goo blog サービス終了のお知らせ 

橋下徹市長の最大の敵は、「日本人の忘れっぽさと時間の経過」だ

2012年02月11日 02時25分29秒 | 政治
◆「大阪維新の会」を率いる大阪市の橋下徹市長が3月に開講する「維新政治塾」に定員400人のところ応募者は2月10日までに1500人を超えたという。異常とも思える人気ぶりだ。このなかには、落選中の元国会議員から一般の主婦まで多種多様だ。
 日本人は「初もの好き」な民族なので次期総選挙ともなれば、ネコも杓子も「大阪維新の会」になびいて、その人気にあやかり、大ブームに便乗して当選を図ろうと狙うのは、当然と言えば当然である。
 かつては、新自由クラブブームがあり、日本新党ブームがあり、民主党も一大ブームを築いた。この結果、思想的には右から左まで政治家志望者が多数かけつけた。
 近年では、小泉純一郎首相の「郵政解散」に呼応して多数の政治家志望者が集まり、小泉チルドレンブームが巻き上がり、国政壇上をめざし、新人83人が当選した。
 そしていままた、「大阪維新の会」が大ブームを演出している。
 私は今年に入って地方各地を講演に回ってきた。行く先々で聞く声は、「民主党には失望した。期待外れだった」と民主党批判ばかりであった。だからと言って、自民党を好感する声は極めて少ない。
 民主党でもなく、ましてや自民党ではない。2大政党のいずれも国民人気は低調である。これが「失望・期待外れ」の気分、「大阪維新の会」への「人気集中」という形で表れている。
だから、次期総選挙では既成政党が壊滅的になり、ひょっとすれば過半数を確保するのではないかという予測を招いているのである。
◆この大ブームに便乗すれば、普通では当選できない人々が、うまく当選できるかもしれないと思われている。
 そうとなると、大半が素人政治家によって衆院議場が占領される可能性があるかも知れない。新人議員ばかりだと、各省庁の官僚たちは大忙しとなる。基礎知識や、国会の掟を教えなくてはならない。あるいは、官僚との付き合い方などを手取り足取り教え込まなければならない。だが多いほど官僚にとって政治を動かしやすいのであるが、それが通用しなくなる可能性が大である。
◆一方で、大ブームに乗って当選して国政壇上に登ってきた新人たちは選挙基盤が弱い。大ブームというのはいつまでも長続きすることはないので、新人たちを手玉に取って政策の目標を実現しようと思ったら、最長4年の任期中に勝負をかけなくてはならない。小泉純一郎首相がいい例で、またたく間に郵政民営化を実現してしまった。
 ところが、大ブームが消え去った後に残された新人たちが、再選されることは極めて少ない。大半は、シャボン玉が弾けるように泡として消えてしまう運命にある。
「大阪維新の会」にしても同様である。仮に大勢力を築いたとしても、シャボン玉の命は極めてはかない。2度目の当選はほとんど期待できないのである。となれば、橋下徹市長が策定しようとしている現代版「船中八策」は、最長4年のうちにテキパキと実現しなければ、チャンスを失う危険性が高い。衆院で賛成多数により「船中八策」法案を可決できたとしても、衆院に回ったとき、可決成立させなければ、全く無駄骨、つまり、骨折り損のくたびれもうけとなりかねない。
 従って、橋下徹市長は、衆院だけ大勢力を築けても、何もできないままになってしまう危険がある。ということは、衆院のみでなく参院でも大勢力を築かねば、せっかくの「船中八策」という大政策もただの夢と消えてしまうかも知れない。参院議員の半数は2013年7月29日に任期満了となるので、参院選挙にも勝たなければならないのだ。だが、それでも十分ではない。残りの数は、さらに3年後をまたなければ改選されないので、参院において大多数を形成するには時間がかかる。こうなると衆院任期期間中に「船中八策」を実現するのは、かなり絶望的ということになる。
 日本の国民は、本当に飽きっぽい。しかも忘れっぽい。時間がたてば経つほど、大部分は、忘却のかなたに置き去りにしてしまう可能性が大なのである。
 これは何を意味するか?一言で言えば、橋下徹市長が、明治以来築かれてきた中央集権システムを根こそぎ改革しようと意気込み、本当に現代版の維新を起こそうと強い決意を持って臨んでいるとしても、「時間との勝負」が待ち構えているので、結局のところ、敗北してしまうのではないかということだ。世の中を根本から引っくり返すというのは頭で考えるほど生易しいものではない。つまり、橋下徹市長の最大の敵は、「日本人の忘れっぽさと時間の経過だ」ということだ。

平成24年2月17日(金)第2回板垣英憲『勉強会』開催のご案内
※「昼の部」は定員となりました。ありがとうございます。
「夜の部」は残り数席でございます。ご参加を心よりお待ちしております。

本日の「板垣英憲(いたがきえいけん)情報局」
イスラエル軍のイラン核攻撃、イランのホルムズ海峡封鎖情報、米オバマ大統領の34年ぶり原発建設決定は、東電など9電力には起死回生の朗報、だが国民にとって吉となるか凶となるか?

◆〔特別情報①〕
 米国のパネッタ国防長官が、「イスラエルのイラン核施設攻撃が今年4~6月に実施される可能性が高いと分析していると米紙ワシントン・ポスト(電子版)が2月2日伝えたことから、原子力発電所を持っている東京電力はじめ9電力が、従来通り原発を稼動できそうな情勢が俄かに形成されそうになってきた。

つづきはこちら→「板垣英憲(いたがきえいけん)情報局」*有料サイト(申し込み日から月額1000円)

「板垣英憲情報局」はメルマガ(有料)での配信もしております。
お申し込みはこちら↓


板垣英憲マスコミ事務所
にほんブログ村 政治ブログへ
ブログランキング
コメント (3)
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする