さいたま市の清水勇人市長は、市の人口が18年9月18日、130万40人と130万人を突破したと発表した。
同市は01年5月、浦和、与野、大宮の3市が合併して、人口103万5千人でスタート、03年政令指定都市になった年には約105万人だった。05年に岩槻市の編入で10区118万人になった後、一年に1万人ずつ人口が増え、合併後17年で27万人増えたことになる。
18日時点の人口は、南区が最多で18万8397人、見沼区16万2583人、浦和区16万1582人と続いている。
120万人を突破したのは07年10月。それ以来人口増加率が最も高かったのは、緑区が14.7%、浦和区12.0%、南区10.7%だった。緑区の9月18日の人口は12万4534人。
全国20の政令市(人口50万以上)では9番目の人口。昨年1月から1年間の人口増加率は0.83%で、川崎市、福岡市に次いで3番目に高かった。
18年3月に発表された国立社会保障・人口問題研究所の将来推計人口では、130万人突破は「2020年以降」だったが、それより2年早い達成となった。
さいたま市の人口が増え続ける主な理由は、鉄道網が整備され、東京への通勤が便利になったためである。01年に埼玉高速鉄道が開通、JRでは同年に湘南新宿ライン、15年に上野東京ラインがそれぞれ運転を開始した。
都心へのアクセス向上で、駅周辺はマンションや住宅開発が進み、人口流入が相次いだ。特に子育て世代からの人気が高く、ここ5年間でも転入者の6割が20~30代で、子どもの誕生につながる。
20~40歳代を対象に調査、18年春発表された民間調査による「関東圏住みたい街ランキング」でも、大宮が9位、浦和が10位と、市内きっての2地区が県内で初めてトップ10入りした。
18年9月現在のさいたま市民の平均年齢は43・98歳で埼玉県平均より約1・3歳若いことからも、子育て世代の流入が裏付けられる。
京浜東北線さいたま新都心駅近くに1400戸の大規模プロジェクトなどマンション建設ラッシュは続いており、人口の増加基調は続きそうだ。
それでも30年頃からはさすがに人口は減少に転ずる見通しだという。今の現役世代が歳をとり、高齢化の波が急速に押し寄せる。65歳以上の人口は、15年の約29万人から45年は1.5倍の44万人になると推計されている。75歳以上は、同じ30年間で倍近い約25万人に増えると予想されている。(朝日、読売、東京新聞による)