安倍晋三首相が目指す「美しい国、日本」とは、「大東亜共栄圏」の焼き直しか?

2007年01月27日 15時02分28秒 | 政治
◆自由と民主主義体制における政治家の武器は、「演説」である。演説は言葉を駆使して聴衆の心をつかむ技術によって優劣が決る。ヒトラーは演説力によって政権を獲得し、武力によって凶暴な独裁者となっている。そう言えば、ローマのシーザーも演説に優れた軍人であり、独裁者となり、ブルータスに暗殺されている。要するに、「演説」は、「権力」に到達する強力な手段となるとも言える。
◆ところが、すでに権力の座にある政治家は、もはや「演説」を武器にして権力を獲得する努力を必要としないから、どうも手抜きしやすい。それがはっきりと顕現したのが、安倍首相の施政方針演説であった。自民党総裁選挙に当選したとはいえ、実態は、「金力」によって、その座を買ったと言った方が正確であろう。だからいかにも弱弱しいのである。
◆国家最高権力者の座に就いた出自はともかく、安倍首相の演説が、「生活感」も「現実感」も感じられないのは、使用している「言葉」が、いずれも不誠実であるからである。不誠実とは、「定義」が明確でないという意味である。美辞麗句をただ単に振り回しているにすぎない。試しに、次の言葉を点検してみるとよい。
■美しい国、日本
■成長力
■イノベーション
■アジア・ゲートウエイ構想
■筋肉質の政府
■日本型の社会保障制度
■主張する外交
■新しい日本
■新しい日本の「カントリー・アイデンティティ」
■新しい国づくり元年
◆入学試験や入社試験これらの言葉を「50字以内で説明せよ」という設問が、出題されて、何人が正答できるだろうか。
たとえば、「美しい国、日本」という言葉について、「安倍首相の祖父・岸信介元首相が戦中、東条英機内閣の商工大臣として実現に努めた大東亜共栄圏の焼き直し」と書いたら「×」となるのであろうか。
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「カルロス・ゴーンの言葉」が重版(3刷)になりました

2007年01月27日 14時51分00秒 | お知らせ
昨年末に出版された「カルロス・ゴーンの言葉」がお陰さまで、重版となりました。発刊後すぐに重版されましたので、今回で3刷となります。

なんでも風水によると、平成18年は「言葉、言霊」の年だったとか。
サッカーの現日本代表監督オシムの語録としてまとめられた「オシムの言葉」が話題のベストセラーとなったことも、「言葉・言霊」の年だったことを象徴しています。

新暦ではすでに年は変わっていますが、旧暦では一月まだ平成18年ということで、先日の宮崎県知事選も「言葉」が勝敗を分けました。見事初当選されたそのまんま東さんの勝因は、宮崎弁による演説であり、まさに「そのまんまの言葉」が宮崎県民の心をわしづかみにしたようです。

一方、国政を占う言葉といえば、やはり安倍首相のいう「美しい国」。首相就任以来、ことあるごとに「美しい国」を連呼されています。昨日の通常国会における施政方針演説にも、お約束のごとく、しっかり盛り込まれていました。
さて安倍首相が発する「美しい国」の霊力は、「平成の関ヶ原」で吉と出るか凶と出るか、ニュースにブログで占っていきますので、どうぞお楽しみに。
(板垣英憲マスコミ事務所 海野美佳)
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