中小企業のための「社員が辞めない」会社作り

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第1,037話 社員のモチベーションが上がらない時は・・・

2021年07月11日 | 研修

「すべての社員がイキイキ働くようになる」仕組みと研修を提供する人材育成社です。

「テレワークになってから社員のモチベーションが下がってきて困っている。なんとかする方法はないものか・・」ある中小企業の経営者の言葉です。その話を聞いて、例によって私は「社長、モチベーションとは何なのかお分かりですか?」と質問しました。この人本当に分かって言っているのかな?と思った時に反射的に質問をしてしまうのが私の悪い癖です。

「もちろん分かっているよ。やる気、難しい言葉で言えば動機付けのことだろ?動機って言うのは人が何かの行動を起こすときの要因のことだね。報酬を与えたり、逆に脅したりすることを外発的動機付けと言うんだ。そうじゃなくて、相手をほめたり目標を達成できるように色々な面からサポートすることで、自らやる気にさせることを内発的動機付けと言う・・・だよね?」

私は思わず拍手してしまいました。「社長、研修講師になれますよ!」

実はモチベーション理論は研修講師にとっての「宝庫」なのです。

マズローの欲求5段階説、ハーズバーグの動機づけ衛生理論、マクレガーのX理論・Y理論、マクレランドの欲求理論、ホワイトのコンピテンシー理論、これらに加えて「ホーソン実験(古典です)」から始まる様々な労務管理系、心理学系の実験があります。

これらは、研修講師にとっては落語家のネタのようなもので、自分なりに味付けをして高座に・・・いや、講座にかけます。

ざっくり言ってしまうと、人間は多かれ少なかれ「やる気」はあるものだ、だから色々な手段でそれを引き出しましょう、というのがモチベーション理論の言わんとするところです。

いずれの理論や実験も、やる気を引き出す側と引き出される側が、リアルに同じ空間いるというのが前提です。当たり前ですが、テレワークなどという事態を想定して作られたわけではありません。

ですから、先ほどの社長さんは困ってしまったわけです。

「で、どうしたら良い?今時のモチベーション理論で役に立ちそうなものはある?」と私に聞いてきました。

私にとって、これは新しいコンサルや研修を売り込む絶好のチャンスです。しかし、例によって私はこう答えてしまいました。

「さっぱりわかりません。」

「・・ああ、やっぱりね」

「でも社長、誰も分からないんですよ。研修講師もコンサルも心理学者も色々言ってはいますが、本当に分からないんです。だからそういう人たちの言うことを鵜呑みにしないことです。中でもコンサルは責任を取らないことで成り立っている商売ですから。」

例によって私は言ってしまってから自分もその中に入っていることを思い出しました。

さて、本当にどうすれば良いのでしょう。答えは「分からないのでやってみて判断しましょう」です。

「理論」として残っていることは少なくとも間違いではありません。もちろん正しいとも言い切れませんが。自分なりに学んで少しずつ実践してみることです。ただし「これ一本に賭ける!」は避けて、上手くいかないようだったら早めに中止しましょう。

試行錯誤を繰り返すことで、皆さんの会社の社員や部下たちは、少なくとも「上の人たちは一所懸命やっているんだな」というメッセージを受け取ると思います(そうでない人もいます)。やがてそれがモチベーションにとってプラスとなる日が来ます。そう信じましょう。

もし、上記に紹介したモチベーション理論についてお知りになりたければ、お付き合いのある研修講師にお尋ねください。万が一知らなかったとしたら、それはプロの講師ではありません。くれぐれもお気をつけください。

お問い合わせ【株式会社人材育成社】 

人材育成のホームページ



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