中小企業のための「社員が辞めない」会社作り

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第1,182話「百聞は一見に如かず」に続く言葉

2023年09月13日 | 研修

「社員がイキイキ働くようになる」仕組みと研修を提供する人材育成社です。

今年9月1日は関東大震災が発生して100年ということで、テレビをはじめ多くの特集などを目にした方も多かったと思います。また、南海トラフ地震や首都直下地震についても、今後30年以内に60~70%の確率で発生すると言われるようになって久しいです。

多くの人が今後経験せざるを得ないのではないかと考えられるような非常に高い確率ですが、一方でそのための防災対策をしている人の割合は低く、僅か4割弱とのことです。内閣府の調査によると、家具や冷蔵庫を固定していない人の理由は「面倒くさいから」(26%)であり、また「転倒しても危険ではないと思うから」(14%)、「お金がかかるから」(12%)といった回答も多くあげられています。

これらの数字からは、災害による被害を防ぐための手間や費用をかけることを惜しむ傾向が見て取れます。リスクが非常に高いにもかかわらず、リスク管理をしている人は少ないわけですが、その根底には自分に限ってそのような危険な目には遭わないと思う心理が潜んでいることが推測されるとのことです。

このことからも、どんなに大切な情報を提供しても、それを受け取った一人一人が自分事として実際に行動に移してもらうことは難しく、改めてハードルの高さを感じざるを得ません。 

実は、このことは私が日々担当させていただいている企業研修においても同様のことが言えるのです。研修の中で、講義で提供した話や演習を通して練習していただいたことは、実務で活用してこそはじめて意味があるわけですが、実行に移す人がいる一方で行動に全く移さない人が一定の割合でいることも事実です。

「百聞は一見に如かず」という言葉があります。「人の話を何度も耳で聞くよりも、現実に自分の目で見て確かめる方が、はるかによく理解できる」という意味ですが、つまりは「聞いただけでわかった気にならず、実際に自分の足で現地に出向き自分の目で見て確かめることが大切である」ということです。ところで、皆さんはこの言葉に続きがあることをご存知でしょうか。「百聞は一見に如かず」に「百見は一考に如かず」 、「百考は一行に如かず」、そして「百行は一果に如かず」と続きます。

それぞれ、「聞くだけでなく実際に見てみないとわからない」、「見るだけでなく考えないと意味がない」、さらに「考えるだけでなく行動に移さなければいけない」、「行動したら成果を出さなければならない」という意味です。思い描いた成果を出すためには、よく聞いて、事実を見て、自分の頭で考えて、実行してみなければよい成果にはつながらないということであり、聞いただけでやったつもりになることなく、能動的に行動することが大切だということを示しているのではないでしょうか。

誰でも日々目の前の忙しさに追われてしまい、研修で学んだ内容をいつか時間ができたらやろうと考えながら、ついつい先延ばしにしてしまうようなことが少なからずあるかと思います。しかし、研修の成果を期待するのであれば、まずは一歩を踏み出してみる、実際に行動に移してみることが大切なのです。先述の防災の話と同様に「あのときにやっておけばよかった」と後悔しないためにも、先延ばしにすることなく取り組むことが大切だと考えています。

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