一韶の俳句ブログ

詠うのは、私・人間・社会そして自然・・・俳句は映像のように17文字からどんなイメージが浮かぶか? それは読み手の問題

1993   鰯雲箱根の湖を鏡とし

2018年10月12日 | 

 芦ノ湖のほとりで生ビールを飲んでいると、遠くに海賊船が見えた。それからしばらく入港するのを何気なく見ていたが、降りてくる、降りてくる、続々と降りてくる。ざっと500人はいただろう。そしてどう見ても、外国人が6~7割ではないだろうか。湖と海賊船を背景に写真を撮っている30人ほどの団体は、中国語を話していた。

ホトトギス

コメント

1992   ハラペーニョ卸してレモン搾りけり

2018年10月05日 | 

 ハラペーニョは、メキシコを代表する青唐辛子。5月頃、私は苗に付いていた写真をピーマンと勘違いして買ってしまった。実際植えてみると、良く育ち良く実が生った。

 ハラペーニョは青いまま擂り卸し、少量のレモンと酢を足して薬味にすると、辛さと酸味がバランス良くて旨い。唐辛子の代わりに、パスタやソーセージ、うどんやみそ汁など、和洋を問わず何にでも付けたり混ぜたりして使える。実に旨い香辛料だ。

ヒガンバナ(彼岸花)

コメント

1991   彼岸花賽の河原の地蔵さま

2018年10月01日 | 

  高校時代に読んだヘルマン・ヘッセの「シッダールタ」。アマゾンで新潮文庫の古本を1円で買って、50年振りに読み返した。ヘルマン・ヘッセは、フランス人だと思っていたが、ドイツ生まれでスイスに暮らしたノーベル賞作家。

 「シッダールタ」とは、お釈迦様の幼年期の名前で、悟りに至るまでの苦行を書いた小説である。この世に、仏教でいう「悟り」という境地がある事を、日本人ではないドイツ人の作家から知ったのは、実に不思議なことであった。

「悟り」は、解脱、涅槃、覚醒、正覚、諦観、成道などとも呼ばれている。勿論私は、悟りを言葉として知っているだけで、悟りを体験したわけではない。

タムラソウ(田村草)

コメント

1990   G線上のアリア鈴虫共演す

2018年09月27日 | 

 知り合いの女性が、フランス人の夫と共にやって来た。30年振りくらいかもしれない。話し好きの彼と、彼女の通訳で話し始めた。

  まず最近飼い始めた「鈴虫」。たまたま掛けていた「音楽と鈴虫がコラボしている」と彼は感心した。確かに、とてもいいハーモニーを奏でているのだ。「アメリカのJohn cage という作曲家の曲を思い起こさせる」という。「鈴虫がやや過密状態なので、良かったら半分譲ってもいい」と言ったところ、即座に「欲しい」という。

彼らが帰ってから、早速John cageをyoutubeで聞いてみる。

ツリガネニンジン(釣鐘人参)去年、近所で採取したら、随分増えました

 

コメント

1989   山住みや青松虫を眠るまで

2018年09月13日 | 

 9.4 関西に非常に強い台風21号が上陸した。上陸時945hp、最高風速58m(関空)を記録し、大雨と共に多大な被害を与えた。

 9.6 北海道に最高震度7の大地震が発生。厚真町の火山灰土の山の土砂崩れがすごく、多くの人命が奪われた。

 日本列島が、自然災害に揺れている。災害のたびに思うのは「明日は我が身」山に住んでいるから、水害の心配がないだけで、風害・土砂崩れ、建物崩壊は覚悟せねばならない。停電・断水もあるだろう。はてさて、今夜は安眠できそうもない。

キョウチクトウ(夾竹桃)

 

コメント

1988   兄弟の赤字戒名墓洗う

2018年09月04日 | 

 お盆に、姉夫婦の家を訪ねた時、墓参りにも行ったが、供花が造花だった。姉によると、「うちは、お寺の墓地のように枯れた花を片付けてくれる人がいないでしょ。だから、生花を供えると後で掃除に行かねばならず、それが段々大変になって来た。だから造花にした。楽でいいわよ」

  又、墓石に二人の戒名が、赤字で刻まれているのに気付いた。そういうことがある事は知っていたが、姉夫婦が「赤字戒名」をするとはねえ。戒名といっても、本名だったけれど。

タマアジサイ(玉紫陽花)

コメント

1987   雨降り止まずみんみん鳴き止まず 海人

2018年08月30日 | 

 今年の八月は、台風が九個も発生した。もう一個発生すれば最高記録に並ぶ。先日の台風十九,二十号のアベック台風は、西日本に上陸し、大きな被害を与えたが、遠く離れた熱海でも大雨が降り続いた。唯今、21号が紀伊半島付近に上陸する気配だ。これから台風シーズンの九月だから、関東地方に大型で強力な台風がきっと上陸するだろう。

台風が発生、発達するのは、海水温の上昇が原因しているらしいが、世界情勢を見ていると、二酸化炭素の増加による地球温暖化は止められそうもない。

この句は、一句二行の句またがりで、作者は、みんみん蝉の鳴き声を人類への警鐘と捕らえたのかもしれない。

アゼリア

コメント

1986   第264回 8月 岩戸句会 

2018年08月29日 | 岩戸句会

 

雨降り止まずみんみん鳴き止まず   海人

滅びゆく青き地球や鳳仙花 

   

人気無き路地に気ままの秋茜     豊春

仰向けの蝉の転がる石畳

 

金賞のシールの付いた西瓜切る  炎火

平成の最後の晩夏終活す

   

遠花火二人を結ぶ闇の距離    洋子

バジル摘む男もすなるイタリアン

 

 夏の夜や子供囃子の稽古かな   薪

紙魚走るアンネの日記捨てにけり

  

みんみんの終りがみえし揺るる夏  歩智

終戦日十五の空も遠くなり

  

残酷暑家に止められ句を作る    余白

都会人セミの声など耳通過

 

果てしなく雲ひとつ無き大暑かな   稱子

長生きを嘆く人あり遠花火

 

みんみんや冷やしパスタの出来上がる 雲水 

みんみんのふと鳴き止みし日暮かな

クサギ(臭木)

    

コメント

1985   みんみんの追いつ追われつ鳴き競う

2018年08月26日 | 

 子供の頃と比べて、蝉は随分減った様な気がする。近くの寺を例に上げると、墓地を拡張するため、ほとんどの高木が伐られた。駐車場や道路、通路が舗装された。舗装していない境内は、砕石が敷き詰められている。昔は、境内のあちこちに蝉の穴があったが、今では全く見ることができない。

 さて先日のこと、梅の木でミンミン蝉が鳴いていた。2,3m離れた小楢の木で鳴いていたミンミンが、梅の木にやって来た。二匹が同じ枝で鳴いている。横歩きて逃げるミンミンと追うミンミン。メスを引き付けるため、鳴き声で争っているのであろう。蝉は、どうやら取っ組み合いの喧嘩はしないようである。

炭に群がる鈴虫に、白い紙を敷いたのは不適切だった

紙の上に、保護色の腐葉土を敷き詰めることにした

コメント

1984   霧吹かれ昼の鈴虫散り散りに

2018年08月23日 | 

 鈴虫は夜行性なので、昼はじっとしていることが多い。半分に割った素焼きの湯飲みを入れたら、床にも天井にもびっしり入っている。又、黒炭は保護色だからだろうか、やはりびっしり乗っていて、場所取り争いもしばしば起こっている。

 オスメスの違いは、すぐ分かった。メスには、お尻に12~3ミリの黒い産卵管があるからだ。鳴くのはオスには、当然産卵管はない。大きさ2センチほどの小さな鈴虫。お世辞でも強い虫とは言えない。

 

 

コメント

1983   鈴虫の臭う箱なり悔い少し

2018年08月22日 | 

 世界中から動物を集め、檻に入れて見物させる動物園を嫌っている私が、鈴虫を飼育ケースで飼うのは、やはり矛盾しているのだろう。

 自然界に戻すのが良いのだろうが、生きていけるのかどうか、それが問題だ。というのも、住まいの近辺で鈴虫の声を聞いたことがないからだ。ということで、鈴虫を飼うのは初めてのことで興味もあるので、しばらくは飼ってみよう、と思う。

 匂いの原因は、どうやら糞のようなので、毎日キッチンペーパーを敷いて交換することにした。勿論、食べ物も同様だ。水苔は、卵を産む所らしいので交換しない。

鈴虫

コメント

1982   鈴虫とユーチューブのハワイアン

2018年08月21日 | 

 「鈴虫いる?」「うーん、飼ってみたい気もするけど・・・」次の日友人は、100匹ほど入った衣装ケースを持って来た。ジャジャジャジャーン、「ほんとに持って来た」

 衣装ケースには、湿らした水苔ピートモス(卵を産むため)、バーベキューで使う木炭(保護色からだろう、よく止まっている)、餌のドッグフードと胡瓜が入っていた。

「鈴虫って、何食べるの?」「ミキサーで粉砕したこのドッグフードと、胡瓜、レタスなど青野菜なら何でも良いよ」

  次の日私は、ホームセンターで、虫用らしきアクリル製の飼育ケースを買って来て、移し替えた。鈴虫は、かなりの跳躍力があるが、油虫や竈馬のように逃げようとする気配はない。「うーん、どうして?」

クズ(葛)

コメント

1981   ペディキュアの青貝めくやプール底    さくら

2018年08月12日 | 

 ペディキュア(フットネイル、)とは、足の爪に施すマニキュア、ネイルアートの一種。青貝とは、螺鈿の材料に用いる貝の総称。ヤコウガイ・オウムガイ・アワビなど。また、それらの貝殻を用いた細工。又、ユキノカサガイ科の巻き貝。表面は暗緑色、内面は光沢のある青緑色。

 戦後のいつごろからマニキュアが始まったのか定かではないが、昨今では公に認知されている。他にもタトー(刺青)、ピアス、なども同様である。

 男女平等、女性の社会進出などと共に、ファッションは自由活発になっているが、喜んで良いかどうか。肉食女子、草食男子などという言葉を聞くと、多少の懸念を感じずにはいられない。

ミソハギ(禊萩)

コメント

1980   柿食えば餡が出てくる潮音寺

2018年08月11日 | 

 テニスコートに、熱海間瀬製菓の和菓子を、誰だったか差し入れてくれた。その箱に、本物の干し柿があった。そう、この句の通り、中には餡が入っていたのだ。

 咄嗟に仲間が、「柿食えば餡が出てくる法隆寺」と言った。しかし、それでは子規のぱくりだから「法隆寺をすぐ近くにある潮音寺に替えた方が良いいんじゃない?潮音寺ならパクリにはならないと思うよ」

 というわけで、掲句と相成ったわけだが、干し柿と餡が絶妙の味の「柿食って一句落着潮音寺」でした。

サルスベリ(百日紅)

コメント

1979   火星輝きサボテンの花開く    薪

2018年08月10日 | 

 火星(夏日星、マーズ)は、地球の外側を回る赤く輝く惑星。直径は地球の半分、質量は十分の一。二年二ケ月ごとに接近し、今年は十五年振りに大接近し、七月から九月頃まで観測できる好機。

 ホーキンス博士は、人類滅亡が近づいているため、火星へ移住する宇宙計画を早急に研究、実施すべきだ、と提案しているが、空気、水がほとんどなく、重力少ない火星への移住は、科学技術が達成できても、人間の適応能力は百年かかっても到底無理だろう。

 多肉植物のサボテン(仙人掌)は数千種類もあって、花が美しいカニサボテンや月下美人が有名であるが、日本にはマニアックな収集家や新種を作る多くの育成家がいるそうである。この句のサボテンは、夜だから月下美人かもしれない。

ヤマユリ(山百合)

コメント