一韶の俳句ブログ

俳句を詠うのは自然・私・家族・夢や希望・社会など。読む時はどんな解釈が浮かぶか読み手の経験や生活によって様々

3048  合併に市となる離島山笑ふ  巣鳩

2024年04月23日 | 

 市、郡、町、村、という人口や経済規模によって差別化された単位が、合併によって新しい名前の市になった。国・政府はこの30年、グローバル化・均衡財政・税金の細分化などにより支出を渋り、緊縮財政によって地方を疲弊させた。そして、都市の一極集中を招いた。

 しかも政府・日銀は、30年の経済停滞、デフレを平然と放置している。外国人に土地を買われ、企業も株も買われている。「売国奴」という言葉があるが、まさに、日本が売られている。

 それに気付かず、奴隷のように沈黙している、選挙にもいかない多数の日本国民、インバウンドに大喜びし、貴重な魚介類・野菜果物、等々、多くの国産の高級品を外国人に差し上げて(取られて)喜んでいる生産者・日本国民。

 その一つ、離島の合併により、村から市に名前が変わって喜んでいるのだ。離島の自治権が奪われ、市役所のある主要地の言いなりになることを、知ってか知らずか。この句の作者が、合併を喜んでいるのか、嘆いているのか分からないが、嘆いていることを切に祈る。

ホトケノザ(仏の座)

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3047  501回 多留男会 令和6年3月句会

2024年04月22日 | 多留男会

あーでもないこうでもないとつるし雛 心

老梅を母の形見と言う老人      〃     

    

山笑うAIニュースの合成音    豊狂

山笑う卒園祝う胸のバラ       〃           

      

大空を国境もなく鳥帰る     黒薔薇

春の海ゆうらりゆらり観光船    〃

 

菜の花やみつ蜂遊び風遊び    信天翁

幕山の川音高し風光る       〃

 

採血の針ウロウロと春とおし   コトリ

眠れない雛人形の目が一杯     〃

 

ふるさとは雲形の頃遠い嶺     紅 

白木蓮夜の帳の仄明り       〃

 

まんまるに大きくふんわり朧月  流水

旅立の祝言葉や桜まじ       〃

 

背後から魔女の一撃春の雷     凛

朝の地震大島包み陽炎いぬ     〃

 

春の夢なつかしき人に出会う筋 伊豆山人

陽の光あびる草摘む散歩かな    〃

 

ゴジラ観る日比谷エリアは山笑う  淡白

カラスの巣除去ガザウクライナ   〃

 

野遊びや足裏の発条の心地よき   釣舟

西行に耳欹てし涅槃かな      〃

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