東京五輪に合わせて来日中だったアルメニアのサルキシャン大統領は21年7月23日、約百年前にオスマン帝国(現トルコ)による迫害を受けていたアルメニア難民を人道支援した功績をたたえ、渋沢栄一記念財団にメダルを贈った。
大統領は、東京・王子の博物館「渋沢資料館」に栄一のひ孫雅英さん(96)を訪ね、「渋沢さんは国の恩人。多くの難民を助けた」と感謝した。
渋沢が当時会長を務めていたこの団体は、「餓死を待つ子ども40万人」を救うため、寄付集めに尽力、多額の資金を届けた。寄付金は病院などこどもや女性らの支援に使われた。
百年前と言えば、第1次世界大戦中、アルメニアの民族根絶を目的にした虐殺があり、約150万人が犠牲になったとされている。