辱 ジョク・ニク・はずかしめる 寸部
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/5f/df/74641677e6e653eb888a8147681dc764.png)
解字 「寸(て)+辰(石の農具)」 の会意。辰シンは石の農具。辱は、石の農具を用いて手で土地を耕すかたちで、くさぎる意。しかし、本来の意味でなく、発音のジョク・ニクから忸ジク・ニク(はじる)に通じ、はじる・はずかしめる意に使われる。
参考音符 音符「辰シン」 (石の農具)
意味 (1)はずかしめる(辱める)。はじる。「屈辱クツジョク」(屈服させられてはずかしめをうける)「恥辱チジョク」(恥も辱も、はずかしめの意)「雪辱セツジョク」(はずかしめをすすぐこと。雪はすすぐ意)「忍辱ニンニク」([仏]もろもろの侮辱を忍んで恨まないこと) (2)かたじけない(辱い)。「辱知ジョクチ」(かたじけなくも知り合いである。自分がその人と知り合いであることを、へりくだって言う)「辱友ジョクユウ」(友人に対して謙遜した言い方)
イメージ
「仮借カシャ(当て字)」(辱)
「石の農具でくさぎる」(耨・蓐・褥・縟・溽)
音の変化 ジョク:辱・蓐・褥・縟・溽 ドウ:耨
石の農具でくさぎる
耨 ドウ 耒部
解字 「耒(スキ)+辱(石の農具でくさぎる)」の会意。辱ジョクは、石の農具でくさぎる意であるが、はずかしめる意となったので、耒(スキ)をつけて本来の意味を表した。
意味 くさぎる。すき。くわ。「耨耕ドウコウ」(手スキで田畑の雑草をくさぎり耕すこと)
蓐 ジョク・しとね 艸部
解字 「艸(草)+辱(石の農具でくさぎる)」の会意形声。くさぎった草の意で、古くは軍隊が野営のとき草を切ってその上に寝たので敷き草の意。のち、草で編んだ敷物をいう。
意味 しとね(蓐)。草で編んだ敷物。むしろ。寝るとき下に敷く物。ねどこ。「蓐食ジョクショク」(朝早く出発する際に寝床で食事をとること)
褥 ジョク・しとね 衣部
解字 「衤(ぬの)+辱(=蓐。しとね)」の会意形声。ぬのでおおった蓐(しとね)の意で、ふとんの類をいう。
意味 しとね(褥)。やわらかいしきもの。ふとん。「産褥サンジョク」(出産のときに産婦の用いるねどこ)「褥婦ジョクフ」(産褥にいる女性。産婦)「褥医ジョクイ」(産婦人科医)「褥瘡ジョクソウ」(床ずれ)※ふとんが一般化する以前は草のしとねが使われたため、「褥医⇒蓐医」「褥瘡⇒蓐瘡」とも書かれる。
縟 ジョク 糸部
解字 「糸(色糸)+辱(=褥。布のふとん)」の会意形声。布のふとんに色糸で模様が刺繍してあること。いろかざり・あや、の意。また、模様が込入りすぎていること。
意味 (1)いろどり。あや。「縟采ジョクサイ」(美しく飾りたてる)「縟繍ジョクシュウ」(美しいぬいとり)「縟麗ジョクレイ」(飾りたてる) (2)模様が込入っているさま。「縟礼ジョクレイ」(込入った礼儀作法)「繁文縟礼ハンブンジョクレイ」(形式や手続きが複雑で面倒なこと) (3)(褥ジョクと通じ)しとね。ふとん。
溽 ジョク 氵部
解字 「氵(湿気)+辱(石の農具でくさぎる)」の会意形声。農具でくさぎるころ(雑草が繁茂する時期)の湿気の高いさま。
意味 湿度が高くてじっとりする。蒸し暑い。「溽暑ジョクショ」(蒸し暑いこと。陰暦6月の異称。夏の季語)
<紫色は常用漢字>
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解字 「寸(て)+辰(石の農具)」 の会意。辰シンは石の農具。辱は、石の農具を用いて手で土地を耕すかたちで、くさぎる意。しかし、本来の意味でなく、発音のジョク・ニクから忸ジク・ニク(はじる)に通じ、はじる・はずかしめる意に使われる。
参考音符 音符「辰シン」 (石の農具)
意味 (1)はずかしめる(辱める)。はじる。「屈辱クツジョク」(屈服させられてはずかしめをうける)「恥辱チジョク」(恥も辱も、はずかしめの意)「雪辱セツジョク」(はずかしめをすすぐこと。雪はすすぐ意)「忍辱ニンニク」([仏]もろもろの侮辱を忍んで恨まないこと) (2)かたじけない(辱い)。「辱知ジョクチ」(かたじけなくも知り合いである。自分がその人と知り合いであることを、へりくだって言う)「辱友ジョクユウ」(友人に対して謙遜した言い方)
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「仮借カシャ(当て字)」(辱)
「石の農具でくさぎる」(耨・蓐・褥・縟・溽)
音の変化 ジョク:辱・蓐・褥・縟・溽 ドウ:耨
石の農具でくさぎる
耨 ドウ 耒部
解字 「耒(スキ)+辱(石の農具でくさぎる)」の会意。辱ジョクは、石の農具でくさぎる意であるが、はずかしめる意となったので、耒(スキ)をつけて本来の意味を表した。
意味 くさぎる。すき。くわ。「耨耕ドウコウ」(手スキで田畑の雑草をくさぎり耕すこと)
蓐 ジョク・しとね 艸部
解字 「艸(草)+辱(石の農具でくさぎる)」の会意形声。くさぎった草の意で、古くは軍隊が野営のとき草を切ってその上に寝たので敷き草の意。のち、草で編んだ敷物をいう。
意味 しとね(蓐)。草で編んだ敷物。むしろ。寝るとき下に敷く物。ねどこ。「蓐食ジョクショク」(朝早く出発する際に寝床で食事をとること)
褥 ジョク・しとね 衣部
解字 「衤(ぬの)+辱(=蓐。しとね)」の会意形声。ぬのでおおった蓐(しとね)の意で、ふとんの類をいう。
意味 しとね(褥)。やわらかいしきもの。ふとん。「産褥サンジョク」(出産のときに産婦の用いるねどこ)「褥婦ジョクフ」(産褥にいる女性。産婦)「褥医ジョクイ」(産婦人科医)「褥瘡ジョクソウ」(床ずれ)※ふとんが一般化する以前は草のしとねが使われたため、「褥医⇒蓐医」「褥瘡⇒蓐瘡」とも書かれる。
縟 ジョク 糸部
解字 「糸(色糸)+辱(=褥。布のふとん)」の会意形声。布のふとんに色糸で模様が刺繍してあること。いろかざり・あや、の意。また、模様が込入りすぎていること。
意味 (1)いろどり。あや。「縟采ジョクサイ」(美しく飾りたてる)「縟繍ジョクシュウ」(美しいぬいとり)「縟麗ジョクレイ」(飾りたてる) (2)模様が込入っているさま。「縟礼ジョクレイ」(込入った礼儀作法)「繁文縟礼ハンブンジョクレイ」(形式や手続きが複雑で面倒なこと) (3)(褥ジョクと通じ)しとね。ふとん。
溽 ジョク 氵部
解字 「氵(湿気)+辱(石の農具でくさぎる)」の会意形声。農具でくさぎるころ(雑草が繁茂する時期)の湿気の高いさま。
意味 湿度が高くてじっとりする。蒸し暑い。「溽暑ジョクショ」(蒸し暑いこと。陰暦6月の異称。夏の季語)
<紫色は常用漢字>