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タイトル写真はあくまでイメージでございます。。
朝のエントリーと一緒にUPしようと思っていたのですが、深みにはまってしまい、検証に時間がかかったので投稿を分けました。
車体がおおかた完成し、次は屋根を載せるわけですが、長年の勘で、ベンチレーターの配置になにかトラップがありそうだという嗅覚がはたらいたので調べてみました。すると案の定、Nゲージのプラキットが怪しいので修正した云々の記事が・・・。
嗅覚というと大げさで、実はVC図面を眺めていて、郵便室部分のベンチレーターが側面図と平面図で違っていたので疑問を抱いたのです。図には注釈記号(C)と書かれているのでその注釈があれば解決したのですが、残念ながら図中には書かれていませんでした。
「オハ61形の一族」など豪華資料の手持ちはありませんので実車写真から判定することにしました。ネット検索では後期車(106番以降)は真横に近い写真も含めて比較的多く出てきますが、前期車(1~105番)のいいアングルの写真は見つかりません。なので、手持ちの高岡駅で撮った写真をもとに検証してみることにしました。
仰角が大きくてかなり妻面寄りから撮った苦しい写真ですが、実態のわかる唯一の写真なので、とりあえずプリントアウトして脳内で台形補正を行いベンチレーター間隔を再現します(プログラムは非公開(笑))。

結果を図面に書き込んでみました。図面縮尺(約1/128)に合わせてミリ単位で記入してあります。上段の丸囲みが写真から読み取って補正した数値、その下がVC図面の平面図を測った数値、そして郵便室の上に3か所だけ書いてある[ ]の数字がVC図面の側面図を測った数値です。要は、郵便室上にある2個のベンチレーターの位置は平面図が正しく、もっと左寄りにあるのではないか、ということです。

見にくいと思いますので抜粋すると次のとおりです。左端から4個目から7個目までのベンチレーターの間隔でミリ単位です。
・写真判定:31.5,18,20
・平面図 :30.5,19,19.5
・側面図 :34.5,19,15.5
計測誤差を考えても、明らかに平面図の間隔が写真(実車)に近いと言えるのではないでしょうか。
さて、郵便室のベンチレーター配置はこれで決まったとして、客室や車掌室部分の配置もオカシイという記述もあって気になります。上の写真判定では客室部分も含めて平面図の位置で合っていそうだということにはなっていますが、念のためもう1車を検証してみたいと思います。
それは「碓氷峠鉄道文化むら」に保存されている107号車です。社番のとおり後期車ですが、大きな変更は郵便室のレイアウトで客室は変わっていないはずなので参考になると考えたのです。
写真も持っていますが、Googleマップの航空写真を見てみることにしました。これなら完全に真上からの写真なのでヘタな台形補正は要りません。ぐぐっと寄ってみると・・・
な、なんじゃこりゃ~!?
赤丸で囲ったのがオハユニ61ですが、なんとベンチレーターが等間隔に並んでいますよ!!??

Googleの航空写真はある意味“作られた”写真なので、プログラムの偶然か、はたまた人が勝手に描き換えたか・・・という可能性もあるかと思い自分で撮った写真を引っ張り出してみると、補正計算するまでもなく、見事に等間隔に並んでいました。。

(2016年5月撮影)
あんまり何度も愚痴は言いたくありませんが、ここでもやっぱり車両保存の意義を理解していない人たちなんだな~と落胆を隠せません。補修の際に相当錆びが進行してて同じ場所に取り付けられなかった・・・のかも知れませんが、「きれいに揃っててこっちの方がカッコいいでしょ?」とでも言っていそうでなんか怖いです。
ということで、ベンチレーター問題を斬ったつもりが、最後はまたまた某社の某事業に対するグチになってしまいました。お粗末!
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