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80分の1丁目16番地

ペーパースクラッチによる車両作りを中心に1/80、16.5ミリゲージの鉄道模型を楽しんでいます。

591系高速試験電車の製作(14)(下回りの塗装と配線)

2019-04-04 18:30:31 | 東北方面
床下機器がひと通り揃ったので台車ともども塗装します。

実車の下回りは黒ではなくライトグレーです。高速試験車らしい華やかさを強調するため、今回はタミヤのエアモデル用塗料のラインナップから「ライトゴーストグレイ」(AS-26)を選び、より明るい感じに仕上げることにしました。色あいは青みがかった明るい艶消しグレーで、画像だと差が出にくいですが、ウォームグレー系のカツミの床下機器と比較してみると少し違うのがおわかりいただけますでしょうか。台車は中間車に履かせるDT39で、車体に干渉しないよう、枕バネ以外の上部を1mmほど削りました。




両先頭車に使用するDT42です。別パーツとなっているボルスタアンカを取り付けた状態ですが、車体と仮に組み合わせてみたところ、幅、高さともオーバー気味だったので、いったん外して削ることにしました。なお、車体が軽めなので集電シュー(車軸集電)を取り付けてあります。




ボルスタアンカの加工の様子です。奥がオリジナル、手前が削った後で、中央にある本体取付用の突起と、左側のボルスタアンカ受けの上部をそれぞれ1mm程度削っています。




床板と台車を別々に塗装し再度組み立てたところです。モーターは同じ色だと返って目立つので暗めのグレーにしてあります。動力台車にも集電シューを取り付け済み。




中間車M2の車体を被せてみました。台車とのクリアランスが確保されています。モーターは目論見どおり隠れてくれました。




続いてMc1とMc3の連接部分を作りますが試験的にMc3を先行します。本体は厚さと強度がちょうど良い感じだったのでカツミの近鉄30000系用床下機器の端材を使用。幅10mm×長さ約30mmに切り出し、センターピン部分は2段重ねにしてφ5mmの穴を開けてあります。金属板はMcへ給電するための集電板で、先端部分がセンターピンの頭に接触するように折り曲げ、本体と一緒に床板に共止めしてあります。




集電板で受けた電気は取付ネジを介して床下に引き込み、床下機器やウェイトのすき間に落とし込んだビニールコードで前頭部へ送ります。




前頭側台車の脇から再び床上へ引き込みます。




床上はこんな感じで、左が前頭側台車のセンターピンに直結した接点、右側が連接側台車から引いてきた接点となります。接点はいずれもラグ端子をL字に折り曲げたもの。




実際に連結してみましょう。Mc側をM側に乗せ掛けた状態です。接点がセンターピンの頭に当たっているのがわかるかと思います。最初、M2と同じように床下から台車ボルスタの上に接点を当てようかとも思ったのですが、金属床のM2と違って木製床では十分なクリアランスが取れないため、このような方法になりました。




Mc3の車体を被せて試運転。S字カーブも快調に通過することが確認できたので、同じ方法でMc1も作っていきたいと思います。ちなみにまだLEDが仕込めていないため、問題なく給電できているかは未確認。(汗)




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591系高速試験電車の製作(13)(M2の床下機器、ほか)

2019-04-02 20:51:38 | 東北方面
昨日新元号が発表されました。
「令和」
1日たってやっと馴染んできた感があります。
もっとも、昭和生まれのオヤジとしては、「和」がリサイクルされたと知った時点で妙な安堵感とノスタルジーに包まれたのは言うまでもありません。
若者の感覚では「かっこいい」のだそうです。

さて、平成も残すところ1ヶ月を切りましたので591系の製作を急ぎましょう。というか、平成関係なしに運転会は半月後ですから・・・笑

中間車M2の床下を完成させます。ただでさえ資料が少ない本形式のなかでもM2を捉えた写真はごく少数しか見当たらず、床下の解明にかなり苦労しました。3連接車体で試験を行ったのがわずか1年であったこと、ふつうに写真を撮るとどうしても先頭車中心になってしまうことなどが原因かと思います。

そんななかでM2を真横から写した貴重な写真があります。鉄道技術の専門誌「JREA」1970年7月号に掲載されたものです。公式側サイドを写しています。これを見ると床下左端にクーラーユニットが設置されています。そして中央には何やらハシゴのようなものが見えます。その奥にはかなり大きい水タンクの影が見えます。右の窓のない部分は洗面所で流し管が2本下がっています。



床下を拡大してみます。このハシゴ状のブツの正体はいったい何なのでしょうか。ハシゴにしては1段の間隔が広すぎるし、ガードにしては守るものが水タンクぐらいしか見当たりません。何かのアンテナ?それともうまく振り子作用を引き出すためのバランスウェイト?(実際、M2は水タンクとクーラーユニットくらいしか積んでいないため、両Mcに比べて明らかに重心が高いように見えます。)
結局、真相はわからないまま着工したのですが、最後に思い付いたのが「水タンクの補強」または「水タンク釣り」そのものではないか?という予想です。車体は小さいですが両Mc分も含めた2ヶ所のトイレを備えるためかなり大きな水タンクを搭載しているらしく、もしかしたらその対策なのではないかと・・・




本体はペーパーで作ります。格子状に切り出すのが大変なので、縦と横の部材を別に作って貼り合わせることにしました。




床下中央にセメダインスーパーXクリアでベタ付けします。先に作っておいたクーラーユニットを向かって右側に接着。左側にはトイレ流し管と、形式図の記載に従って循環式汚物タンクも取り付けてあったのですが、どうもそれらしきものの影は見えず、そもそも1970年代初頭には地上処理設備も整っていなかったはずなので取り外しました。代わりにエコーの洗面所流し管を2本、接着剤で取り付けています。もし形式図の記載が正しいとすれば粉砕式汚物処理装置を積んでいた可能性はあります。粉砕式の実物は見たことはありませんが、構造図を見ると循環式よりもコンパクトに見えるので外からわかりにくい可能性はあります。




両Mcの床下機器ユニットを木製床板に貼ります。今後取り外すこともないと思うので接着剤で貼っています。空いた空間には補重のためのウェイトを貼り付けてあります。




集電不良防止のため、先頭側台車に近いキャブ内にも少し貼りました。今回はシートを入れるので客室内には何も置かないようにします。



これで3両分の床下が出来あがったので、次回は下まわりの塗装と連接機構の組み立てを行ってまいります。


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591系高速試験電車の製作(12)(Mc1、Mc3の床下機器・後編)

2019-03-31 03:01:44 | 東北方面
やり残していたMc1とMc3の機器を作りました。

まずこちらですが、Mc1の公式側に付いているもので、写真を見ると「Ch2」などと書かれていることから界磁チョッパ制御装置のようです。ヒノキ材を芯としてその上にペーパーを貼り重ね、枠取りした中に真鍮メッシュを埋め込んでフィルターを表現しています。




取り付けるとこうなります。




これは非公式側に付くもので、前のが主制御器ならこちらは主抵抗器なのでしょうか?同じくヒノキ材とペーパーで作ったベースにエバーグリーンの波板(サイディング)を、少し下向きになるように貼り付けています。




取り付けるとこうなります。左右に薄い機器箱を追加しています。




そしてこちらがMc3に付く主抵抗器?と思われる機器。通風口のフィンが少ないため中が良く見えるのですが、果たしてメッシュがあるのかないのか、あるとしたら奥なのか表面なのか写真からは判断できなかったのでそのままにしてあります。塗装後にスミ入れで中を目立たなくすることにしたいと思います。




取り付けるとこうなります。




これで両先頭車の床下機器はコンプリートできました。残るは中間車ですが、部品点数は少ないものの、またまた用途不明な機器・・・というか装置??が付いているので気が抜けません。詳細は次回。



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591系高速試験電車の製作(11)(Mc3の床下機器・前編)

2019-03-30 16:06:40 | 東北方面
東京地方では桜が満開を迎えたということですが寒いです。花冷えなうであります。なので花見は我慢して床下機器を作っています。

順番からいけば今回はMc1の後編となるわけですが、そうはならないのが浮気ブログのお約束。課題を積み残したままMc3の床下に突入します。

まずはこちら。TOMIXのモハネ582用床下ユニットから切り取った主変圧器です。冷却ファンのメッシュパターンが違うのと、恐らく全体の形状も違っていると思われますが、雰囲気的にはオッケーなのでこのまま使います。ただし、反対側に付く絶縁油の送油管?(右)は別の機器に当たってしまうので泣く泣く外すことに。。




というか、手前側の丸いハッチ状の部分も四角い板で覆ってしまうので、結局ほとんどオリジナルの面影はなくなってしまいました。冷却ファンの横腹に2本の"ツノ"が出ているので、t1.2ブラ板から切り出して貼り付けてあります。




図面を見ると主変圧器の隣に「特高圧○×△箱」(字が小さくて読めな~い!!)なる機器がつながれているので写真を見ながらそれらしく作ってみました。左の主変圧器と右の黒い箱の間にある機器一式です。電線類はなましたφ0.5真鍮線で表現しています。出っ張っているのか引っ込んでいるのか、影なのか実際に段差があるのか等々、写真だけからは判断がつかないものがほとんどで難儀しますが、機器1個1個を写した貴重な写真が残されているだけでも感謝しなくてはなりません。




同じサイドには遮断器が結構なスペースを占めて並んでいます。アークシュートは左から2列、3列、3列となっていますので、おなじみ近鉄30000系用を1枚購入し(写真下)、ジャンクボックスにあった切れ端(写真上)と組み合わせて作ることにします。




こんな感じになりました。




反対側は、まず一番端にクーラーユニットが付きますので、前回のMc1用と同じ方法でヒノキ、紙、プラ板のハイブリッド構成で作ります。上がMc3用で下の少し小ぶりのものが中間車M2用です。




それからMGらしからぬ形をしたMGらしきものもあるので作ります。近鉄30000系用床下機器に含まれるこの円筒形の物体が寸法、形的に使えそうだったのでこれをベースにします。




周囲にプラ板で枠を作り・・・




胴体には2本の補強リブを貼り、端面の冷却ファンと思われるものは小高の車輪に付いていたギザナットで表現しています。補強リブといいフレームといい、ずいぶん重いMGのようです。クーラーを含む3両分の給電対応だからでしょうか?




そしてこちらは主整流器。モハネ582に全く同じ形状のものが付いていたので、これに焼きまなしたφ0.5真鍮線でパイピングを追加しました。




公式側から見たところ。クーラーやMGなどがあります。こちら側はすべての機器がコンプリートできました。




非公式側は主制御器・主抵抗器(空いている部分)以外は出来ました。




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591系高速試験電車の製作(10)(Mc1の床下機器・前編)

2019-03-27 01:09:54 | 東北方面
運転会まで1ヵ月を切ったので591系の製作に戻りましょう。Mc1車の床下機器を作っていきます。

その前にこちら。先日、本蓮沼の駆け込み寺で見つけて回収してきたもの。TOMIXのモハネ582用床板です。591系も試験車両とはいえ交直両用電車なので、何か使えそうなパーツがあるんじゃないかと期待して買ってみました。




高圧回路の雄といえばこの主変圧器。ディティールフルで生ツバごっくんものです。はたしてこれはこのまま使えるのか?




ジャンクボックスをかき回しながら集めたパーツでとりあえず組んでみたMc1車の床下。最初はフルスクラッチやむなしと諦めていたんですが、こうしてみると既製品だけでけっこういけるもんですな。まん中やや左にあるぽっかり空いた空間には、主制御器と主抵抗器が一体になった(らしい)箱が付きます。こればかりは似たパーツがないので作らないと。。




すでにスクラッチしたものが1品あります。空調装置のハコ。上の写真の右手前に写っているのがそれです。ヒノキ材の芯の三方をパーパーで囲い、エバーグリーンの波板とt0.3のプラ板を貼ってそれらしく仕上げました。これと同じものがMc3車に、この2/3くらいの大きさのものがM2車にも付きます。




車体と組み合わせるとこんな感じになります。冒頭の主変圧器は高運転台のMc3車に搭載されるので今回はまだ出番がありませんでした。




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