「サッカー文化フォーラム」夢追い人のブログ

1993年のJリーグ誕生で芽生えた日本の「サッカー文化」。映像・活字等で記録されている歴史を100年先まで繋ぎ伝えます。

鹿島優勝おめでとうございます。コパ・アメリカとEUROにもふれます。

2016年06月26日 09時19分57秒 | Jリーグ・三大タイトル

昨夜、Jリーグ前期最終節で鹿島が前期優勝を決めました。ここ数年の最終節と違い、やはり鹿島が首位に立った状況でのゲームには安定感が漂っています。相手が最下位の福岡だったこともアドバンテージだったと言えるでしょう。

今シーズン、当欄でJリーグチームで個別に取り上げたのは、柏と鹿島だけです。柏については5月9日にゴールデンウィークの話題の一つとして「あれよあれよという間に順位をあげて4位につけて」いると取り上げました。前期終了時点で5位以内にとどまれるか注目していましたが結果は7位、それでも健闘といえるでしょう。

鹿島については今月13日に「第三期黄金時代到来の予感」というタイトルで触れました。「もし前期、逆転でタイトルをとろうものなら早くも黄金時代到来になるかも知れません。」と書き込みましたが、最終節の勝ち方は、まさに王者そのものです。

昌司源、カイオ両選手を欠いてもしっかりと勝てる層の厚さも見せつけました。あとは主力選手のケガなどチーム作りに誤算が出なければ2~3シーズンは優勝争いの常連に名を連ねることでしょう。

さて、Jリーグ前期が終わり、あとはコパ・アメリカのファイナルとEURO2016の決勝トーナメントですね。

6月5日の書き込みでは「今年のEURO、注目度の低さは24年ぶり」とタイトルをつけて、今年はEUROよりコパ・アメリカを優先して観戦しますと宣言しましたが、バルセロナトリオ、レアルの10番といった看板選手のうち、メッシ一人だけの大会になってしまったコパ・アメリカ。拍子抜けもいいところです。

しかし、そのメッシ、FK2本で今大会をまともな大会にしてくれました。グループステージ・パナマ戦で見せたゴールポスト左上隅へのFK、そして準決勝アメリカ戦で見せたゴールポスト右上隅へのFK、左右両方の、ここしかないというところに決め切った2本だけで、今大会の価値は十分でした。

あとは明日の決勝で、メッシが優勝トロフィーを掲げることが最大の関心となりました。しかしチリがそれを阻めば、チリの台頭をいやがうえにも見せつけることになります。

一方のEURO2016、グループリーグは見ませんでしたが、ちょうどコパ・アメリカが一段落したところで決勝トーナメントに入るタイミングの良さに気づき、WOWOWに再加入しました。これでベスト16からの試合は全試合カバーできます。

グループリーグ段階では、まるで本大会前の地域予選のような感じでしたがベスト16にはドイツ、スペイン、イタリア、フランス、イングランド、ポルトガル、ベルギーといった強豪が順当に名を連ねました。ベスト16でつぶし合うイタリア、スペインのどちらかは脱落しますが、それ以外が無難に8強に勝ち上がれば、そこそこ、これまでのEUROらしくなります。

それにしても、もったいないですね。ベスト16でスペインかイタリアが大会を去ってしまうのは・・・。それからもう一つ、やはりオランダがいないのも寂しいですね。

どうやら、7月7日に決勝の顔ぶれが揃うまでに、もう一度EUROについて書き込みたくなりそうです。

EUROといえば、イギリス国民投票でのEURO離脱選択も衝撃的でしたね。欧州サッカー界にもさまざまな影響が出ることでしょうから、これについても、いつか書き込むことがあるでしょう。

いつもご愛読ありがとうございます。

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ナビスコカップ名変更、村井チェアマン英断の重み

2016年06月21日 19時54分23秒 | Jリーグ・三大タイトル

本日のニュースで、ナビスコカップの冠名が「「JリーグYBCルヴァンカップ」(略称:ルヴァンカップ)に変更になることを知りました。

ニュースのタイトルだけを見た時は、とうとうナビスコカップも終了か、と思いましたが、スポンサー会社が9月1日から社名変更することに伴う名称変更と知り、ホッとするとともに、なぜ大会途中での変更になったのか不思議でした。

ニュースを読み進むと、どうやらスポンサー会社からの強い要望ではなく、Jリーグ村井チェアマンからの提案だったようです。

これは凄いことです。通常なら「では、大会名変更は来季から」と提案するのはJリーグ側であり、「大会途中に変更では無理があるでしょうから」と渋々応じるのは会社側です。

それを、Jリーグ側から「決勝トーナメントから変えましょう」と言ってもらえるのですから、会社側もこんなありがたいことはない話です。

会社の商号変更が9月1日からだそうで、決勝トーナメントは前日の8月31日から始まるそうです。会社にとっては、これ以上ないタイミングで冠変更がスタートします。

村井チェアマンは記者発表の席で「(ヤマザキナビスコの)飯島社長とお会いした際、(商号変更は)社運を賭けた一大事業とお聞きし、来年からの変更ではなく、このタイミングで一緒に大会名称も変更させていただけないかと申し出た」と説明したそうです。

これを読み「これこそがトップの決断だ」と快哉を叫びました。名称変更と簡単に言いますが、大会名を変更するとなれば、さまざまな分野で変更処理が必要になり、手続き・事務処理が膨大なことから、普通に考えれば組織としては、できるだけソフトランディングできる方法を選びたいものです。

けれども、それは内輪の事情であって、この場合、最も重要なのはスポンサーとのパートナーシップを強くすることです。

そこを理解しておられる村井チェアマンは、ヤマザキナビスコ飯島社長の話をお聞きになって、「自分たちさえその気になれば、社運を賭けた一大事業に共鳴することができると考えられたのだと思います。

この英断は実は大きな価値があります。ヤマザキナビスコ社(9月1日からはヤマザキビスケット社)とのパートナーシップをより強固にしたことは言うまでもありませんが、それにも増して、将来的なJリーグの価値を有形無形に高めるだろうと思います。

Jリーグは、数多くのスポンサーの支持なくして成り立ちません。それらスポンサーは「Jリーグ」という組織機構が、どこに軸足を置いて仕事をしているのか、いつも、じっと見ています。自己保身のスタンスが垣間見えたり、主客転倒の考え方を平気で披瀝するような組織機構なら、時間とともにスポンサーは少しづつ離れていきます。

Jリーグが隆盛を保つか衰退していくかは、今回のような時にどう振る舞うかによって違ってくるのです。

私は村井チェアマンの英断に心から敬意を表するとともに、多くのサッカーファンにも、その意味合いを理解していただきたいと思い、ニュースを知ったあとすぐに筆をとりました。

このブログで村井チェアマンについて取り上げたのは、4月5日に「AED背負い仲間の命救った甲府サポーター」について村井チェアマンが紹介されていた件以来2度目です。

4月5日の時は、村井チェアマンがスポニチアネックスというネット版スポーツ紙に持っておられる「村井チェアマン直言」というコラムを拝読したことから書いたものです。その後、しばらくコラムを読んでいませんでしたので、今回またコラムをたずねてみました。

すると6月14日付けで「直言」欄ではなく「村井チェアマン 社会貢献目指す姿こそパートナーシップ 」という取材記事が目に入りました。

その記事では、村井チェアマンがリーグ戦のタイトルパートナーである明治安田生命の根岸秋男社長と、J3リーグ第12節YS横浜―栃木の試合を観戦した時のことが紹介されています。

読んで気づいたのは「Jリーグは4年前から、協賛企業についての名称をスポンサーからパートナーに改めた。これは我々とパートナーとの関係が単なるお金と露出のトレードオフではなく、それぞれの成長をともに考えていきたいという思いからである。」という部分でした。

そのことを知らないでいた私は、今回も「スポンサー」と書いてしまいました。

村井チェアマンが、ナビスコカップ名を大会途中から変更しましょうと申し出たのは、実は、根っこにある考え方が、「我々とパートナーとの関係が単なるお金と露出のトレードオフではなく、それぞれの成長をともに考えていきたいという思い」にあるからなのです。

私は、この欄でしばしば、JFAなどの組織に対して厳しい書き込みをしてきました。2014年6月28日の書き込みでは、ブラジルW杯で日本代表が無残な結果に終わったことを受けて、日本代表バッシング一色だったこともあり、「W杯日本代表バッシングから、いくつか真摯に考えるべきこと」とタイトルをつけています。

そして、特に舌鋒鋭かった「日刊ゲンダイ」が項目としてあげているキーワードを中心に指摘したい、と書きました。その一番目が「Jリーグは恐らく解体」です。

その中で私は『膨らみ続けたチーム数が、経営悪化のため撤退続出となった時の社会的イメージダウンというリスクに、日本サッカー協会もJリーグも正面から向き合っていないと言われて久しい。その理由として、それらの組織に安住する「サッカー貴族」「サッカー官僚」といった、既得権益者たちが、自分たちの身を切ることに消極的だからという点も、批判の対象となっている。』と書きました。

その年、明治安田生命はJリーグトップパートナー、J3タイトルパートナーとしてJリーグとのかかわりを深め始めました。翌年からはJリーグ全体(J1,J2,J3)のタイトルスポンサーとしての契約を締結しています。

したがって、私が書き込んだ頃、もしJリーグ関係者がその書き込みを読んでいれば「言われなくとも着々と布石は打ってるよ、どこの馬の骨だか知らないが、何も知らないくせに」ぐらいに思ったに違いありません。

村井チェアマンは2014年1月に就任されており、私の書き込んだ6月時点では、いわば新機軸を打ち出す準備期間だったことと思います。

明治安田生命が4年間にわたるJリーグ全体のスポンサーとなったことで、経営事情の苦しいクラブも、この間は小康を保てると思います。おそらく村井チェアマンは「その後どうするか」を日々模索しておられるに違いありません。

私ならそのことで頭が一杯になります。明治安田生命との契約が終わったあとの2019年シーズンには、幾つかのクラブの、いわば不良債権が表面化しないだろうか、果たして財務改善は図れるだろうか等々。

その年に向けて、どう対策をとっていくか、村井チェアマンにとっても楽な道のりではないと思いますが、今回のナビスコカップ名変更の英断が、その時になってJリーグの助けに活きてくるような気がします。

 

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鹿島に第三期黄金時代到来の予感

2016年06月13日 09時29分32秒 | Jリーグ・三大タイトル

11日土曜日のJリーグは前期15節、優勝争いにかかわる大一番、浦和vs鹿島戦をテレビ観戦しました。

鹿島の試合をまともに観戦したのは久しぶりでした。結果はアウェーの鹿島2-0の勝利。(最初の書き込みで1-0としたのは間違いでした。お詫びして訂正します)

前期の優勝争いは次節にも決まる可能性があるようですが、結果的には最終節までもつれるのではないでしょうか。

鹿島の試合をじっくり観戦して感じたのは、いま鹿島は次の全盛期の前夜にあるのではないか、ということでした。

鹿島では、いまだ小笠原満男選手や曽ケ端準選手のような大ベテランがスタメンを張っているものの、それ以外は大幅に若返っていました。

フル代表経験のある柴崎岳選手をはじめ、土居聖真選手、センターバックの2枚看板、昌司源選手と植田直通選手という具合に20歳台前半の選手がスタメンに名を連ねていたのです。

また途中から出場した杉本太郎、鈴木優磨の両選手はまだ20歳とのこと、FWの鈴木選手に至っては自ら獲得したPKを決めてしまう気持の強い選手のようで、将来が本当に楽しみな選手です。

これらの選手たちの力量を見極め抜擢している石井正忠監督の采配ともあいまって、鹿島が今年も何らかのタイトルを手にすれば、昨年ナビスコ杯をとっていますから、いわゆる勝者のメンタリティを身につけ、クラブの精神的伝統であるジーコイズムをベースに第三期黄金時代に突入する予感がします。

さきにあげた若手選手たちが順調に伸びてくれれば、このクラブの伝統として、あまり鹿島を離れる選手がいないこともありチームが熟成していきます。

そこに効果的な外国人選手の配置ができれば強いチームになります。過去の鹿島の黄金時代はそうやって形成されました。

そういう意味では、今シーズン、どんな形でタイトルをとれるか、もし前期、逆転でタイトルをとろうものなら早くも黄金時代到来になるかも知れません。仮に前期とれなくても後期とれれば、年間通して安定したチーム状態を維持したという自信は大きいと思います。

前期は川崎の圧倒的な攻撃力に目を奪われていますが、鹿島も見逃せないチームになってきました。

ここ数年、広島、G大阪、浦和の3強時代が続きましたが、今年から、風向きが変わったのかも知れません。3年後、どういう時代だったと総括するでしょうか、楽しみです。

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フル代表、世代交代のサバイバル、中間テストの結果

2016年06月13日 08時34分41秒 | サッカー選手応援

さる3月25日の書き込みで「フル代表、世代交代サバイバルのゴングがなりましたぁ」と、ロシアW杯アジア最終予選を戦うメンバーの世代交代への期待を書きました。

今年暮れまでに、宇佐美、原口、大迫、武藤、浅野、山口蛍、柴崎といった選手がスタメンを競うようになっていなければ次の時代はこないという意味です。

そして約2ケ月、キリンカップ・ボスニア戦でスタメンに名を連ねたのは宇佐美貴史選手と浅野琢磨選手だけでした。

山口蛍選手がケガをしてしまいましたので彼を除いても、ボスニア戦は岡崎慎司選手、長谷部誠選手といったベテラン、しかも欧州の長いシーズンを戦い抜いて、やっとオフに入ろうかというコンディション維持の極めて難しい状態の選手に頼らざるを得なかったのは、ちょっと寂しいことでした。

ハリル監督の戦術、ポジション毎の選手イメージがあって、やや不運な選手選考やスタメンチョイスもありますが、本田、香川、長友、岡崎といった選手のように、戦術抜きにチョイスされるレベルになるには、まだまだ程遠い選手が多いということかも知れません。

この大会で清武選手もその域に達した感がありますが、岡崎、本田、香川、清武という前線のメンバーの中に宇佐美選手が割って入るには、誰かを凌駕する力を見せなければならないということになります。

主力選手のケガなどで、仕方なくスタメンに選ばれているというのでは、やや物足りないということになります。

鹿島の柴崎岳選手にも期待しているのですが、湘南から浦和に移籍したU-23代表キャプテン・遠藤航選手が急速に評価を高めキリンカップ・ボスニア戦でも重要な場面で投入されました。

2ケ月前には名前があがらなかった選手が急成長してくるという変化、これからも、そういう選手の出現を期待したいところですが、原口選手や柴崎選手には、早く代表戦出場の常連になって欲しいものです。

欧州で戦っている選手は、移籍する選手もいたり新シーズンの活躍が鍵になるわけですが、ハリル監督が欧州在籍選手至上主義ではないようなので、今年後半から来年にかけてのロシアW杯アジア最終予選を戦うメンバーは、まだまだサバイバルが続くことになるようです。

DF陣は吉田麻也、森重真人のセンターバックがしばらく定番になっていますが、そこに鹿島の若き2枚看板、昌司源、植田直通両選手が割って入ってくるようだと面白いと思います。

これからも、今日あげた選手たちを中心にサバイバルの行方をウォッチしていこうと思います。

 

 

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さっそくコメントを寄せていただきました。ありがとうございます。

2016年06月07日 13時57分35秒 | ブログ

一昨日の書き込みで、訪問者数20000IP突破の御礼とともに「このブログのどんな点がいいと思っておられるのか、どなたかコメントを寄せてくださる方を気長にお待ちしています」と書きましたら、さっそくコメントが届きました。

「PVとかが多くても、すぐ戻るボタンをクリックする人が大多数だったりして・・・」という内容でした。つまり「ノー天気に喜んでるんじゃないょ」ということでしょうかね。

そういうものかも知れませんね。

でも、この方は、少なくとも「そのうち何かコメントをしてくださる方がいるかも・・・」と書いた12行目(私のパソコン画面での行数です)までは読んでいただいたはずなので、それだけでもありがたいと思います。この場をお借りして感謝申しあげます。

もし、訪問者数20000IP突破御礼や、コメントをお待ちする部分の記述を、書き込みの最後にしていたら、この方は、最後までお読みにならない方でしょうから、今回のコメントはなかったのかも知れません。

ブログのPVや訪問者数IPなんてアテにならないよ、と思ってしまったら、身もふたもないわけですが、PV数やIP数の多くが、じっくり読んでくださる方ばかりではないということもインターネットの世界では常識なんでしょうね。

それでも数ある読者の中には、何かしら共感や別の意見をお持ちの方もいらっしゃるでしょうから、これからも気長にコメントをお待ちしています。

 

 

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今年のEURO、注目度の低さは24年ぶり?

2016年06月05日 08時19分09秒 | 世界のサッカー

はじめに、このブログへの訪問者数が20000IPを突破しました。本当にありがとうございます。

さる3月24日の書き込みで、PV数が30000回、訪問者数が15000IPをほぼ同じ時期に突破したことをご報告しましたが、今回は訪問者数が先に区切りの数字を超えました。

私の書き込みは、いつも、ついつい長くなってしまい、自分でもまずいと思いながら、結局「バカは死ななきゃ治らない」と同じ。おそらく今後もダメでしょう。

そんな駄文のブログを訪問していただいてる方、このブログのどんな点がいいと思っておられるのか、それがなかなかわからないのが悩みです。

そのうち何かコメントをしてくださる方がいるかも・・・、と気長にお待ちしようと思います。ともあれ、これからも、皆様の訪問を励みにサッカーの世界の素晴らしさ、幅広さ、奥深さといったことを書き続けていこうと思います。

どうぞ、よろしくお願いします。

さて、欧州各国のレギュラーシーズンが終わり、チャンピオンズリーグも、私の期待むなしくレアル・マドリーにビックイヤーを持っていかれました。シメオネ監督率いるアトレチコが、今後も戦力の引き抜きにめげす、近い将来頂点に立つことを密かに応援していこうと思います。

今日の話題は、今月相次いで行われるコパ・アメリカ2016と、EURO2016です。実は1年前の2015年6月15日の書き込みで「コパ・アメリカがいつになく熱い」といったことについて触れました。

今年はコパ・アメリカとEUROが共に開催される年ですから、いやが応にも比較してしまいます。

今年のコパ・アメリカはイレギュラーな開催ですよね。昨年やってまた今年ですから。

なんでも今年がコパ・アメリカ100周年だそうで、記念大会として南米大陸と北中米大陸合同で行うため名称も「コパアメリカセンテナリオUSA2016」と長たらしく、開催国もアメリカというわけです。

昨年同様、今回のコパ・アメリカも、バルセロナの3トップをはじめ、レアル・マドリーそしてマンCの10番など、引き続きキラ星のような選手が並ぶ大会になるはずでした。

一方のEURO、昨年の書き込みでは、コパ・アメリカに出ないスター選手ということで「クリ・ロナ、ロッベン、ファンペルシー、ルーニー、ノイアー、ゲッツェ、イニエスタ、ピルロ、そんなところではないか」と名前をあげました。

そして今年、あげた選手のうちロッベン、ファンペルシーの名前が見当たりません。それもそのはず、二人がいるオランダは32年ぶりに予選敗退してしまったというのですから。

こうなると華のある選手がますます少ないEURO2016ということになってしまいます。しかも今回から出場国が24に増え、これまで本大会で出られなかったようなチームも出るということで、少し大会の価値が落ちたような感じがします。

欧州では、アルバニア、アイスランド、北アイルランド、ウェールズといった国が夢にまでみた本大会出場を果たしたということで、大いに盛り上がることでしょう。

それが出場国拡大の理由のようですから、遠いアジアのサッカーファンがとやかく言うことではありませんが、少なくとも「なんとしても見たい」という意欲が落ちていることは確かです。

こんな気分になったのはいつ以来だろうと思い,さかのぼってみました。すると1992年に行き当たりました。24年前のことです。

この年は優勝候補の最右翼といわれていた旧ユーゴスラビアが内戦の制裁を受けて出場権をはく奪され、かわりに出場したデンマークが優勝をさらってしまうというレアケースのような大会でした。

この頃は、日本ではまだJリーグが始まっておらず、海外サッカーといえば一部のコアなファンだけの楽しみで、テレビ放送もテレビ東京さんの独壇場、他の局は見向きもしない時代だったと思います。

しかし、その次のEURO1996ドイツ大会からは出場チームが16に増え、ちょうどワールドカップに出てくるようなチームがズラリと並んだミニW杯と形容される大会になって、ワクワク感が一気に高まったのです。

この大会からWOWOWさんが放映権をとり全試合放送、しかもショーアップされた形で放送してくれましたので、実際、グループリーグを終えてベスト8の激突になった頃から、これにブラジルとアルゼンチンさえ加えればワールドカップじゃないか、という感じになりました。

20年後の今回、片やコパ・アメリカは、スター選手勢ぞろいの大会として注目を浴びながら始まりました。

遅れて大会がスタートするEURO2016、今ひとつ影が薄い気がするのは私だけでしょうか。

コパ・アメリカを放送するスカパーさん、EUROを放送するWOWOWさん、コパ・アメリカのほうはいち早くチャンネル契約をしましたが、EUROのほうはチャンネル契約していません。

ただ、ここにきてコパ・アメリカのワクワク感がずいぶん削がれてきています。ブラジル・ネイマールがリオ五輪出場のため欠場、メッシはスペインでの裁判の関係でコンディションがどうか、ルイス・スアレスもケガのためグループリーグ出場が絶望的、さらに昨日、コロンビア、ハメス・ロドリゲスが肩の負傷のため途中交代。

キラ星のはずのスター選手が次々といなくなる可能性が出てきました。じゃぁ、WOWOWさんに加入してEUROを見ようか、いやいや、まるで本大会の1年前に行われる地域予選を見るような大会では、少なくともグループリーグは興味が湧きません。

というわけで、悩ましい6月のサッカーシーンになりました。それより、まずは6日(月)の、なでしこアメリカ遠征第2戦と、7日のキリンカップ・ボスニア戦のほうがワクワク感一杯です。

 

 

 

 

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あるアメリカ人旅行客との会話

2016年06月04日 10時07分13秒 | アート・文化

私が小さな店を始めた河口湖は、素晴らしい富士山を間近に見れる観光地だけに、昨年あたりから急増した外国人観光客の多くが訪れる地で、半年前の真冬でも河口湖駅前は多くの外国人で賑わいました。

店を始めて3ケ月あまりしかたっていない私の店にも、ちらほらと外国人観光客の方が来られます。

一昨日の夕刻、一人のアメリカ人女性が来店されました。「タバコを吸いたいのでテラス席でいいです」といって、ビールとタバコと持参した本を楽しみながら、しばらく一人で過ごしていました。

そのうち「オサケを注文します」といってきたので「cold or hot?」と聞きました。本来なら「cold or warm」と聞いてあげるべきだったのでしょうが、それでも「hot」と答えてくれました。

私は、この人がお燗をつけたお酒のことを知っているのだと驚き、思わず「Wow!」と小声をあげましたが、彼女はにこやかに「ok!」と言いました。

お燗をつけたお銚子とお猪口を出して「どうぞ一杯」と注いでから、会話が始まりました。最初のうちは、私も怪しい英語でやりとりしていましたが、まもなく「これはダメだ」とばかりタブレットを持ち出しました。

たまたま、その日の午後、音声通訳アプリなるものをダウンロードしておき、1,2回試しておきましたので「これで続けましょう」ともちかけたのです。

そこからは、まるで通訳をはさみながらの会話でしたが、その女性の話す具体的な内容がわかり、どんどん話は発展していきました。

彼女がアメリカ人だということは、その会話を通じてわかったことですが、驚いたのは、今回の旅の長さでした。

彼女はすでにアメリカを出発して9ケ月ぐらいなるというのです。タイ、マレーシア、インドネシア、韓国などを旅してきたそうです。

その間、特にタイには半年ぐらい滞在して、一般家庭で、その家の犬の世話(トリマー的な世話)をすることを条件に食事と寝るところの提供を受けながら生活していたとのことです。

彼女はそのことを「ボランティア」と表現していました。つまりボランティアをさせてもらえれば、自分は別にアルバイト料が欲しいとかでなく、自由に出かけて、その国の文化にいろいろと触れることができるというのです。

日本のように、食事をするのにレストランやコンビニにお金を払い、寝泊まりするために宿泊施設にお金を払うことが条件となれば、なかなか長期間滞在できない、日本の文化にいろいろと触れたくても長くいられない、というのです。

それが証拠に、9ケ月間のうち日本への滞在はたった5日だというのです。別に日本に興味がないからではなく、長く滞在するため、どこかの家でのボランティアを条件に、食事と寝泊まりを提供してくれるところがないだめだというのです。

タイでの6ケ月をはじめ、マレーシアでもインドネシアでも、そうやって長期滞在してきたと彼女は話しました。

私は思わず「ウーン」と唸りながら「確かに日本では宿泊するためには、必ず専用の施設にお金を払わなければなりませんし、食事をするにもお金が必要ですものね」と話しました。

すると彼女は「Yes、Japan is money、」「money、money、money」と、我が意を得たりとばかり繰り返しました。アメリカでの映画やテレビドラマで日本のことを描く時は、必ずといっていいほど「ビジネスとお金ばかりを追いかけている日本人」が描かれているとも話しました。

日本への滞在一つとっても、「お金なしには長期滞在できない日本」というわけです。

彼女はまた、こういう新鮮な話をしてくれました。ボランティアでその国の人たちとつながれれば、必ずその国の人たちと愛情で結ばれ、お互い平和にやれるとわかる、というのです。

それを聞いて、私は心の中で「フットボールの世界と同じだ」と思いました。丸いボールが一個あれば、それを蹴りあうだけで、その国の人たちと愛情で結ばれ、お互い平和でやれる。「ボランティア」という言葉と「丸いサッカーボール」という言葉を置き換えただけで、同じ体験ができるのだと思いました。

日本では「ボランティア」というと、災害支援や弱者支援などハンディを抱えた人たちを助ける、あるいは自然環境を守ったり、公的なことについて無償の精神で奉仕するという意味にとらえられているように思います。

彼女にもタブレットを通じて「日本ではそういうことがボランティアだと考えられている」と伝えました。

ところが、彼女の言うボランティアは「自分のしたいことのために時間と自由が欲しいので、食事と寝るところさえ提供してもらえれば、必要な労働なり知識の提供(例えば英語を教えるなど)をします。それで相手と取引が成立すれば、それがボランティアなのだ」というのです。

日本では英語をうまくなりたい人が大勢いますが、英語教室に行くとお金がかかります。当然、外国人旅行者にもお金を払わなければならないと決めてかかっているところがあります。

現に彼女は「お金はいりません。食事と寝るところを提供してくれればいいです。」といって日本での長期滞在を期待したようですが、どこも受け入れてくれるところがなかったといいます。

こういう形での長期受け入れは、日本での法制度など、さまざまな規制の網があって、たぶん、明日から誰にでもできるというものではないでしょう。

けれども、私は彼女に言いました。「そのボランティアの考え方を日本でも広めていきたい。来日しても、それは短期滞在、いわゆる観光だけの来日で、日本の文化や日本の人たちの考え方を理解できるほど滞在する人は少ない。それでは、真に日本の文化や日本人を理解してもらえる交流にはならない」

いま、自治体などは国際交流を図るといって、町の予算で海外から人を招いて1年間滞在してもらうような試みが増えている。要は、自治体などだけでなく、一般家庭でも希望すれば自由に受け入れられるようにならなければ・・・。

彼女との会話を通じて、あらためて私は、河口湖で店を開いて新しい発見・経験をしている自分を感じました。

ずいぶん長話をしてから「あなたはFacebookかblogなどのSNSを何か使ってますか?」と聞いたところ、Blogはやっているとのことでした。

そこで、私は自分の、この「サッカー文化フォーラム&・・・」のブログアドレスを知らせました。彼女は「自分の持っているタブレットは日本語で書かれたブログも英語に変換して読めるので、ぜひ読んでコメントする」と言ってくれました。

果たしてコメントが何か返ってくるでしょうか。あとのお楽しみです。

今回の話し、フットボールの世界とは直接関係なさそうな話題だと思うかも知れませんが、日本のサッカー好きの若者も結構、特に南米あたりに長期に出かけて異文化体験をしているのではないでしょうか。

彼らのうち何人かは、それこそ、どこかの家で働かせてもらって、食事と寝泊まり場所だけ提供してもらい、地元のサッカーチームなどでサッカーがうまくなりたいと頑張っている人がいると思います。

私たちは、そういう若者を「お金や仕事のアテもなく・・・」といって眉をひそめがちになりますが、そもそも、そういう考え自体が国際基準に至っていないと考えたほうがよさそうです。

彼らは、帰国すると、ほとんどの人が口を揃えて「南米の若者たちの、サッカーで成功したいというハングリーさ、真剣さを痛感した。彼らは死にもの狂いだ。」と言います。それこそが現地の文化や現地の若者たちの真の姿を長期滞在で、肌で学んだ実感でしょう。

そのことを、帰国した若者は自分の人生の財産にしていると思います。「何をしてきたんだか」と言って片付けてしまう大人には、永遠に理解できないのかも知れません。アメリカ人女性が話してくれた「ボランティア」の考え方を理解できないうちは、永遠に無理でしょう。

それにしても彼女、お銚子を3本あけました。途中からおつまみも食べずに。私はというと、次第に冷えてきた外の空気で、足元が寒くて大変でした。

私がタブレットに日本語で話しかけ、翻訳反応が遅いと「wifi sabotage !!」と言うと、彼女も大声で笑いながら「Oh sabotage !!」と繰り返してくれました。

あとで「sabotage」を辞書で調べると、日本では「仕事をさぼること」という意味で使っていますが英語ではそうではなく「何かを妨害する」という意味で使われるようです。

ずいぶん、怪しい英語を発しながらの交流でしたが彼女のほうが上手に付き合ってくれたようです。この場を借りて彼女にあらためて感謝したいと思います。

「いろいろと勉強させてもらいました。ありがとうございます。またお会いできることを楽しみにしています。」

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日本代表大勝の喜びより、放送がない地域にいる悔しさ

2016年06月04日 09時17分13秒 | サッカー日本代表

昨夜のキリンカップ2016第一戦、日本vsブルガリア戦、香川真司選手、吉田麻也選手のそれぞれ2得点など7点を奪う大勝。

今朝のネット記事もワクワク感に溢れる内容で、多くのサポーターとともに幸せな朝を迎えました。

中身の話は、いろいろな情報をもっと読み込んで、書いておくべきことが見つかったら書くことにします。

それより、昨夜の試合、実は録画できず悔しい思いをしました。レコーダーを設置しているのは、私が小さな店を始めた山梨県富士河口湖町の店舗です。

そこでキリンカップを放送する地上波を見れるようにと、最近UHFアンテナからケーブルをひいたのですが、ここで見れるのは、NHKの総合とEテレのほか、日テレ系とTBS系のチャンネルだけなのです。

それでも1週間ぐらい前までは、キリンカップは日テレ系と思いこんでいましたが、前日になって録画の準備を始めて、キリンカップがテレ朝系での放送と知りました。何年前からそうなったのか、記憶になく、「サッカー情報リテラシー(感度)」」というヤツがかなり低下しているようです。

それにしても、ここ山梨県の情報過疎ぶりをあらためて感じました。実はこの地域にもCATV局があるため、そのケーブルが入っていれば、東京都内と同じ民放全チャンネルが見れる仕掛けになっており、昨夜、私はCATVが入っている自分の寝泊まり場所でライブで見ることはできました。

今後は、寝泊まり場所にもレコーダーを置いてカバーすることを考えなければなりませんし、昨夜の試合は、スカパーのテレ朝チャンネルに加入して再放送を捕まえることを考えなければなりません。

それにしても、アンテナで見れる民放が2局だけしいうのは、全国最低レベルの情報過疎かも知れません。山梨でCATVが入っていないところでは、フジテレビの「マンフト」も、テレ朝の「やべっちFC」も、テレ東の「FOOT×BRAIN」も見れないということになります。

昨今は昔のように、大都市と地方の格差が騒がれなくなっていますが、実はまだまだ細かいところで格差があると実感します。

昨日は、もう一つ録画し損なった試合があります。それはアメリカ遠征中のなでしこジャパンの試合です。国内ではBSフジで生放送をしたようで、気づいた時は後の祭りでした。

近年は一発勝負の放送が少なくなり、民放の放送試合でもスカパー系のチャンネルでいずれ再放送されることがほとんどですが、昨日、見逃したことに気づいてから、あわててネットで再放送の可能性を調べてみましたら、ご丁寧にも「再放送はされないようです」とコメントされているサイトに出くわしました。

「新生・高倉なでしこ」の初陣の試合を、世界ナンバーワンのアメリカ相手に、しかもアウェーの地でドローで終えたことは、上々の船出ですし、これから長い間記録されるべき試合でしたから「もう放送は終わり」ということはないと思います。必ずやスカパー系の「フジNEXT」あたりで放送されるものと信じて待つしかありません。

ということで、昨日はつくづく自分の「サッカー情報リテラシー(感度)」の低下を思い知らされました。

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