「ベルギー王立図書館所蔵ブリューゲル版画の世界」展に行った
ちょっと前になりますが行ってきました。Bunkamura ザ・ミュージアム。
ブリューゲルって父とか息子とかあるらしく、その作品と人の関係を実はよくわかっていないのですが(調べろ^^;)、このピーテル・ブリューゲル(1525/30-69)てえ人の版画については、ワタシは幼少の頃から親しんでおりまして、今回の展覧会も絶対行くぞ!な決意でありました。
なんで幼少に親しんじゃったのか。
記憶では鎌倉の神奈川県立近代美術館だったと思うのですが、そこで開催されたブリューゲル版画展に、当時小学生(だったと思うのですが)だったワタシを父親が連れて行ったのですね。
その展覧会はやはり盛況で、ちっちゃいワタシはほとんど作品を間近に見ることアタワズ、人の背中ばかり見て退屈した記憶しかないのですが、その折に買い求めた図録には帰宅後えらく魅了されたわけです。
まずはあの魚だの豚だの異形の化け物だのが大挙してひしめく群衆寓意画は、細かく部分部分のなんともグロテスクな肌触りを楽しみましたね。
あれはなんというか、子供の頃って怪物とか怪獣とかそういうのに惹かれたのと通じる感覚だったのかもしれません。
と同時に異国の中世という、自分にとってはまったくの異世界の想像力を覗いているわけで、そこに異国情緒のような感覚もあったと思います。
あとは、構図の傍若無人さというんですかね、メインの題材となっているものの扱い方が可笑しい。例えばですけど「イカロスの墜落」とかだったら、その画は一見はタダの広大かつやたら遠景まで書き込まれた風景画なわけなんですけど、よくみると遠くの海にぽちゃんとなにかが落っこちているのがちっちゃく描かれているとかね(笑)これかい!
それにそういう風景画には大概空に妙に大型の変な形の鳥が飛んでたりするんで、それにも妙に惹かれました。ああ、ここにも変なの飛んでるわーとか。
ことわざを題材にした人物画みたいなものもすごく癖があって、そこにいる人々の気持ちとかを想像して、なんなんだこの世界は?とか異様な気分に浸ったりして。
ブリューゲル作ではなかったかもしれませんが、関連作品で「右に向かって歩く二人の盲者」とかいうようなタイトルのモノがあり(うろおぼえ)、そのイメージにぴったりの曲を以前友人が作ったのでタイトルを借用したりしたもんです。
というわけで、まったく個人的な思い入れに終始してしまおうと思います。
人間の想像力には限りがないのだなと実感できる展覧会だと思います~
東京では8月29日(日)まで、
その後新潟、京都を回るようですね。
http://www.bunkamura.co.jp/museum/lineup/shosai_10_brueghel.html
それと、子供をこういうモノに連れて行った当時の父親に敬意を。
これを企画してくれたミュージアムのスタッフさんたちにもありがとうを。
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