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映画「翔んで埼玉」が大ヒット

2019年03月06日 17時11分15秒 | 文化・美術・文学・音楽


「ディスる」という日本語があるのだという。英語の「respect」(尊敬)の反対語「disrespect」(軽蔑)の頭の「dis」をとって、短縮したものでずばり「軽蔑(侮辱)する」という意味だ。

埼玉県や埼玉人を“ディスった”映画「翔んで埼玉」が2019年2月22日公開され、4月中旬までに興行収入約33億円、約260万人が見るという大ヒットぶりを見せた。そのうちの4分の1は県人という。

「翔んで埼玉」の原作漫画は1982年に少女漫画誌「花とゆめ」にギャグ漫画として発表され、2015年に宝島社から新装版が出て注目された。累計発行部数は70万部を超える。作者は、「パタリオ!」で有名な漫画家・魔夜峰央(まやみねお)氏。新潟県出身だが、所沢市に住んでいた1982~88年に描いた。

監督は、「のだめカンタービレ」で、2007年のソウルドラマアワードで最優秀監督賞を得た武内英樹氏。二階堂ふみとGACKTが主演している。

埼玉県民は「手形がないと東京都内に出入りできない」という設定で、「埼玉県民にはそこら辺の草でも食わせておけ」と差別されている。

この映画が公開される直前の2月7日、武内英樹監督、主演の二階堂ふみさん、出演者の一人で県出身のブラザートムさんの三人が県庁を訪れ、知事に「埼玉をディスってごめんなさい」と謝罪、武内監督は「ディスることをテーマにした物語ではない。郷土愛をテーマにした作品」と弁明した。

知事は、埼玉スタジアムなど全国に名を知られた施設や県内経済の成長、豊かな自然環境を列挙、意に介さない様子で「悪名は無名に勝る」と繰り返した(東京新聞)。

この映画の中で、1980年代に県内で人気のあった「なぜか埼玉」の歌が2,3回バックに登場する。「なぜか知らねどここは埼玉・・・」という歌詞を覚えておられる方もいるだろう。

歌ったのは岡山県出身の芸人さいた・まんぞう氏で、18年12月に古希を迎えた。現在、演芸集団ボーイズバラエティ協会メンバーとして、東京浅草東洋館で「歌う審判」として出演している。草野球の審判もしているからだ(朝日新聞)。

18年11月には情報サイト「そうだ埼玉」の中で「埼玉ポーズ」を発表した鷺谷政明氏が徳間書店から「なぜ埼玉県民だけがディスられても平気なのか」という本を出版している。この「埼玉ポーズ」は、この映画の中でもひんぱんに使われている。

 

 



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