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ふっかちゃん3位に終わる 「ゆるキャラグランプリ」 浜松市

2015年11月25日 17時49分47秒 | 県全般
ふっかちゃん3位に終わる 「ゆるキャラグランプリ」 浜松市

15年の第5回「ゆるキャラグランプリ」、正式には「ゆるキャラグランプリ2015in出世の街、浜松」は、羽生市の「世界キャラクターさみっとin羽生」と同じ11月21日から、さみっとより1日長い23日まで3日間の日程で、浜松市西区のキャンプ場「渚園」で開かれた。

「グランプリ」では、全国の自治体や企業のキャラクターが、インターネット投票とイベント会場への来場者の人気投票で「ゆるキャラ日本一」を決める

会場には「さみっと」より少ない約260体が集まり、投票を呼びかけた。「グランプリ」にエントリーしたのは全国から約1727体だった。エントリーした数も5千万票を超したネット投票もいずれも過去最高だった。

順位は最終日の23日に発表された。

今回限りで「グランプリ」からの”卒業 ”を表明、今年こそはと日本一を狙った深谷市の「ふっかちゃん」は、昨年より1位順位を落とし3位に終わった。
 
「ふっかちゃん」はグランプリの初回の11年からエントリー、6位、5位、4位、2位と年々順位を上げてきていた。

1位は地元浜松市の「出世大名家康くん」。(写真 グーグルより) 合計で約695万票でグランプリに輝いた。

家康が17年間過ごした浜松にちなんだもので、今年は没後400年を記念する「家康公4百年祭」が、静岡、愛知県で開かれている。

インターネット投票では、ミカンにちなむ愛媛県の「みきゃん」(昨年3位)が約7千票差でリードしていたが、会場投票で地の利を生かして逆転した。

県勢では、昨年67位だった本庄市の「はにぽん」が7位に躍進、初のベストテン入りした。

総合順位の百位以内には、この2つのほか川口市の「きゅぽらん」(43位)など7体が入った。ベストテンと合わせると9体が入ったわけで、埼玉県のゆるキャラ王国ぶりを全国に示した。

「ゆるキャラグランプリ」は、11年から13年まで、羽生市の羽生水郷公園で、「世界キャラクターさみっと」と一緒に行われていたが、14年からさみっとから分離して会場を変えた。

14年の「ゆるキャラグランプリ」は、愛知県常滑市の中部国際空港特設会場に場所を移して開かれた。

13年は4位だった深谷市の「ふっかちゃん」」は、約83万6千票で2位に入賞、初のベスト3入りを果たした。1位は100万票を獲得した群馬県の「ぐんまちゃん」だった。

このグランプリには全国から1699体が出場、「ふっかちゃん」を含め県勢6体が上位100位に入る健闘ぶりだった。

圏央道が県内全区間開通

2015年11月23日 12時47分12秒 | 街道・交通



首都圏を円状にぐるりと結ぶ、首都圏中央連絡自動車道(圏央道)の桶川北本インターチェンジ(IC、桶川市)と白岡菖蒲IC(久喜市)の10.8kmが15年10月31日午後開通、県内区間58.4kmが全線開通した。(地図は朝日新聞による)

開通区間途中にある桶川加納IC(桶川市)と菖蒲パーキングエリア(PA、久喜市)も同時に供用が始まった。圏央道は、都心から半径40~60kmの環状の高速道路。総延長約300km。神奈川県厚木市、東京都八王子市、川越市、茨城県つくば市、千葉県成田市などを経由する。今度の開通で、供用区間は約241kmとなり、全区間の8割が完成した。

関越道と東北道、中央道、東名高速が圏央道経由で都心部を通らず初めて直結、東名から東北道まで首都高経由より約1時間短縮される。久喜白岡ジャンクション(JCT)と東名につながる海老名JCTまで、首都高速経由よりざっと1時間短縮されて、従来の約2時間10分から約1時間15分で行けるようになった。

沿線では物流施設や工場の新設が相次ぎ、観光へのプラス効果など県内経済への波及効果が期待されている。

本県(武蔵国)は古来、道路とともに発展してきた。知事は開通式で「新しい時代が開かれる歴史的な日だ」と述べた。

圏央道沿線地域は最近10年間で462件の企業が進出、1万7774人の雇用が新たに生まれた。

業種別では、製造業が263、流通加工業が124、食料品製造業が52件という順序だ。

県企業局では07年度から久喜市や白岡市に4産業団地(74ha)を造成、23社が進出した。需要に供給が追いつかない状況で、現在造成中の2か所のうち1か所もほぼ予約で埋まったという。

今年度に完成する幸手中央地区産業団地(47ha)には、家具製造販売大手の「ニトリ」(本社・札幌市)や卸売業「トラスコ中山」(同・東京都)の物流センターなど11社の進出が決定。杉戸町の産業団地(24ha)の造成も今春から始まっている。

これに先立ち、菓子メーカーの関東グリコは12年、主力製品のポッキーやプリッツを製造する工場を桶川加納IC近くに新設。建材メーカーのYKKAPも11年、白岡菖蒲ICから約5分の立地に窓専用の工場を稼動させた。

味の素グループは昨年5月、久喜IC近くに物流センターを開設、今年8月には白岡市に化粧品など卸業のパルタックの物流センターが稼動した。
 
米国系のラサール不動産投資顧問は16~17年に狭山市、日高市に物流施設、シンガポールの物流大手グローバル・ロジスティック・プロパティーズ(GLP)の日本法人は15年末に日高市で同じく物流施設を完成させる。

県内勢も負けていない。県内を中心に店舗展開してきた食品スーパーチェーン・ヤオコー(川越市)は、開通を見込んで10年に平塚や藤沢市の神奈川県に初出店した。

県内全区間開通をきっかけに、県は県外企業誘致をさらに進める考えで、大阪市で立地セミナーを開催する。東日本に進出する企業の拠点となれば、投資や雇用の増加で地域を潤すという算段だ。

観光やレジャー面でも期待が大きい。蔵造りの町並みで有名な川越市の場合、群馬・富岡製糸場と約1時間15分、日光東照宮と約1時間50分、鎌倉市と約1時間50分と所要時間が短縮されるからだ。

時短が実現して便利になった反面、県内のレジャースポットが素通りされてしまう恐れもある。日光や湘南の魅力に勝てるか。

県西部のゴルフ場では、プレー料金が安い栃木や東北などに客が流れることを心配する声もあるという。

圏央道の全区間開通は本県のモノやヒトの動きに大きなインパクトを与えようとしている。17年2月26日には、茨城県内の境古河~つくば中央のIC間が開通、同県内も全区間開通する。圏央道の中心にある埼玉県から関東一円を2時間圏内でカバーできるようになるほか、成田空港へのアクセスも改善するため、観光への影響も期待できそう。

茨城県内の全区間開通で1週間後、埼玉県の桶川加納ー白岡菖蒲IC間は、約18%交通量が増えた。

圏央道沿いの公示地価も上昇、17年1月1日時点での県内の地価は、住宅地、商業地、工業地とも上昇、入間インターチェンジ(IC)周辺の工業地では全国一の上昇率10・3%を記録した。


鴻巣御殿御参行列 鴻巣市

2015年11月20日 15時26分16秒 | 市町村の話題


江戸に接する江戸時代の埼玉県は、田や畑に原野が広がり、鷹狩りに絶好の場所だった。

徳川家康は、鷹狩りが大好きで、健康維持と民情視察のため、たびたびこの地を訪れた。このため宿泊や休養に使った鷹狩御殿が何か所かあった。

鴻巣市にも、JR鴻巣駅近くの本町4丁目に鷹狩り用の鴻巣御殿があった。その跡にはいま鳥居が立ち、「東照宮」と呼ばれている。

御殿は1.4haで、国立歴史民俗博物館所蔵の江戸図屏風に描かれている。

合併10周年を迎えた鴻巣市は15年11月14日(土)、この御殿にちなんで中山道を歩行者天国にして「鴻巣御殿御参行列」を行った。

御参といっても行列そのものに関わる著名な関係者が家康と伊那忠次しかいないので、「鴻巣ゆかりの歴史人」に枠を広げ、「8傑1姫」の行列があるというので、見物に出かけた。

あいにくの小雨で参加者はビニールの雨よけ姿で、行列を先導するつきものの鼓笛隊の音も聞こえなかった。

古い順に

市の笠原にその名を残し、天神に生出塚がある奈良古墳時代の武蔵国埼玉郡笠原郷の武蔵国造家にいた豪族・笠原直使小主(かさはらのあたいおみ)

大間に城山跡が残る、清和源氏で最も栄えた流れの祖である源経基(みなもとのつねもと)

源頼光四天王の筆頭。全国100万余の渡辺姓の祖とされ、箕田の宝持寺などに史跡が残る渡辺綱(わたなべのつな)

鴻巣御殿建築時の作事奉行を務め、勝願寺に墓がある伊那忠次(いなただつぐ)

家康の直参で、勝願寺に歴代の墓が残る牧野康成(やすしげ)

袋に忍城攻めの石田堤の遺構の一部が残る石田三成

徳川家康

家康の家臣の剛将本田忠勝の長女で、沼田城主・真田信幸(之)の正室。病にかかり草津温泉に向かう途中、鴻巣で死亡、勝願寺に三男信重夫妻とともに眠る真田小松姫

である。

家康には原口和久市長(写真中央)が扮し、小松姫らは公募した。

この9人に関係のある長野県上田市の「信州真田鉄砲隊」、群馬県沼田市の「小松姫プロジェクト」、行田市の「忍城おもてなし甲冑隊」が特別出演した。

必ずしも仮装姿ではない「町衆隊」として、「コウノトリを鴻巣のそらへ飛ばそう」、「鴻巣びっくりひな祭り2016」、「鴻巣空手道スポーツ少年団」、「登戸獅子舞保存会」など20数団体も行列に加わり、合わせて約600人が行列した。

市役所や会社、工場勤務の外国人の姿も目立った。

鴻巣東小では、「楽市楽座」と称するマーケットも店開きした。鴻巣市はこの日、総出で昔をしのんだ。