一韶の俳句ブログ

俳句を詠うのは自然・私・家族・夢や希望・社会など。読む時はどんな解釈が浮かぶか読み手の経験や生活によって様々

428  窯焚きの煙立たせて憂国忌    

2011年11月21日 | 

  

(かまたきの/けむりたたせて/ゆうこくき)

 

41年前の1125日、放浪の途中の長崎の食堂で三島由紀夫の自決をテレビニュースで知った。

私は、この事件を誰かと話したくて、長崎の街をさまよった。勿論、見知らぬ土地で話し合える知人などおらず、誰かに話しかける勇気もなく、唯うろうろとさまよい歩いただけだった。

 

当時の私は、三島由紀夫を馬鹿にしていたのである。三島の作品や言動を見ていると、「彼は、とっくに死んでいるはずであり、生きているのはおかしい」と思っていたからである。

 

その三島由紀夫が、彼の信念に則り自決した。彼は、自分の思いを実行に移し、成し遂げてしまった。自決の仕方とか、場所とか、そんなことはどうでも良かった。実行したことに驚愕したのである。

 

ハナユズ(花柚子)

 

コメント (2)
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