儼ゲンを追加しました。
敢 カン・あえて 攵部ぼくづくり
解字 金文と篆文第一字は、「古(ふるい)+上の手+下の手」の会意。古は、祭礼の祝詞(神への祈り言葉)を入れた器を盾で大事に守るかたち。(音符「古コ」を参照。)これに上下の手をつけた敢カンは、大事に守る器を両手であえて開けようとすること。今までの慣例にこだわらず、あえてする意となる。篆文第二字は、「ヨ+月+殳」の形に変化し、現代字はさらに敢となり、原形をとどめていない。語呂合わせで覚えると便利。
覚え方 え(エ)いと、みみ(耳)ぼく(攵)は敢(あえ)て、ふさいで敢行す。(エと耳のあいだは重なる)
意味 (1)あえて(敢えて)。あえてする。「果敢カカン」(決断力が強く大胆)「敢行カンコウ」(思いきって事を行なう) (2)いさましい。「勇敢ユウカン」
イメージ
「あえて」(敢・厳・儼)
「形声字」(瞰・巌)
音の変化 カン:敢・瞰 ガン:巌 ゲン:厳・儼
あえて
厳 ゲン・ゴン・おごそか・きびしい ツ部
解字 金文は、「口口口(口々に言う)+人の変形+敢カン(あえて)」の会意形声。敢えて行なうことに対し、人が口々に非難すること。きびしく言うことから、きびしい意となった。きびしく言うことは、いかめしい顔つきになることから、転じて、いかめしい・おごそかの意となる。篆文・旧字は、口が二つになり、人の変形⇒厂カン(がけ)に変化した嚴となった。新字体は、旧字の口口⇒ツに変化した。
意味 (1)きびしい(厳しい)。はげしい。「厳格ゲンカク」「厳命ゲンメイ」 (2)おごそか(厳か)。いかめしい。「威厳イゲン」(いかめしいこと)「厳粛ゲンシュク」「荘厳ソウゴン」(重々しく立派) (3)[和訓]いつ(厳)。「厳島いつくしま」(広島湾南西部の島。北岸に厳島神社がある)
儼 ゲン・いかめしい・おごそか イ部
解字 「イ(ひと)+嚴(きびしい)」の会意形声。きびしい人で、いかめしい意。儼の嚴ゲンは、「口口+厂(人の変形)+敢」であり、そこにイ(ひと)をつけて、人を強調したかたち。厳の意味(2)とほぼ重複する。
意味 (1)いかめしい(儼しい)。おごそか(儼そか)。「儼恪ゲンカク」(おごそかで、つつしみがある)「儼乎ゲンコ」(おごそかなさま)「儼然ゲンゼン」(おごそかなさま。=厳然。)
形声字
瞰 カン・みる 目部
解字 「目(め)+敢(カン)」の形声。カンは監カン(水かがみの器を上からのぞきこむ)に通じ、目で下を見下ろすこと。(音符「監カン」を参照)
意味 みる(瞰る)。見下ろす。ながめる。「鳥瞰チョウカン」(鳥のように見下ろす)「俯瞰フカン」(高い所から見下ろす。俯も瞰も、見おろす意)
巌 ガン・いわお・けわしい 山部
解字 正字は巖で、「山(やま)+嚴(ガン)」の形声。ガンは岩ガン(いわ)に通じ、山のような岩をいう。新字体に準じた巌が通用する。
意味 (1)いわお(巌)。いわ。大きな岩石。「巌頭ガントウ」(大きな岩の上)「巌窟ガンクツ」(=岩窟。岩の横穴) (2)けわしい(巌しい)。「巌阻ガンソ」(巌も阻も、けわしい意)
<紫色は常用漢字>
お知らせ
主要な漢字をすべて音符順にならべた、『音符順 精選漢字学習字典 ネット連動版』石沢書店(2020年)発売中です。
敢 カン・あえて 攵部ぼくづくり
解字 金文と篆文第一字は、「古(ふるい)+上の手+下の手」の会意。古は、祭礼の祝詞(神への祈り言葉)を入れた器を盾で大事に守るかたち。(音符「古コ」を参照。)これに上下の手をつけた敢カンは、大事に守る器を両手であえて開けようとすること。今までの慣例にこだわらず、あえてする意となる。篆文第二字は、「ヨ+月+殳」の形に変化し、現代字はさらに敢となり、原形をとどめていない。語呂合わせで覚えると便利。
覚え方 え(エ)いと、みみ(耳)ぼく(攵)は敢(あえ)て、ふさいで敢行す。(エと耳のあいだは重なる)
意味 (1)あえて(敢えて)。あえてする。「果敢カカン」(決断力が強く大胆)「敢行カンコウ」(思いきって事を行なう) (2)いさましい。「勇敢ユウカン」
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「あえて」(敢・厳・儼)
「形声字」(瞰・巌)
音の変化 カン:敢・瞰 ガン:巌 ゲン:厳・儼
あえて
厳 ゲン・ゴン・おごそか・きびしい ツ部
解字 金文は、「口口口(口々に言う)+人の変形+敢カン(あえて)」の会意形声。敢えて行なうことに対し、人が口々に非難すること。きびしく言うことから、きびしい意となった。きびしく言うことは、いかめしい顔つきになることから、転じて、いかめしい・おごそかの意となる。篆文・旧字は、口が二つになり、人の変形⇒厂カン(がけ)に変化した嚴となった。新字体は、旧字の口口⇒ツに変化した。
意味 (1)きびしい(厳しい)。はげしい。「厳格ゲンカク」「厳命ゲンメイ」 (2)おごそか(厳か)。いかめしい。「威厳イゲン」(いかめしいこと)「厳粛ゲンシュク」「荘厳ソウゴン」(重々しく立派) (3)[和訓]いつ(厳)。「厳島いつくしま」(広島湾南西部の島。北岸に厳島神社がある)
儼 ゲン・いかめしい・おごそか イ部
解字 「イ(ひと)+嚴(きびしい)」の会意形声。きびしい人で、いかめしい意。儼の嚴ゲンは、「口口+厂(人の変形)+敢」であり、そこにイ(ひと)をつけて、人を強調したかたち。厳の意味(2)とほぼ重複する。
意味 (1)いかめしい(儼しい)。おごそか(儼そか)。「儼恪ゲンカク」(おごそかで、つつしみがある)「儼乎ゲンコ」(おごそかなさま)「儼然ゲンゼン」(おごそかなさま。=厳然。)
形声字
瞰 カン・みる 目部
解字 「目(め)+敢(カン)」の形声。カンは監カン(水かがみの器を上からのぞきこむ)に通じ、目で下を見下ろすこと。(音符「監カン」を参照)
意味 みる(瞰る)。見下ろす。ながめる。「鳥瞰チョウカン」(鳥のように見下ろす)「俯瞰フカン」(高い所から見下ろす。俯も瞰も、見おろす意)
巌 ガン・いわお・けわしい 山部
解字 正字は巖で、「山(やま)+嚴(ガン)」の形声。ガンは岩ガン(いわ)に通じ、山のような岩をいう。新字体に準じた巌が通用する。
意味 (1)いわお(巌)。いわ。大きな岩石。「巌頭ガントウ」(大きな岩の上)「巌窟ガンクツ」(=岩窟。岩の横穴) (2)けわしい(巌しい)。「巌阻ガンソ」(巌も阻も、けわしい意)
<紫色は常用漢字>
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