「さびし」は、」上代の「さぶし」から、中古以降「さびし」に転じた。語源の「さぶ」は、「錆ぶ」「荒ぶ」が語源で、鉄が錆びたように、心が満たされない思いを言う。漢字の「寂」は、家の中の人声が細く小さくなった様を表す。
一方、「悲しい」の、「非」は羽根が両方に割れる意味を含み、「非+心」で心が裂け、胸が裂けるような「切ないほどいとおしい」「可愛くてならない」「悔しい」「残念」など激しく心が揺さぶられる状態、心の動揺を抑えきれない状態を言う。又、「哀しい」は、「口+衣」で口を隠してむせぶことを表すそうである。(語源由来辞典より)
こう調べてみると、牡丹雪が降っての思いは、明らかに「寂しい」であって、「哀しい」とは言えない。しかしながら、先日のように数十年に一度の大雪に見舞われ死者すら出てしまうと、そんな暢気なことも言っていられない。