行き先不明人の時刻表2

何も考えずに、でも何かを求めて、鉄道の旅を続けています。今夜もmoonligh-expressが発車の時間を迎えます。

紅葉の見ごろにはまだは早かった「早出川ダム」

2021年10月27日 | 土木構造物・土木遺産


写真は「早出川ダム」。新潟県の新潟地域整備局が管理するダムで、堤高82.5メートル、堤頂長240メートルの重力式コンクリートダム。治水、農地かんがい、発電を目的に、羽越大水害後の1969年に完成した。
まあ、そこまで突出した諸元は見当たらないのであるが、ここは県内でも三面ダムや笹ヶ峰ダムなどと並んで、紅葉が美しいダムとの情報を得てやって来た。まあ、自宅から1時間半もあれば行ける場所でもあり、満を持しての訪問となった。
といっても、下の写真のとおり、紅葉真っただ中とはいかなかった。少し冷え込みを感じるようになった今日この頃、山の中でもあるしいい時期かなと思ったが少し早かったみたい。



早出川は、地元の胎内川と似た川であり、上流部は急峻な地形で急流。平野部に出ると扇状地を形成し阿賀野川に合流するのだが、やはり集中豪雨になると大きな被害になることがしばしばあったという。名前のとおりの川なのだ。
ダムの主目的は洪水被害から村松・五泉・新津の市街地を守り、ひいては新潟市を守るという重要な役目を担う。まあ、川自体にも捷水路(しょうすいろ)事業など、いろいろな仕掛けが行われている川でもある。これも魅力的。
発電はダム直下の「田川内(たこうぢ)発電所」(県企業局管理)で最大出力7,100kWを発電。決して大きい出力ではない。落差がすくなく水量が多いということから、効率を考えカプラン水車を用いて発電している。まあこれも特別なものではありませんがー。



紅葉が見頃でなかったことにネガティブになったわけではないのだが、周辺の公園整備や看板などはもう少し手を加えてほしい気がした。県だけでなく、地元・五泉市ももう少し力を入れては?
ダムのすぐ下流には、写真下にも紹介するように「夫婦滝」や「衣岩」といった景勝地もある。先に触れた川自体の歴史・治水工事の変遷、ダムとその景色、周辺の観光スポットをリンクさせる取り組みになってほしい。
「衣岩」については、ダム管理にあたる県の職員と少し話をする時間があって教えてもらったもの。先に紹介した奥清津発電所でもそうだったが、ダム・水力発電といった分野にかかわる人たちは優しく、気さくで丁寧だ。
そんな人たちとの連携が、いまの地方の歴史・観光・まちづくりを語る上では重要だし、何かヒントになるのではないだろうか?




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