久し振りの アルプス入りで、気分 ワクワクである。 足湯 の有る沢渡駐車場に車を止め、5時半出発。 駐車場を出ようとした時に、運良くタクシー が入って来た、尋ねたら空車と言われたので上高地迄お願いし、時間のロスなく上高地入りで来た。
バスターミナルにある遭難対策協議会事務所に登山届を提出し、6時に岳沢に向けて出発。 早朝の冷え込みで水蒸気が立ち上る靄の中、河童橋を渡る。
まだ歩く人の少ない静かな梓川河畔を、歩くリズムを作りながら進んだ。 樹林帯の中はまだ薄暗いが、朝のひんやりした空気は気持ち良い。
15分ほどで岳沢登山口通過 、今迄の上高地散策路から外れ登山道に入る。
岳沢に沿って進むが、歩き始めは長い裾野の緩傾斜を徐々に詰めて行く。 6時 50分、上高地を覆う靄が下方に見えた 。 歩いている上空は真っ青の素晴らしい空である。 下の沢渡駐車場でも3時頃、満天の星空を見ることができた。
岳沢小屋までは途中途中に標高を表示した案内板が設置され、歩く目安となりとても助かった。 岳沢ヒュッテ跡が「№ 0」で岳沢登山口が「№ 10」となっているようです。 6時 55分、1690mの「風穴」を通過した。 標高のみ気にしてメモを取ったので、№ は落としてしまった。
正面の穂高の稜線に朝日が差し、迫力を増してくる。
1830m 中間地点を 7時 25分通過。 1960mの石階段 を 7時 50分通過。
小屋に近づくに連れ、息が弾む。 2030mの胸突八丁を 8時通過。2130mの小屋見峠を 8時 15分通過。まだ陽の当たらない岳沢小屋に 8時 25分到着した。 以前はここに「岳沢ヒュッテ」と言う山小屋がありましたが 2006年の冬、雪崩により崩壊してしまいました。 小屋のみが新築されたのかと思っていたら、名が「岳沢小屋」となっていました。
35分の休憩を取り朝食 にした。 小屋前のテーブルベンチをお借りし荷を降ろし、周りを明るくしてくれる太陽に感謝。 太陽の動きで徐々に変化する周りの山岳 風景に感動。
素晴らしい風景に元気をもらい、先を急ぐ気持ちが焦る。 ここからは急傾斜の登高となる重太郎新道(今日の宿、穂高岳山荘を創建した今田重太郎氏が開拓した道であり、その名が付いています。)に入る。 マップタイムで紀美子平迄、3時間半を要する体力勝負である。 岳沢小屋 9時出発。最初の鉄梯子 が現れる。9時 40分。
梯子の上から上高地方面を俯瞰する。 下に白く見えるのが岳沢、一番奥のドッシリした山容が乗鞍岳 、その右手にチョコンとあるのが焼岳です。
段々森林限界を越えてくると見晴らしは良いが急傾斜の岩山に変貌して行く。 梯子やクサリの数も徐々に増加。 10時 20分、見晴らしの良い岩山のピークに出た。カモシカの立場 と標示され15分休憩。
この辺りまで来ると全て登り、四肢を使って岩に取り付く姿勢が多くなる。
最高の天気で岩の白さが目に痛く、サングラスを使用。 11時 16分、上高地方面の展望が最高の岳沢パノラマを通過 。 歩くペースが 遅くなり、休憩なしで牛の ようにユックリと登った。
西穂高の稜線も綺麗に見えた。11時 53分。
これでもかと言うほど岩の登山道を登り、ようやく紀美子平 に出た。12時 40分。 自分の体力不足を思い知らされた感じがした。
尾根上の広場となっていたので 20分休憩後、ザックを置いて前穂 に向かう。
空身であったが、何となく足に 異変を感じ 、紀美子平から今日の宿「穂高岳山荘」までは後 2時間一寸あるので残念であったが引き返した。紀美子平出発、13時 45分。
無理のない歩きで前穂高岳から奥穂高岳を結ぶ吊り尾根に入った。 ここは尾根の南西側を進むので奥穂近くまで行かないと涸沢側は見えない。 岩に大きく書かれたペンキの白丸印に従って、まず南稜の頭を目指す。
前方には場所によって奥穂や北穂 の先にチョコンと槍のピークが伺えた。
穂高の稜線上の登山道はバランスを要求される個所が多く、登山靴の紐やザックなどキチンとした状態でないと危険です。 景色が最高なのでより以上に足元への注意は必要です。
15時 40分、奥穂高岳手前の南稜の頭を通過。あと少しで山頂なので力を振り絞った。
15時 50分、奥穂高岳(3190m)に登頂す。 自分の力を全て出し切って山頂が踏めたことに感慨一入(ひとしお)であった。 今では、こう言う山岳地帯にも渋滞 があります。 そんなことを想うと渋滞にも合わずソロでマイペースに歩けた事にも感謝です。
また、ここまで来れば穂高岳山荘まで 30分程度なのでホッとした気分でもあった。 と思う時に、事故の発生率が高いので今一気を引き締めた。 こちらの岩峰「ジャンダルム」
15分ほど山頂の景色を 楽しみ山荘を目指した。 登山道はガレ場と同じで、ウッカリ浮石を踏んだりすると落石の発生であり慎重に下山。
16時 40分、目的の穂高岳山荘に無事到着 。 これこそ本当にお疲れ様でした。 直ぐに受付を済ませ、自分の 寝床を確保した。
夕食前の 17時 25分、夕景が 綺麗に見えたので外に飛び出した。 赤銅色の奥穂高岳、迫力ありました。
疲れたとは言え、来なければ見ることのできない景色に感動です。 無事到着したことに感謝、そして疲れたことに感謝、最高の熟睡ができそうです。
山荘のテラスから涸沢を俯瞰するとテントの数がまばらでした。 これが 10月 6~8日の三連休にはテントの花が綺麗に咲くそうです。 そのカラフルな景色も見てみたいですね。
紅葉が良かったとのこと、行かれた甲斐がありましたね。
角館、八幡平、玉川温泉などの名を聞くと当時の写真部の仲間の顔が目に浮かびます。
昨日のことの様に思い出せることは、余程楽しい部活動であったと思います。
色々ありがとうございました。