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「埼」の字やっと常用漢字へ

2010年05月21日 08時13分30秒 | 県全般
「埼」の字やっと常用漢字へ

「埼玉」の「埼」の字もようやく常用漢字になった。文化審議会国語文化会は10年5月19日、5年間にわたり審議してきた「常用漢字表」の改定に関する答申案を承認した。年末までに内閣が新漢字表を告示して、正式に認知された。

改定で追加される196字の中に、「埼」は「鬱(ウツ)」などという一度も書いたことのない字と並んで、“運よく入れて頂いた”のだ。

県名では同じように冷や飯を食っていた関東地方の、「茨城」の「茨」、「栃木」の「栃」も晴れて追加された。これらの県は知名度がそれほど高くないので、分からないわけではないが、関西の雄「大阪」の「阪」、建都1300年にわく「奈良」の「奈」が初めて入ったというのだから驚きいった。

ついでながら、「山梨」の「梨」、「岡山」の「岡」、「岐阜」の「阜」、「熊本」の「熊本」の「熊」、「鹿児島」の「鹿」、「愛媛」の「媛」も初めて仲間入り。

「鶴」「亀」と縁起がいい漢字は入ったのに、「一富士二鷹三茄子」の「鷹」はもれた。三年越しに四回も要望書を提出していた東京の三鷹市はがっかりだ。朝日新聞の「天声人語」によれば、女性市長は「結果を“鷹揚”(おうよう)に受け止める気にはなりません」と語ったという。

考えてみると、「埼」はよく入ったものだ。一語では広辞苑にもないし、小さな漢和辞典にも見つからない。インターネットで調べても埼玉県関係以外には「犬吠埼」「鯨埼」(長崎県五島市)が見つかるぐらい。「崎」と同じ意味らしい。

「県名だから入れよう」ということか。

文化審議会は、「なぜ入ったのか」のか説明するともに、「なぜ入らなかったのか」を国民に分かるように明らかにする必要がある。


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