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80分の1丁目16番地

ペーパースクラッチによる車両作りを中心に1/80、16.5ミリゲージの鉄道模型を楽しんでいます。

E653系1000番台の模型化を考える

2019-04-25 02:21:53 | 東北方面
運転会が終わって絶賛燃え尽き症候群を発症中であります。591系の追い込みの反動・・・。
まだフィニッシュが少し残っていますが、なかなか手に付きません。。

こういう時こそ浮気ダー!

という気にもならず、今年中にもう1本、レイアウトでガンガン走らせて楽しい特急車を作りたいなあ・・・と思ってロックオンしているE653系の「作り方」を少し研究してみることにしました。え、それこそ立派な浮気案件ではないかと??いやいや、それ、見解の相違ちゅうやつですよーww


こちらがターゲット。正確にはE653系1000番台ですね。常磐線から羽越線に転じて「いなほ」として活躍中の車両です。既報のとおり、出張ついでに酒田駅でひと通り模型化に必要な写真は撮影済み。図面も入手しています。なんとなれば水カツに里帰りしているやつを追いかけて細部を観察できなくもなし・・・などなど、製作に当たってのハードルは低い状況です。



ただ、情報が揃っていれば作りやすいかといえばそうでないことは皆さまもご存じのとおり。このクルマをざっと見るに、およそ次のような点がネックとなりそうです。
①複雑な車体断面
②複雑な前頭部
③シンプル過ぎて逆に作りにくい側窓


まず①から。車体裾は台枠部が垂直で、その上部から激しくS字カーブを描いています。平成版モハ62であります。しかしこれはまだいい。ペーパーでもうまくやればこのくらいの曲線は作り出せます。

(この写真は同種のボディを持つE257系(あずさ・かいじ)のもの)


屋根肩部分。これがクセ者です。Rの上に補強とランボードと雨樋を兼ねた“ネコ耳”状の「立ち上がり」部分があります。この写真ではわかりにくいですが、天頂部分の屋根カーブと肩のカーブがどうも連続していないように見え、いわゆる1枚もののヒラキとして車体が設計できるのか疑問が残ります。厳密にいえば肩のRも単一円ではなく、なにやら微妙な3円弧ぐらいの複合カーブになっているように見えます。(まあそこまで再現する気はないですけど・・・)



登場時の紹介記事に断面構造図があったので、これを見ながら検討しているのですがイマイチ決定打がない状況。“ネコ耳”どうしましょう??

(「鉄道ファン」1997年11月号 P.10より)


とりあえず形式図を参考に断面図を起こしました。これをベースにもう少し構造を検討しようと思います。



次に②の前頭部形状です。鋼体部分はある程度3次曲面でも、パテ盛って削って・・・とやっていけば出来るはずですが、3次曲面の運転台窓をどうするか。。



これは意外と簡単に解決できました。某ハンズで入手した直径120mmの「透明半球」。素材はPETで少々お高めですが、安価な塩ビのものよりも平面性が良いです。水平まわりの半径が良さげな部分を切り取って・・・



正確に寸法合わせてはいないけど雰囲気はOK!



最後に③側窓。一見なんてことなさそうですが、試作してみたところ意外と大変でした。



実車を観察すると、ガラス面はシーリング材とともに外板とほぼツライチです。コーナーのRは、外板はそれなり(推定R=65mm位)なのに対し内側のガラスは極めて小さく、真四角のまましらばっくれるか、わずかに角を落とすか迷うところです。

(この写真も同種のボディを持つE257系(あずさ・かいじ)のもの)


試作品としてはこんな構成にしてみました。左が外板で四隅はR=1mmの丸刀で抜いてあります。中央は内貼りで、外板よりも各辺0.5mmずつ小さく切り抜き、四隅は直角のままで周囲を黒塗装しています。右はガラス(エコーのポリカ製)で、四隅は外板に合わせたRをつけ、窓部分をマスキングしてフチを黒塗装。このマスキングの四隅はほんのわずかにカットして小さなRがついているように見せています。



3枚を重ねて組み立てたものがこちら。なかなかいい雰囲気ではあるのですが、いかんせん手間がかかりすぎな上に窓縁に塗った黒塗料(タミヤスプレー)もすぐ剥げそうです。窓縁の塗装をやめて内貼りの黒だけでも見え方は変わらないような気もしますが、接着剤を綺麗につけないと見苦しくなりそうです。セメダインスーパーXクリアの点付けでも見苦しくならないかなど、今少し研究してみたいと思います。



一応、台車なども逐次買い足しているので、できれば年内に1編成仕立ててみたいところですが、どうなりますやら。



ちなみに、塗装もオリジナルの「いなほ塗装」は手間がかかるので、簡便さと“映え”を狙ってハマナス色の1色塗りにしようと思っています。


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591系高速試験電車の製作(18)(塗装完了)

2019-04-18 23:39:41 | 東北方面
羽根の枚数を間違えたMc1。小手先の修正で済まそうと思ったら赤がどんどん消えてしまったので、いっそのこと全部消してやり直すことに。#400→#800→#1200→コンパウンドと研磨して下地を整えます。へたにコンパウンドなど使うものだから他の部分よりも格段にツルツル・すべすべになってしまいました。。




今度は間違えないようにストライプを3本入れ、赤を吹いて修正完了!




問題なのがこの丸っこいMc3。実車はどうやってマスキングしたのか興味あることころです。まあ車体表面がどうあれ、地面に対して平行と垂直がきちんと出ていればそう残念なことにはならないだろうと考え、なるべく遠くから透かして見るようにしながら慎重にマスキングしていきます。帯の位置はライト穴を基準に現物合わせで決めています。




格闘の末なんとかマスキングできました。油断すると糊が緩んでストライプがずれてくるので、マスキングが決まったら速攻で赤2号を吹いてしまいます。




続いて屋根も塗装します。タミヤのアルミシルバー(TS-17)を使いました。




内装と屋根上を整え、M2をひと足先に完成させました。高圧配管のみ積み残しとなっています。




Mc1とMc3も塗り上がりました。




今回は内装にも少し手を掛けています。阪急2000系の内装用にダウンロードしておいた木目調のパターン画像を使って客室仕切壁を作りました。




窓からのぞくといい感じ♪なおシートはTOMIXの485系普通車用リクライニングシートです。




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591系高速試験電車の製作(17)(塗装2色目)

2019-04-17 01:55:32 | 東北方面
続いて赤2号を吹きました。マスキングに思いのほか時間がかかり、Mc1とM2だけ先行させたのはいいのですが・・・



やらかしました。羽根が1枚足りん!!どうしてこうなった??(泣泣泣)



ま、リカバーの方法はだいたい脳内シミュレーションできたので、明日にはちゃんと4枚羽根になっていると思います。


マスキングを途中で諦めたMc3は難を逃れました。もし2両ともミスってたらと思うとぞっとします。そうなったらもう立ち直れません。。



ふて寝する時間もないので、とりあえずノーミスで来ているM2を仕上げていくことに。Hゴム窓にポスカで色差しし、形式のインレタを貼ってからタミヤの艶ありクリアーを吹きました。屋根のシルバーは最後にまとめて吹きます。



この車両は3車体で1両扱いなので形式番号はM2だけに記載されていたようです。不鮮明な写真をあれこれ画像処理して分析した結果、どうやら普通の特急車のようなステンレス切り文字が取り付けられていたようなので、エンドウの183系0番台完成車のインレタの余りを使って「クモハ591-1」と入れました。183系のくせになんで「クモハ」?と思いましたが、結果としてラクできたので細かいことは突っ込みますまい。




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591系高速試験電車の製作(16)(塗装1色目、ほか)

2019-04-16 02:10:07 | 東北方面
下地ができたので塗装を始めます。まずはクリーム4号を車内も含めて吹きます。F ModelsのFARBEのカンスプレーです。倒産直前に秋葉原の店舗でゲットしたもの。発色、ノズルの調子は良好です。



ヘンな顔でおなじみのM3のライトケースを作ります。t0.5mmプラ板にφ2.7mmの穴を開け、軽く座ぐりをして3mm砲弾型LED(赤・電球色)をごく少量の瞬着で接着します。ヘッド、テールの間には遮光用のプラ板を入れてありますが、これだけでは透けますから、このあと前面を残してすべて黒で塗り潰しています。



さらにLEDのすき間や周囲にポリパテを盛ってから整形し(左側)、コシのある薄紙(レポート用紙の表紙を利用)を巻きます。



出来あがりイメージはこんな感じ。車体とは別に塗って最後に再び差し込んで仕上げます。なお寒冷地型のタイフォンカバーはエコーのもので、裏側を少し削って後退角を緩めにしてから接着してあります。



ホイッスルカバーはKATOのホビセンで見つけたDD51北斗星用で、下側の前後の部分を斜めにカットしてから接着しました。




さて、今回の591系ですが、高速試験車ということで少し楽しい演出をしようと考えています。ブログに投稿された写真に触発され、今まで固辞し続けてきたフィギュアを載せます。



130km/h運転に挑む国鉄マンたち。この倍は載せたいのですがKATOのフィギュアって何気にデカいですね。。機関士(右端)はまあまあですが、駅員(左側2体)の方はちょっと大きいように感じます。



ゆくゆくは客室内にも測定機器や職員を置きたいですね。よく古い記録映像をみると冷房があまり効いていないのかシャツ1枚で測定している場面が出てきますが、こんなシーンも面白いのかなと思います。1970年頃といえば機材はアナログオシロスコープとかペンプロッターがバリバリ活躍してたのかな~?




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591系高速試験電車の製作(15)(車体のディティーリング)

2019-04-14 19:15:11 | 東北方面
過日のお座敷試運転で足回りは問題ない事が確認できたので、引き続き車体のディティーリングを進めていきます。

低運転台のMc1の運転室後方には車内換気用と思われるゴツいルーバーが設置されています。
作りやすくするためルーバー本体と枠を分けて作ることとし、ルーバーはピッチ0.5mmの波板から切り出して縦にスジをつけておきます。



板厚も0.5mmですが、そのまま貼るとさすがに出っ張りすぎるためボディの表層を剥いで埋め込む形にします。深さは目分量で恐らく0.15mmくらいですが、もう少し深くてよかったかも知れません。



穴に埋め込み、ペーパーから切り出した枠を貼って出来あがり。ん~やっぱりゴツ過ぎ。。? ちなみに運転台窓の周囲もシール紙で縁取りしましたが、こちらは実感的にできました。



続いて屋根上を作っていきます。この車両は交直両用電車ですが、485系などと違って屋上機器と呼べるものはほとんど付いていません。まずパンタ台とランボード、そして高圧配管の碍子台をそれぞれプラ板で作って接着します。写真は中間車M2で、実車は振り子作動時の変位を補正する空気移動式パンタとなっていますが、写真だけでは機構がよくわからないのでノーマルに搭載することにしました。



前の写真の奥に見えますが、M2の非パンタ側にはパンタグラフ断路器(だと思う・・・)が載っています。適当なパーツがないのでプラ板を貼り重ねて整形し、このような台座を作りました。この上に碍子が3本載ります。



足をつけて車端部に接着し、申し訳程度にパイピングを施しました。実車写真ではわからないのでモアの模型写真を参考にそれらしく引きまわしています。恐らく太い方が母線で細い方が駆動用の空気管と思われます。



隣のMc3にもパンタが載りますのでパンタ台、ランボードなどをプラ板から切り出して接着。手前のランボードの端に開いている穴は既製品の交流避雷器を差し込む穴です。



パンタグラフは手持ちのPS22Bを流用。フレームと一体成型されている「足」は細いのでカットしてしまい、張り出し部分にあるダミーの取付穴をφ1.2mmに拡大し、ここにパンタビスを通して固定することにします。幸い割れることはありませんでしたが、ほとんど首の皮1枚でつながった状態なので強度が保てるかどうか・・・。




ということで形的にはなんとかそれらしく出来あがったのですが、2つのパンタからの高圧母線を断路器のどの碍子にインプットし、ブレード(スイッチの役目をする端子)をどう渡したらよいのかわからずに悩んでいます。
「三角形(=碍子)のどれか1辺にマッチ棒(=ブレード)を1本置いて、①2パンタ集電(直流区間)、②Mc3の普通パンタ集電(交流区間)、③M2の空気移動式パンタ集電(同前)の3つのモードを切り替えよ」という問題。こーれは難題ですわww。。
ひょっとしてマッチ棒2本なら解けるのかな??


(頭の体操クイズ by高橋晋平)


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