ださいたま 埼玉 彩の国  エッセイ 

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第7回全国ご当地うどんサミット2017 熊谷市

2017年11月24日 11時26分41秒 | 祭・催し

第7回全国ご当地うどんサミット2017 熊谷市

「第7回全国ご当地うどんサミット」が17年11月18,19両日、熊谷市の熊谷スポーツ文化公園にぎわい広場で開かれた。2日間で10万人がつめかけた。

札幌市から熊本の大津市までの全国の30店が参加、投票でアサリ漁獲高が全国一の三河湾のアサリを使った「ガマゴリうどん」(愛知県蒲郡市)が優勝、地元の「熊谷うどん」が2位に入った。

来場者は3枚つづりのチケット&投票券(1200円)を買い、好きなのに投票する。「ガマゴリうどん」は、「全国ご当地うどん」など全国大会で2度グランプリを得ている。1819票を獲得、「熊谷うどん」(1811票)を8票差でおさえた。

熊谷うどんは、熊谷産のうどん粉「さとのそら」と「あやひかり」をブレンド、収穫、製粉、製麺まで「すべて熊谷産」にこだわっているのが特徴。

県内からはこのほか、「加須うどん」(加須市)、「武州煮ぼうとう」(深谷市)、「濃トロ!肉牛うどん」(所沢市)が参加、「武蔵野うどん」は東京都世田谷区の店が出品した。東京都青梅市からは「トウキョウX肉うどん×熊谷小麦」と青梅のブランド豚と熊谷の小麦をブレンドしたうどんも参加した。

熊谷市で開かれたのは、埼玉県のうどん生産量(生めん、ゆでめん、乾めん)、小麦消費量(うどん、らーめん、そーめん、パン、マカロニなど)が全国第2位なのと、「麦栽培中興の祖」と呼ばれ、麦踏みを全国に広めた”麦翁”(麦王とも)権田愛三の出身地だからである。熊谷は、小麦の生産高が県内トップ(6730t 16年)である。市町村では北海道を除けば本州では1位。埼玉県は約1万9200tで全国6位。県内には23種類もの名物うどんがある。

麦踏みとは、したことのない人のために説明すると、春先に麦の芽を足で踏み、霜柱で浮き上がった土を押さえ,麦の不必要な生長を抑えて根張りをよくするためで、昔は春の風物詩の一つだった。

19年のラグビーワールドカップが同じスポーツ文化公園にある熊谷ラグビー場でも開かれるので、世界にうどんの魅力を広めたいという思惑もある。うどんサミットは同じ場所で3年連続で開かれるので都合がいい。「全国ご当地うどんサミット」はこれまで滋賀県東近江市、秋田県湯沢市で開かれてきた。

「日本三大うどん」という言葉がある。「讃岐うどん(香川県)」、「稲庭うどん(秋田県湯沢市)」、「水沢うどん(群馬県渋川市)」である。

「水沢うどん」は前橋支局にいたことがあるので、何度も口にした。讃岐と稲庭は東京で食べただけで、本物を味わったことはない。このため熊谷のサミットを心待ちにしていた。

JR熊谷駅から無料のバスに乗って、会場に着くと、子ども連れの家族が目立った。「第13回熊谷市産業祭」なども同時開催されていて、熊谷の故郷の味やB級グルメも楽しめた。

来年はどんな大会になるか楽しみだ。


入札情報もらし、市長と市議会議長が逮捕され、辞職 上尾市

2017年11月10日 17時00分30秒 | 市町村の話題

入札情報もらし、市長と市議会議長が逮捕され、辞職 上尾市

上尾市の行政のトップ(市長)と市議会のトップ(市議会議長)が、ごみ処理施設の業務の入札予定価格などを、さいたま市の業者に漏らしたとして収賄の容疑などで埼玉県警に同時に逮捕された。県内で汚職事件で首長が逮捕されたのは、1988年の旧岩槻市以来。首長と議長の同時逮捕は初めてである。

逮捕されたのは、島村穣(みのる)市長(73)と田中守市議会議長(72)。市長は上尾市職員から“たたき上げ”、議長は“市議会のドン”と呼ばれていた。。

市長は市職員を40年務め、市民部長などを歴任、04年に市議に転身、08年に市長に初当選した。現在3期目。

議長は1999年に市議に初当選し5期目。議会の市長を支える最大会派「新政クラブ」に所属し、その重鎮。実力者で長年にわたり市議会を牛耳ってきた。市議としては市長の先輩に当たる。市議会では同じ会派「新政クラブ」に属し、市長3選の時には議長が選対本部長を務めるなど二人の関係は深かった。16年に議長に就任、議長は通算で3期目。関東市議会議長会会長も務めた。

二人に対する贈賄容疑などで逮捕されたのは、さいたま市浦和区の設備管理会社「明石産業」社長の山田明(82)と同社事務員伊藤禎甫(ていすけ)(74)の両容疑者。議長が経営する飲食店を頻繁に使うなど議長に接近していた。

逮捕容疑は、17年1月に実施されたごみ処理施設「西貝塚環境センター」で、ペットボトルを圧縮成型する「ペットボトル結束機運転管理業務」の一般競争入札を巡り、市長は16年12月から17年1月までの間に、社長から依頼を受けた議長の働きかけで、予定価格や最低制限価格を教えたというものである。

議長はあっせんの見返りに数回にわたり社長から現金数十万円を受け取ったとされ、あっせん収賄、市長は数回にわたって現金数十万円の賄賂を受け取り、受託収賄容疑に問われた。社長は逮捕容疑とは別に二人に数百万円ずつを渡したと供述している。賄賂の授受は市長室で行われたこともあったという。

県警が市長と議長を捜査の対象にしたのは、15年の別の入札で同じ環境センターの焼却炉の運転管理業務で、明石産業が業務を行うに当たって必要な条件を満たしていないのに、入札をしたという情報提供だった。

議長と明石産業が5,6年前から関係を持っていたことが分かり、県警は特別捜査本部を設置し、ほかの入札でも不正があったのではないかと調べていた。

明石産業を巡っては、以前から「黒いうわさ」がささやかれており、15年3月、「同社は入札参加条件を歪曲し、落札した」という告発文書が市議らに送られていた。

15年2月のペットボトル結束機運転の本体業務の入札で明石産業は4億5780万円で落札したが、事業規模に比べて、同社の規模や稼働体制がちいさいことが分かり、市は契約を解除した。

逮捕後、市長と議長は辞職届けを出した。さいたま地裁は18年3月23日、受託収賄などの罪で島村前市長に、懲役2年6カ月執行猶予4年、追徴金60万円を言い渡した。

同市では、図書館本館の移転先用地の取得費が不当に高いとして、市長らに購入代金などを市へ支払わせるよう求める住民訴訟も起きていた。