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新入社員研修はミックスがいい

2017年04月23日 | コンサルティング

先週まで連日のように行われていた新入社員研修が終わり、一息ついています。今年もたくさんのフレッシュな人材にめぐり合うことができました。

さて、新入社員研修には1つの会社の新人だけを対象にするもの以外に、多くの会社から受講者が集まる「公開型」があります。公開型の新入社員研修には、実にバラエティに富んだ受講者が集まります。製造業からサービス業まで、職種や学歴がばらばらなのが特徴です。

どんな研修でも受講者のやる気や理解度には差がありますが、とりわけ公開型新入社員研修ではそのばらつきは非常に大きいと言えます。とはいえ、学校の授業ではありませんから学力別に講義をすることはできません。新聞もテレビのニュースも一切見ない受講者と、大学のゼミでコミュニケーション学を専攻してきた受講者が一緒のグループでディスカッションするなどということもあります。教える側としては甚だ効率が悪いと言わざるを得ません。

しかし、この「ミックス状態」が新入社員研修ではとても大事なのです。研修中に行うグループ討議では、知識レベルの差がそのまま発言の多い少ないにつながります。自ずと高学歴の受講者がリーダー役となり、そうでない受講者が模造紙にマーカーで字を書く係になります。多くの企業研修ではそのように進むのですが、私たち人材育成社の研修ではリーダー役を輪番制にしています。討議のテーマが変わるたびに、リーダー役を変わってもらうのです。

リーダー役はメンバーから意見を引き出し、調整し、グループとしての見解をまとめます。そしてグループを代表して全員の前で発表します。これは研修効果を高めるために大変良い方法です。ただし、リーダー役を機械的に回すだけでは、上手くいかないどころか逆効果になります(どのように運用するかは当社のノウハウ「知的財産?」ということで・・・)。

リーダー輪番制の成果は研修終了後のアンケートでもはっきりと現れます。「知らない相手に話してもらうのは大変だと思った」、「人の意見を聞くことで気づくことも多かった」、「グループの意見をまとめて、大勢の前で話すことで自信がついた」など、コミュニケーション能力を鍛えるには最適であることがわかります。

実は研修に限らず、職場での会議でも司会・取りまとめ役を輪番制にすると、非常に効果的なOJT(On-the-Job Training)が実行できます。会議の場で、若手社員が課長や先輩の発言をまとめてホワイトボードに書き出すだけで、相当ハードなトレーニングになることは想像に難くないでしょう。

もっともこのOJT、一番大変なのは課長でしょう。なにしろ若手社員が仕切る場ですから、色々と我慢しなければならないことばかりです。当社も、管理職研修では「我慢」の大切さを説いています。

さて、新人が配属された職場の管理職の皆さん、今年の新人は優秀です。長い目でじっくりと育ててあげてください。

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