杯への出場権を逃したオランダといった悲劇に見舞われる強豪国が出ているのです。

翻ってアジアを見た場合、各国のレベルは、この10年で格段に高くなっており、今後、ますます高いレベルで予選を戦わなければならなくなります。しかも、おそらく組み合わせ方式も、これまでのように最終予選で2位までに入れば当確、3位でもプレーオフなどといった緩いものではなく、各組1位のみ当確、2位チームでプレーオフといった現在の欧州予選スタイルになる可能性があります。

そうなると、日本代表は相変わらず「1敗もできない胃の痛くなるような戦い」にさらされる可能性があります。これからのほうが、むしろW杯連続出場記録が途切れるリスクが高くなるかも知れません。

イタリアもフランスもオランダも、出場できない大会があっても、本大会で優勝したり決勝まで進むチームです。10年後、20年後には、日本もそのような国になっていればいいということです。

日本代表人気の維持に関しては、前回のテーマで提言した「年間シート」方式で販売するプランを日本代表にも導入していければと思います。

日本代表の試合はなるべく全国で見られるようにという配慮があることと、年間の試合数が少ないことが特殊要因ですが、そこを工夫するのが智恵というものです。

「日本代表人気は、果たして10年後、20年後も続くのかどうか?」というテーマで書き込んだ今回ですが、実は人気が続くかどうかは、ひとえに日本代表が強いかどうかにかかっています。

それについては、第四弾で、「W杯でベスト8の壁を破り、ベスト4さらにはファイナリストになる日本代表、それは今のトップクラスの選手たちの延長戦上にあるのでしょうか?」というテーマで考えることにしています。

次回、第三弾は「サッカー界にとどまらず日本のスポーツ界で「パワハラ」問題が後を絶たない原因は「暴力を振う指導者が寂しく、孤立している人だから」という驚くべき指摘と、サッカー指導者の未来像について」考えたいと思います。
お楽しみに。




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インターネット接続契約変更回線工事が25日ではなく27日でした。

2022年05月28日 21時45分11秒 | ブログ
前回21日の書き込みで告知した「インターネット接続契約変更回線工事が25日のため、それまで書き込みを中断します」というのは、27日の間違いで、昨日やっと完了、こうして安心してネット利用ができるようになりました。

新たな書き込みの準備もできましたので、明日以降、順次、進めます。
よろしくお願いいたします。
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5月25日まで書き込み中断します。ご了承願います。

2022年05月21日 14時55分10秒 | ブログ
Jリーグ30年企画ということで、いくつものテーマで書き込みを予定していますが、事情により5月25日まで書き込み中断します。ご了承願います。

事情というのは、インターネット接続のプロバイダ契約で、データ利用可能容量の限度が近づきインターネット接続を極力減らさなければならない状況になったためです。

月初にYouTubeへのアップ作業を集中的に実施したため、急激にデータ使用が増えたためのようです。急遽、インターネット接続契約の変更手続きを行ない、25日に回線工事があるためです。それが終われば、晴れて気にせずに使えます。

では、しばらくお待たせしますが、よろしくお願いいたします。
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本日、Jリーグ30年目の記念日です。

2022年05月15日 20時44分29秒 | Jリーグ・三大タイトル
本日、2022年5月15日、Jリーグは30年目を迎えました。
この5月15日という日は、沖縄復帰の記念日でもあり今年は50年という大きな節目の年ですので、社会的には、このことで注目される日ですが「サッカーを愛してやまない者」にとっては、Jリーグ30年も大きな節目の日です。

せめてスポーツ紙ぐらいは、それらしい扱いをしてくれるかなと思って、コンビニで各紙1面を確認しましたが、どこも扱っていませんでした。終面でもおそらく(全紙は未確認なのですが)扱っていないでしょう。

確かめてみて、妙に納得してしまいました。1面もしくは終面で扱うほどのことなのかと言われれば、確かに「それほどのことでもない」かも知れないと感じたのです。

テレビ放送でも日曜の日中、特に目立った予定は見当たらず、わずかにTBSが深夜の「解放区」というドキュメンタリー番組で「Jリーグ創設ー夢に奔走した男たちー」というテーマの放送を予定しています。
深夜の放送ですので、明日以降、録画を観ようと思います。

そんな中、昨日、当「サッカー文化フォーラム」が「Jリーグ30年記念企画」として、5つのテーマについて日本サッカーの未来を考えたいと告知いたしました。

1回目のテーマは「Jリーグを支える観客とサポーター、観客の8割が年間シート保有者で占める日を迎えるためには何が必要か?」
これは、昨日も書きましたが、昨日のスポーツニッポン紙のインタビューに初代川淵チェアマンが「スタジアムの8割ぐらいが年間シートで埋まっている状況にならなければ、日本にサッカー文化が根付いたとはいえない。まだまだJリーグは発展途上だと・・・」と答えていることに触発されています。

川淵さんは別の新聞のインタビューでこう話しています「欧州では、子供が生まれると、親は自分と同じクラブのサホーターにしようとする。ゴール裏の年間パス(シート)を親から子、子から孫へと引き継ぎ、何十年先まで空席がないクラブもある。Jリーグにそこまでいっているクラブはまだないよね。」

確かにまだJリーグは30年、サポーターはまだ第一世代です。
でも、むしろ、これが肝心なところです。Jリーグはスタート時にサポーターになった人たちが今も長くサポーターであり続けていて、若い世代のあらたなサポーターが増えていないという指摘があります。

でも、まだ30年しか経っていないのですから、そんなことをあまり気にしなくていいのかも知れません。大事なのは、各クラブが、これまで長くサポーターになってくれている「サポーターの第一世代」の人たちに、そろそろ「子供さんに引き継いでもらえる年間パス(シート)を所持してくれるよう、上手に営業することではないでしょうか。
クラブが、これまで長く支えてくれた古参のサポーターたちとのwin-winの関係を作れるかどうか、これからの取り組みにかかっているといえると思います。

鹿島、横浜Mといった「ファースト10」(オリジナル10)で一度も二部落ちしていないクラブを筆頭に、浦和、G大阪などのコアなサポーターの分厚いクラブ、そしてJリーグの新たな時代の王者の気配を漂わせている川崎Fなどが、そうした年間パス(シート)による持続可能なクラブへの取り組みをぜひ進めて欲しいと思います。

また鳥栖、磐田、湘南など都市規模の小さな地域にあるクラブも、永続的に生き残っていく方策として「年間パス(シート)の保持と子供世代への引継ぎプロジェクト」に積極的に取り組んで欲しいものです。

「第一世代のサポーターの思い」に関連して、実は当方に一つの夢があります。それは1998年に一旦消滅した「横浜フリューゲルス」の復活です。その時「横浜フリューゲルス」は消滅しましたが、そのサポーターたちの思いが「横浜FC」の立ち上げという形で引き継がれています。

そして、もし今季「横浜FC」がディビジョン2から1への再昇格を果たすとすれば、そのタイミングこそが「横浜フリューゲルス」復活のタイミングだと思うのです。30年目の今季、昇格を果たし31年目のシーズンから「横浜フリューゲルス」が復活する。それはJリーグが一度経験した苦渋の消滅を、復元するストーリーであり、未来に向けて大きな意味を持つと思います。

そのためには、現在クラブ名に「F・マリノス」としてフリューゲルスの思いを引き継いでくれてきた横浜Mが、快く「自分たちの役割は終わった」として「F」の文字を外して「横浜フリューゲルス」に返してくださることが必要になります。

どうかJリーグチェアマンをはじめとしたリーグ関係者の方々、そして横浜FC、横浜Mのクラブ関係者の方々・サポーターの皆さん、30年記念企画の一つとして成し遂げていただけませんでしょうか?

当「サッカー文化フォーラム」は、「ファースト10」(オリジナル10)の一員だった「横浜フリューゲルス」がディビジョン1の一員として戻ってきて、そのホームゲームシートが、フリューゲルスサポーターだった人々と、横浜FCになってからサポーターになった人々が一緒になって、親から子へ、子から孫へと「年間パス(シート)」として引き継いでいき、二度と消滅することのない不滅のクラブとして100年先まで残っていって欲しいと願っています。夢から提言に、そして実現に向かうことを切に希望しています。

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Jリーグ30年記念企画です。

2022年05月14日 21時01分47秒 | Jリーグ・三大タイトル
明日5月15日は、1993年にJリーグがスタートした記念すべき日です。30年の節目の日です。
Jリーグスタートを機に日本に萌芽したサッカー文化、その進化と成長の記録を100年先に伝え繋いでいくことを使命にしている当「サッカー文化フォーラム」。

30年記念企画として、次の5つのテーマでJリーグの未来、日本サッカーの未来を考えていきたいと思います。
(1)Jリーグを支える観客とサポーター、観客の8割が年間シート保有者で占める日を迎えるためには何が必要か?
これは、今朝のスポーツニッポン紙のインタビューに初代川淵チェアマンが「スタジアムの8割ぐらいが年間シートで埋まっている状況にならなければ、日本にサッカー文化が根付いたとはいえない。まだまだJリーグは発展途上だと・・・」と答えていることに触発されています。

(2)サッカー人気を占うバロメーターとも言える日本代表人気は、果たして10年後、20年後も続くのかどうか?
これは、「日本サッカー協会が「500億円超」の巨額収入でも漏れるガラパゴス化懸念の声」というJBpress臼北信行氏のネット記事に触発されています。
記事では、2026年W杯から出場国が現行32ケ国から48ケ国に拡大されるに伴うアジアからの出場枠の大幅増により、アジア予選のスリル感がなくなり、それが日本代表人気低下、ひいてはサッカー人気低下につながるのではないかと懸念しています。
前項のテーマである「スタジアムの8割ぐらいが年間シートで埋まるには」とも大いに関係してくる懸念です。

(3)サッカー界にとどまらず日本のスポーツ界で「パワハラ」問題が後を絶たない原因は「暴力を振う指導者が寂しく、孤立している人だから」という驚くべき指摘と、サッカー指導者の未来像について考えたい。
これは、「スペインのサッカーに学ぶ「パワハラと指導」の違い/故オシム監督の「ブラボー」は「心理的安全性」を生んだ」という、現在もスペインを拠点にサッカー指導者として活躍している佐伯夕利子氏にインタビューしたオルタナSのネット記事に触発されています。
世界のサッカー強豪国になるためには、日本において高い能力を持った選手の裾野を広げなければならないという命題があり、サッカー指導者がその役割を担うとすれば、指導の良し悪しがサッカー強豪国への道を左右する問題です。

(4)W杯でベスト8の壁を破り、ベスト4さらにはファイナリストになる日本代表、それは今のトップクラスの選手たちの延長戦上にあるのでしょうか?
これは、「岡崎慎司、欧州でプレーをして気づいた「組織のため」に働く落とし穴」というJBpress黒田俊氏のネット記事に触発されています。
岡崎慎司選手は栄光を掴むためには「自分のためにやるからこそ人のために走れる。『人のためにやっていたらできないこと』なんだなって、あれで理解できた」と喝破しています。
前の項目の指導者の良し悪しと対をなしている選手側の問題です。この岡崎選手の記事のサブタイトルは「岡崎慎司が12年かけて学んだこと、それを次世代に伝えるには」となっています。

(5)結局のところ、向こう50年ぐらい先、日本の社会において「サッカー」というスポーツ文化はどのような地位を占めているのでしょうか?  Jリーグスタートから30年間、右肩上がりの進化と成長を遂げてきた歴史は、これから50年後は、過去のものとなってしまうのでしょうか? それとも、欧州や南米のリーグのように、50年以上なかには100年以上の長きにわたって、クラブを愛するファン・サポーターの支持に支えられて隆盛を保ち続けられるのでしょうか。
隆盛を保ち続けていくための処方箋、手順と工程表は、果たしてどのようなものでしょうか?

どのテーマも、単独で論じても仕方のないテーマで、相互に関連し合っていて、しかも、ともすれば、鶏が先か卵が先かという議論になりかねない問題です。

できれば、日本サッカー協会が目標としている「2030年までにW杯ベスト4」、「2050年までにW杯優勝」の達成に向けた手順と工程表を、当フォーラムも示して、30年後の2052年に当企画を読み返していただいた方から「先見性に満ちた提言」と評価していただけるようにしたいものです。

このあと連続して書き込みができるわけではありませんが、ここ1~2ケ月の間にはまとめたいと思います。
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Number誌、久々の日本代表表紙です。

2022年05月08日 14時52分53秒 | サッカー日本代表
Number誌、久々の日本代表表紙で発売されました。間違いなく久々だと思い、いつ以来か調べてみました。なんと、その前は昨年9月24日発売以来7ケ月半ぶり、冊数にして15冊ぶりでした。

かくも長きサッカー不在のNumber誌、といったところです。
1990年代後半から2000年代前半の取り上げられ方からは隔世の感がありますが、仕方のないことと達観しています。

あとは秋から冬にかけて日本代表がどれほど日本中を沸かせるかによって、取り上げられる間隔も短くなるかも知れません。

その7ケ月半ぶりの日本代表テーマ。まず明確なのは2018年ロシアW杯メンバー中心ではなく、カタールW杯アジア最終予選突破に貢献した選手たちに世代交代した点です。

表紙に書き込まれている選手たちでロシアW杯組は、吉田麻也選手ただ一人。あとは表紙の顔・伊東純也選手を筆頭に、三笘薫選手、田中碧選手、南野拓実選手、遠藤航選手、守田英正選手です。

私としては富安健洋選手や板倉滉選手、中山雄太選手などDF陣も表紙に書き込んでもらいたかったですが、ここにあがった選手たちがカタールでの中核を作って欲しいという思いです。

まぁNumber誌も、カタールでの中核はこの人たちですよ、と誌上辞令を発表したようなものだと思います。ここにあがらなかった選手たちの数以上に、同じレベルでスタメンを競い合うメンバーが揃えばと心から願います。

唐突ですが、私はカタールW杯で日本を驚かせる存在として、2010年南アW杯で一気に日本中のヒーローとなった本田圭佑選手のような選手の出現なくして、グループリーグ突破は果たせないと思っています。

前にも書きましたが富安健洋選手や板倉滉選手、遠藤航選手、守田英正選手、中山雄太選手などのDF陣がベストコンディションであれば、ドイツにせよスペインにせよ互角にやれると思うのですが、如何せん攻撃のほうは、サプライズヒーローの出現なくしてグループリーグ突破は果たせないと思っています。

その選手は今回のNumber誌には載っていません。もっとも、今回の特集は欧州でいま活躍している選手というテーマなので当然かも知れませんが、私が密かにカタールにおける本田圭佑選手の可能性を感じるのは、鹿島の鈴木優麿選手です。

あまり細かなことを並べ立てて説明する気持ちはなく、かれこれ40年近くサッカーを愛してきた者の第六感とでもいう感じです。

そもそも森保監督が彼を呼ぶ気があるのかどうか、そもそも論になりますが、かつて岡田監督が中村俊輔選手中心から本田圭佑選手中心に思い切って変えた、あの勝負師としての感覚がなければ呼ばれないでしょうし、森保監督は、そういった思い切った方法をとらず、あくまでオーソドックスな戦いで勝ちに行きたいという人かも知れません。

そうなると鈴木優麿選手の芽はなくなりますが、果たしてどうでしょう。そういう思い切った起用なくして攻撃陣は結果を出してくれるでしょうか?

まだ結論を出すには早いですので9月ぐらいまでは様子を見たいと思います。

さて今回の書き込みから
「今日のYouTube」という企画を始めたいと思います。
いま、当「サッカー文化フォーラム」のwebサイト「サッカーの世界にようこそ」https://fc-forum.com/
では、各種試合データやテレビ番組データに、そのYouTube映像をリンクさせるため、YouTube映像の編集とアップロード作業を行なっています。

そのためYouTubeを見ている多くの方がアクセスしてくれているようで、3日間で何千回もの再生がありました、というメッセージも入ります。
そこで、当プログの読者にも何本か、これはと思う映像をお知らせしていこうと思います。
第1回目は、番組と試合を各1本づつです。
https://youtu.be/R8rQB9wGP4Y (笑っていいとも・テレフォンショッキング1992/1/20カズ選手出演)
https://youtu.be/eD-tKVRcHhk  (94アメリカW杯決勝ブラジルvsイタリア  ロマーリオとバッジョ)
では、お愉しみください。

【ここからは5月11日に加筆しました】
今回の書き込みのテーマが「Number誌、久々の日本代表表紙」ということで、冒頭「昨年9月24日発売以来7ケ月半ぶり」と書きましたが、その時の拍子は久保建英選手が飾っていました。

その久保選手、7ケ月半後の日本代表における現在地は、かなり序列を下げたと言えるでしょう。森保監督が「久保選手はもう一皮むける必要がある」とコメントしたそうですが、そうであれば「しばらくは使えない」という評価を下したことになります。

そして最近、入れ替わりで評価をあげているのが鎌田大地選手です。
鎌田大地選手については、所属のブンデスリーガ・フランクフルトにあって、ヨーロッパリーグ決勝進出に貢献する活躍で評価がうなぎ上り、海外メディアは「こんなに凄い選手が日本代表に召集されないなんて信じられない」と声をあげています。

森保監督が鎌田大地選手を招集しなかった頃は、おそらく好不調の振れが大きいように見えたのだと思いますが、いつ試合に出ても現在ヨーロッパリーグで活躍しているようなパフォーマンスを見せてくれるようでしたら、これほど心強い選手はいないと思います。

数少ないテストマッチの一つ、6月6日のブラジル戦での招集メンバーとスタメン発表に注目といったところです。
FW陣からDF陣まで、カタールW杯バージョンに切り替えるのか、相変わらず実績主義のような起用になるのか、です。




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オシム監督の訃報、ご冥福をお祈りします。

2022年05月02日 14時34分05秒 | サッカー日本代表
元日本代表監督、イビチャ・オシムさんの訃報が届きました。80歳だったそうです。日本代表監督時代、脳梗塞で倒れ、惜しまれながら辞任されましたが、その後もお元気に日本サッカーへの愛情を注いでいただいた方のようです。

当方などは、就任当時の選手起用や言動などから「この先どうなるのだろう」と思っていましたので、あまりオシム監督のことを知らないのですが、90年イタリアW杯のユーゴ代表を率いてストイコビッチ選手の活躍などもあり準々決勝に導いた名将であることは知っています。

2003年からジェフ市原・千葉の監督、2006年から日本代表監督に就任して、2007年秋病魔に倒れられるまで4年半以上、日本で活動されたのですから、もっとオシム監督の実像を語れるかと思っても、あまり具体的なことが言えません。

ただ、日本のサッカー界では大変高い評価を得ていて「オシム監督が率いていたら2010年南アW杯で日本はもっと勝てたのではないか」という人も多いみたいです。

オシム監督の何が凄いのか、何が日本にとって貴重だったのか、これから、いろいろなジャーナリストがいろいろとレポートしてくれそうな気がしますので、それを待ちたいと思います。
幸い「オシム語録」という書物も当方にありますので、それも読み返しながら、ご冥福をお祈りいたします。

【ここからは5月3日に加筆しました】
・書物名を「オシム語録」としましたが、どうやら「オシムの言葉」(木村元彦氏著)のようでした。

・今朝の産経新聞には、1面コラムとスポーツ面でオシム監督の日本サッカーへの貢献について記事が掲載されていいました。1面コラムでは前回の東京五輪にユーゴ代表FWとして参加、日本代表を自らの2ゴールを含む6-1で破ったが、その時の日本滞在の印象がよかったらしく (日本のチームへの監督就任の話がきた時) 欧州の強豪チームから高額オファーで誘われたにもかかわらず、あえて日本を選んでくれたと紹介されています。
トヨタカップでの来日チームに所属していた選手にも、そういう事例があるようですが短期間の日本滞在でも日本で仕事をしてみたいと思ってくれる、そういう魅力を持っている国は幸せな国だと、あらためて感じさせるエピソードです。

・最初の書き込みで「当方などは・・(中略)あまりオシム監督のことを知らないのですが」と書きましたが、今朝の新聞に掲載されていた「オシム語録」の一端を読んで思い出したのは「この人は質問に対して、往々にして、皮肉を込めた答え方をする人だ」という印象が強かったのを思い出しました。
当方は、その受け答えが正論であることはわかっていても「何もそんな言い方をしなくても」と感じたものです。そのために、あまり親近感を抱けなかったということを思い出しました。
そういう受け答えをするタイプとして、当方は二つのタイプの方を知っています。
一つは、仕事に厳しく、表面的なフレンドリーさなど無用と考える人です。
もう一つのタイプは、称賛されたりすることを好まない方で、いわば照れ隠しのためにそういう受け答えをする方です。
オシム監督は、おそらく、その両方のタイプに該当するので、受け答えの多くが語録になってしまったのだと思います。

オシム監督の訃報を悼み、その業績を称賛する声は、ジェフ市原・千葉、日本サッカー協会はもとより、欧州で指導したオーストリアチーム、ストイコビッチ選手が代表を務めるセルビアサッカー協会からも出されていると産経新聞は伝えています。
あらためて、オシム監督の偉大さに思いをはせ、ご冥福をお祈り申し上げます。

【ここからは5月6日に加筆しました】
5月4日のNHK-BS「サッカーの園」のテーマが「監督」ということで、これまでのクラブ監督、日本代表監督の中から「この監督は素晴らしい」ということで数名の監督さんがエントリーされました。その中にオシム監督も含まれていました。

そして「考えて走るサッカー」というオシム監督が力説していたサッカーの意図するところを、その練習方法を再現してくれて解説してくれました。

数人あるいは10人近くで行なう基本的な「パス回し」練習時に、選手は3色ないし4色のビブスに分かれてパス回しを行ない、パスを受けた時、次に出せる相手は、自分のビブスの色の人に出せない、パスを出してくれた人の色を着ている人にも出せない、それ以外の色を着ている人にだけ出せるというルールになっているので、常にボールの渡る状況に応じて、もし次に自分にパスが来たら出せる色は何色のところかを考え、それが瞬時に変化していっても、考え続けておかないと、その「パス回し」練習にはついていけないという練習です。

オシム監督当時のすべての試合に出場した、ただ一人の選手である元・浦和の鈴木啓太さんが「状況に応じて常に動くことが必要になり、走る疲れより頭の疲れのほうが大変でした」「試合になるとパスを出せるユニフォームの色は相手の色以外1色なので、すごく楽に感じました」「サイドバックの選手も常に空いたスペースに走り込む意識を持つようになり、両サイドを使った攻撃が増えました」「ポジションに囚われず流動的に動くサッカー、現代では当たり前のサッカーを、オシムさんは2006年の時にすでに『これが、これからのサッカーの主流になるよ』と言ってました」

記者会見では皮肉まじりの難解な受け答えが多かったオシム監督、選手たちには難しい課題を与えながら徐々に質を高めてくれて、それをこなせた選手がオシム監督からもらう「ブラボー」の声の数が増えることを楽しみに練習に励んだ様子も見せてもらった番組でした。

その日のテーマ「監督」にあげられた一人が、広島、浦和、札幌と指導を続けている愛称ミシャ、ミハイロ・ペドロビッチ監督でしたが、この人は実はオーストリア、シュトルム・グラーツ時代にオシム監督のアシスタントコーチをしていた方ということも知りました。

2006年に広島の監督を皮切りに浦和、札幌といずれも5年以上の長期にわたって指揮をとり、すでに16シーズン。外国人監督としての歴代勝利数が1位というペドロビッチ監督がオシム監督と深いつながりをもっているというのは素晴らしいことです。

具体的にオシムスタイルと似ているかどうかの議論にはなりませんでしたが「ミシャの練習は毎回楽しいと誰もが言っている」ということとか、Jリーグで指揮をとることになった際、オシム監督から日本人の文化やメンタリティーを教わったことが、とても大きかったとインタビューに答えていました。
番組では「ミシャスタイル」と呼ばれている攻撃サッカーのシステムが図解で紹介されていました。日本での長い監督生活の中で独自のスタイルを確立していることをオシム監督も高く評価していることでしょう。

いろいろと新しいことを教えていただいたオシム監督です。あらためて、ご冥福をお祈り申し上げます。
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YouTubeへの動画掲載を通じて知る、コンテンツ保護の仕組み

2022年05月02日 13時08分45秒 | 世界のサッカー
当プログの管理人が主宰しているwebサイト「サッカーの世界にようこそ」(https://fc-forum.com/)に、最近、あらたなコンテンツを次々と投入しています。

そのうちの一つは当「サッカー文化フォーラム」が所蔵する膨大な試合映像や各種番組映像などのデータを紹介するデータパビリオンというページに、個別映像を10分前後の短縮版にした動画を「サムネイル画像」としてリンクを張り、どういう内容かちょっと見たいという時にクリックして見れるようにしました。

その「サムネイル画像」ですが、データすべてをリンクさせるには、これまた膨大な作業が必要となりますので、当方で「これは」というものをチョイスしてリンクさせています。

一番最初にリンクさせたのはJリーグの試合映像の記録データの一番最初の項目、すなわち1993年5月15日の開幕セレモニーや15日、16日に行われた歴史的第1節の試合の「サムネイル画像」ですが、開幕セレモニーで見せたTubeのギタリスト・春畑道哉さんの「Jのテーマ」演奏の部分などは6年前にYouTubeにアップしておきましたので2万回視聴いただいています。

最近になって、今度はサッカー関連番組や、W杯試合などのデータにも「サムネイル画像」をリンクさせたいと思い、ほぼ毎日のように作業を続けてきました。

その甲斐あって、サッカー関連番組の最初のデータ表である「1985年~1993年サッカー関連テレビ番組・市販ビデオデータ」という一覧表に280タイトルほどの番組等のデータがあるのですが、その中から16タイトルに「サムネイル画像」のリンクを張りました。

いまなお現役選手として活躍しているカズ・三浦知良選手の18歳当時の映像や「笑っていいとも」の番組に出演した時の映像、あるいは「ドーハの悲劇」が起きた試合の17秒には何があったのかに焦点をあてたNHKの「クローズアップ現代」の映像など、このあと何十年にもわたって、見てみたいと思ってもらえる映像を選びました。

W杯の試合映像もそうです。いまデータパビリオンに掲載されているリスト表は「1970年~1994年W杯試合・イベントデータ」という一覧表ですが、たとえば1982年スペインW杯で一番人気の高かったブラジル代表の黄金のカルテットと呼ばれたメンバーの試合や、1986年メキシコW杯でのマラドーナの準々決勝、準決勝の試合などは、このあと何年経っても繰り返しみたい試合です。
それらを、それぞれ10分程度の「サムネイル画像」に編集してYouTubeに流し、データ表の該当番号をクリックしていただくとYouTube動画にアクセスする仕組みになっています。(こちらは今日現在、まだリンク処理はしていませんが・・・)

YouTubeに動画をアップしている方ならご存じでしょうけれど、当方の場合はまずHDDに保存してある試合映像を10分程度に短縮する編集作業が必要です。中には20分ぐらい使いたい試合もありますが、15分以内に収めないとYouTubeにアップするのが面倒になるということのようです。

試合映像を1本1本選んで編集作業をしたら、今度はYouTubeにアップする作業を行ないます。これもアップロード作業なので結構時間がかかりますし、また通信回線のデータ使用量が多く、すぐ契約容量が足りなくなりそうになります。

次にwebサイト「サッカーの世界にようこそ」のデータベース表の該当番号とYouTube動画をリンクさせます。この作業は当方が直接ではなくパートナーとして仕事をお願いしている方に作業していただきます。
これでやっと、皆さんにデータベースを見ていただいた際、見たい画像をクリックしていただくとYouTube動画が見れるということになったわけです。

当方の試合映像や番組映像はほとんどがテレビ番組からの収録ですから、これまで長い間、個人が録画した画像をネットに流すことについてコンテンツ保護の観点から、法的に問題ありといったことで、どうすればいいのかわからないままに20年、いや30年ぐらい経過してきたのですが、ここにきてYouTubeにアップする一連の作業を通じて、これらの問題もYouTube側が動画アップの仕組みの中にチェック機能を組み込んでいることがわかりました。

具体的な映像を例にとって説明しますと、1994年アメリカW杯グループリーグアルゼンチンvsギリシャ戦という試合があります。
この試合、アルゼンチンにはバティステゥータ、カニーヒアといったストライカーと、中盤にマラドーナ、シメオネ、レドンドといったタレントを揃え、かなり期待度の高かったチームの初戦でした。
4年前のイタリア大会決勝で西ドイツに屈し悲嘆の涙にくれたマラドーナが元気にW杯のピッチに戻ってきたという点でも注目されました。

この試合、4-1でアルゼンチンが完勝、バティステゥータがハットトリック、マラドーナも豪快なミドルシュートを決めて、サイドラインに据えられていたテレビカメラの前に走ってきて吠えた場面が印象深い試合ですので、そのあたりを含めて12~3分の動画に編集してYouTubeにアップしました。

するとYouTube側から「この画像には著作権保護の申し立てがある部分が含まれています」という警告が出ました。
警告の詳細を見ると「開始から何分何秒の部分から何分何秒の部分までは著作権保護の対象になっています」という説明でした。
そして「その部分を削除したら残りをアップしても問題ありません。どうしますか削除しますか? 削除するつもりがなければ、プロックがかかり、この動画の視聴はできません」という告知でした。

それなら仕方がありません。その部分を削除します。残りの部分だけアップしますという処理をして、晴れて著作権保護の問題が解決しました。
ちなみに、この12~3分の中には3ケ所ほど削除しなければならない部分があり、それらにハサミを入れて削除しましたので、残ったのは2~3分だけみたいでした。まさにズタズタに切られたという感じですが、仕方がありません。

面白いなと思ったのは、著作権で保護している部分が、10分ぐらいの中でも細切れになっているということでした。今回、YouTubeへのアップ作業をして大変勉強になり、また、20年前と比べると動画の公開におけるチェック機能が格段に進歩していることも驚きでした。

当方は、30年前からサッカー映像などの記録を克明に残し100年後に継承していきたいという思いで、この取り組みを始めています。最初の頃の悩みは「著作権保護」の問題で、せっかくの映像をどこにも出せないのだろうかというものでした。次に「仮に映像は見てもらえなくてもwebサイトのデータベースという形で『こういう映像は残っていますよ』を告知だけでもしておこう」と考えました。

そのうちに、どうもYouTubeに流してもあまり問題なさそうだということがわかり、今回、その理由というか仕組みがわかったという次第です。
時代は進化しています。昔は難しかったことも少しづつ解決されて可能になっていることの端的な証拠です。
これからも、あきらめないで続けていくと時代が追い付いてくれて、以前できなかったことができるようになると信じていこうと思います。

皆さんからも、いろいろとメッセージをお待ちしています。
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確かに「ドイツサッカーの『容赦しない』気質(杉山茂樹氏論)」は恐怖だが・・。

2022年05月02日 12時37分52秒 | サッカー日本代表
4月25日のネットコラムに、数々の海外サッカーを観てこられたサッカージャーナリスト・杉山茂樹さんの「カタールW杯。森保J最大の恐怖は、世界を恐れおののかせてきたドイツサッカーの「容赦しない」気質」」という記事がありました。

さすが杉山さん! という内容でした。2014年ブラジルW杯準決勝で開催国ブラジルを相手に見せたドイツの情け容赦のない攻撃は、恐ろしいドイツ人気質を垣間見た瞬間だったと書いておられました。

同じようなことは2002年日韓W杯グループリーグのサウジアラビア戦でもあったと続けておられました。そのようすを次のように書いておられます。
「後半39分に7点目のゴールを奪っても、ドイツはなお攻めた。そして後半のロスタイムに8点目を奪う。とっくに虫の息にあるサウジアラビアを、これでもかと最後の最後まで容赦なく殴り続けたのだ。」

この2つの例を教えられただけでも、背筋が寒くなります。私などはドイツサッカーの本当の恐ろしさなど考えもせず、2006年ドイツW杯の直前テストマッチで日本があわよくば勝てそうな2-2という試合をしたことを引き合いに「ドイツ恐るるに足らず」といった書き込みを考えていたところでしたから。

杉山さんは同じ組に入ったドイツとスペインを比べれば、第1戦はスペインのほうがよかったのではないかと指摘しながらも、最後に次のように結んでいます。
「ドイツ、スペイン、日本の関係を考えると、日本は対戦順でも恵まれなかったことになる。最悪の組に配属され、最悪の相手と初戦を戦う日本。しかし、難敵ドイツに勝利すれば、展望は一転、明るくなる」

つまり「ドイツに勝利すれば・・・」ということで勝てる可能性を否定しているわけではないことを知り、ある意味ホッとしたのですが、どうすれば勝てる可能性があるというところでは書いておられませんでした。

おそらく、そのあたりは、もっと大会が近くなり双方の戦力の状況が見えてきた段階で処方箋を示してくださるものと期待しています。

さきほども書きましたように「2006年大会直前のテストマッチで好ゲームをしたのだからドイツ恐るるに足らず」とは言わないことにしましたが、それでも日本の有能なDF陣が持てる力を発揮してくれれば、引き分けに持ち込むことは十分可能なのではないかという期待は捨てていません。

大会が近づくにつれて、双方の戦力の状態が徐々に輪郭を表してくるでしょう。その時期に、またこのテーマは取り上げたいところです。

それにしても森保監督は前線の構成も含めて、どういう人選をするのでしょうかね。やっぱりベテランに頼るといった、がっかりさせる人選になるのかどうか・・・。
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