Credo, quia absurdum.

旧「Mani_Mani」。ちょっと改名気分でしたので。主に映画、音楽、本について。ときどき日記。

ジェズアルドCarlo Gesualdo

2004-12-21 01:47:02 | music

ジェズアルドの続き

カルロ・ジェズアルド(1566~1613)
以前は1560年生まれが定説だったみたいだけど
最近66年と特定できたらしい

どういうひとか簡単にいってしまうと、
南イタリアあたりの大貴族で音楽家
しかも殺人者(妻を殺害)
で晩年は相当な奇行の末無惨な最期を遂げたらしい。

バッハより100年くらい前の人で
その作風は当時の主流と言えるフランドル学派が確立した
伝統的な多声ポリフォニー・・・まあアカペラ声楽・・・
・・・なんだけど、その枠内でかなり大胆な手法を用いていて
とんでもない和声展開と半音進行の多用、
重苦しい歌詞とそれに対応する幻想的な表現で
罪深い人間の苦悩みたいな表現が多いです。

なのでどのCDにも作風解説にいたる前置きとして
必ず出自と殺人の話が載っています(^^;)

代表的なのはマドリガーレといわれる5声ポリフォニーによる
世俗曲集(6巻)と
レスポンソリウムといわれる宗教曲

マドリガーレは5巻と6巻で非常に大胆な手法が
展開されているが、宗教曲は比較的控えめ
と言われているけれど、
魂抜き度はレスポンソリウムのほうが
「来る」気がします。
テクストは当然イエスの受難に関するものなんだけど
ジェズアルドの数奇な人生を考えつつきくと
彼自身の深い苦悩を不遜にも
受難に寄り添わせているんじゃないかという気がしてきて
鬼気迫るものがあるからだと思う。


自分がもっているのは次の2枚
・ヒリヤードアンサンブル「テネブレ・ジェズアルド レスポンソリウム全曲」
・タリススコラーズ「Tenebrae Responsories for Holy Saturday」

マドリガーレは1枚しかもってないです
・コンソートオブミュージック「ジェズアルドマドリガーレ集第5巻」

ヒリヤードのやつがいいと思うんだけど
この3枚はいま入手は難しいみたい(悲)

魂抜かれたい方にはおすすめかもしれません。
まあ普通っぽい曲もあるけど。

伝記本はMani*Mani本屋で紹介予定 -> see bookmark(^^)

(‪追記2020:本屋はその後閉店しました)

最近ブログ長めだなあ・・

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