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80分の1丁目16番地

ペーパースクラッチによる車両作りを中心に1/80、16.5ミリゲージの鉄道模型を楽しんでいます。

0系だより21(作るぞ!ブレーキ制御装置)

2011-06-01 22:13:01 | 新幹線
こんばんは。

いろいろ迷ったあげく、タイトルのとおり、難関のブレーキ制御装置をガチで作ることにしました。まあ完全なガチじゃなく、少し手は抜いていますが・・・


こちらがそのブツでございます。昭島市で図書館になっている21-100についているものの右側部分。前回の再掲です。肘コックが4コ並んでいて、裏側にはエアタンクがあるようです。何度見てもゲンナリしてきます(^^;



こちらが左半分。前回の写真では不鮮明でしたが、「リニア・鉄道館」で922形についていたものを撮ったのが比較的中まで見えるので、こちらを出しておきます。真ん中にリザーバタンクのようなものがあって、それを取り巻く配管があるだけで、全体的にはがらんどうです。これはこれで難しい・・・



まあとにかく作りましょう。
写真でお分かりのように、この装置は全体が「網」で包まれています。これを真鍮メッシュで、とも考えたのですが、それでなくても手間がかかるパーツなので、ここはあっさりペーパーの箱にすり代えることにしました。例によってバラのパーツを組み立てます。



左右、下、裏側の4面を組み立てたところで"中身"を作っていきます。



奥に隠れているエアタンクは実際は4本くらいあるようなのですが、外から見えるのは1本だけなので他は省きます。模型店で目についたエンドウの「各種タンクセット」から、小タンク4個を使うことにしました。人間の目はいい加減なもので、本当は大きい方が使えるかなと思って買ったところ大間違いでした。
ちなみに左下の2本はエアタンクではなく水タンクで、これはそのまま15形と27形の水タンクに使いました。



小エアタンクの下についているコックを削り、逆さにしてケースの右側に寄せて接着します。



空いている左側に置く小さなタンクは、プラパーツのランナーの"おしり"を使うことにしました。適度な太さと丸みがGood!



3mmくらいにカットして左側の空きスペースの中央に接着します。



肘コックがつく部分は台座をペーパーから切り出し、組み立てておきます。背板は1枚ものでも十分なのですが、実物のようにすき間から奥のエアタンクがチラチラ見えたほうが面白いので上下ニ分割にしました。



問題の肘コック。高価なロストのエアホースを買ってコックだけ使う、などという贅沢三昧はできませんから、これもプラの余りパーツを使うことにしました。ただ、困ったことにこの4本セットが3組しかありません。作りたいのは4両分なのですが・・・



ホース部分を残してランナーから切り取り、さらに肘コック本体と取付け足とに切り分けます。足の部分は、肘コックの下に出ている「栓」のようなものの表現に使います。偶然の発見に思わずニンマリ。。



先ほどの台座に肘コックを瞬着で貼り、その下側にφ1mmの穴を開けて「足」の丸い方をを表向きに突き刺します。どや?こんな感じで。



しかーし!観察が鋭い方はおわかりかと思いますが、肘コックが3組しかつきませんわ!

もちろん事前に大きさを測って、こりゃ入らんな・・・、と思ってコックのハンドルを少し削ったのですが、それでもダメでした・・・orz

まあ、もともと1両分足りなかったので、1両分を3個にすれば万事丸く収まるということで、このまま残りのもコック3組で作ることにします。


できあがったものを装置本体(エアタンクの側面)に接着したのち、φ0.5mm真鍮線で配管を表現。これも雰囲気重視で2本だけにしてあります。



さあできたゾ♪
いやぁしかし細かい細かい。こんなもんあと3個も作れるかな・・・



床下に接着して車体を被せてみる。
おッ、なかなか雰囲気出てるのでは?
これを励みにあと3個つくりましょう。。



さて、ブレーキ制御装置で精力を使い果たしてしまったので、コンプレッサーは思いっきり手を抜きます(^^;
E127系を作ったときに買ったエンドウ製で、ちょうど2個余ってたので流用することにしました。「205・211系等」となってますが、要はC2000タイプですな。



実際に床板に取り付けてみました。1/80だけど問題なく使えそうです。



いや、コンプだって作ってもいいんですよ。
けど、どんな形をしているのやら、さっぱりわからないのです。これまで色んなゼロ系の謎を解明してきましたが、未だにその姿を見たことがないのがコンプレッサーなのです。

搭載場所は偶数車の東京寄り海側。ところが「リニア・鉄道館」の36形は食堂車ゆえ、重量もしくはスペースの関係で27形に肩代わりさせているため搭載なし、同じ場所にある16形は収蔵コーナーなので床下を覗くことが不可能、そして青梅鉄道公園の22形は「安全のため」とやらで床下機器がごっそり取り払われてる始末。頼みの綱、広田氏の写真集でも、偶数車はことごとく博多寄りから撮ったものばかり、などなど。
0系偶数車とは、よほど縁がないと言わざるを得ません。

ちなみに形式は「MH1041-TC1000」という1000ℓタイプなので、この模型は2倍のハイスペック仕様という結果になりました(^^;


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0系だより20(奇数車床下機器の製作)

2011-05-30 16:09:24 | 新幹線
こんにちは。

床下機器の製作に入りました。

ただの箱、されど箱・・・
日曜で全部作っちゃえ!という意気込みは、結局、意気込みだけで終わりました(^^;
とりあえず奇数車の主要部分ができてきたのでご報告します。

今回は多くの床下機器がペーパー製になる見込みです。手持ちのヒノキ材で程よい寸法のものがないのと、平べったくて大きい箱モノが割と多いためです。

これは主制御器で、折り曲げだと角が甘くなるため、バラのパーツを貼り合せて箱にしていきます。左上が組み立てたものです。



奇数車にはMGがつきます。27形は大容量ですが15形は普通の小さいタイプなので、本体をφ6mm丸棒から切り出しました。



2枚貼り合せのペーパーにパンチで穴をあけ、カットして取付け台座を作ります。



それらしくデコレーションして完成。なお斜め下向きについている四角いもの2枚(実物では配線の引出口)は、斜め上向きにつくのが正解でした。スカートの中で見えないからこのままGo!



寸法が合う角材があるものは、それをアンコにしてまわりにペーパーを貼り付けていきます。ペーパーだけで箱にするよりラクで速い(^^)



これは1両につき2個装備している発電制動用の主抵抗器です。実物は抵抗器本体、冷却用送風器、給排気用ルーバー(左右1対)が一体となっているもので、形状も複雑ですが、模型ではこのようにシンプルな箱にして、左右の斜めの部分にルーバーを貼るだけにしました。



問題はこの装置が車体幅一杯につくので、固定してしまうと、下すぼまりになったスカートの関係で床板のつけはずしができなくなってしまうことです。そのため、これは別パーツ化しておいて、床板をはめてからネジで固定するようにしました。



ところで、これらの床下機器を作るのに、車体の窓抜きで出た廃材が活躍することになりました。捨てないで取っておいてよかったです。



できたパーツだけ図面に重ねてみました。この並びは「床の上から見た配置」になっています。かなりスカスカにみえますが、床下にぶら下げたウェイトを避けるため、各機器の奥行きを1/2から1/3にしてあるためです。しかし実車も車体が大きいため、18m級電車のような"ぎっしり感"はありません。



今回、奇数車、偶数車とも各2両作るため、床下機器も基本的に2組づつ作ります。これは27形用のパーツ。



さて、0系の床下機器でやっかいなのが2つあって、そのひとつは前回も書いた高圧機器まわり(高圧機器箱、主変圧器、冷却用送風機)。そしてもうひとつはというと、このブレーキ
制御装置です。金網のケースに収められていて、右半分はこのように大きなエアタンクが裏側に4本くらい積まれているようです。



左半分は結構スカスカでパイプが横に走っている程度なのですが、問題は右上に見える4組の"コックと栓のようなもの"。これはちょっと辛いものがあります。
ちなみに造形村製品では、ローレリーフ状のモールドでソツなくまとめられているようでして、アノ手法で写し取れないこともないですが、それじゃあんまりだし・・・



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0系だより19(哀愁の五線譜)

2011-05-29 00:28:43 | 新幹線
こんばんは。

ついに関東も梅雨入りしました。観測史上二番目に早いそうです。ペーパーモデラーにとって辛いシーズンが始まりました。

久しぶりに造形村のHPを覗いたら、0系の発売日が6月4日に決定したとの告知が載っていました。基本セットは5月末という情報もあったのですが、6月の一斉発売となったようです。わくわくしますね。当工場製も急がないと・・・

さて、その当工場製0系ですが、ここ数ヶ月間東奔西走した結果、側スカートの最終版の型紙ができあがりました。まるで五線譜のようです。ここにオタマジャクシならぬボルト穴をひたすらプレスしていくことになります。さんざん苦労した割に、結果を図にするとA4用紙半分にも満たないとは。。ホロリと哀愁を噛みしめています(^^;



そして訂正があります。「Dコックは車両の中心」は誤りでした。36形がたまたまど真ん中にきていただけで、他の3両はご覧のようにバラバラでした。もちろん"写真判定によると"という前提つきですが。



そして今は、床下機器のカタチ、大きさ、位置を最終調整中。
明日の日曜は床下機器を一気に作ってしまいましょうか。



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収穫あり

2011-05-24 13:05:05 | 新幹線
こんにちは。

行って参りました「リニア・鉄道館」@名古屋。

予定が押したので入場できたのは午後3時。4時半すぎには出ないといけないので、正味1時間半というタイトなスケジュールでしたが、36形食堂車を集中取材した結果、大いに収穫がありました。無理して行ってよかった~



36形は上の写真の21形と一緒に、堂々とメイン展示コーナーに展示されています。スペースの関係できれいな車両写真は撮れませんが、収蔵コーナーに押し込められている16形グリーン車や37形ビュフェ合造車に比べれば遥かに幸せものといえるでしょう。
もちろん、だからノコノコと巻尺片手にやってきたわけですが・・・(^^;

公式側のようす。手前がダイニング、奥が厨房です。
ご覧のようにスカートから床下までじっくり観察が可能です。



非公式側のようす。車両全体に通路が走っています。
こちらはプラットホームになっていて、車両との間もピッタリと塞がれているので、残念ながらスカートや床下は見えません。



通路のようす。とても狭く、大人どうしがすれ違うのはけっこう大変です。こんなので日々、営業していたんですね・・・
右側の窓が「富士山が見えるように」との配慮で後年設置されたという仕切壁の窓です。床面から窓下まで950mm、窓の天地寸法520mmでした。



で、メインはこちら。人目もはばからず、相変わらずこんなポッチを黙々と測って参りました(^^;
これは台車脇のスカート延長工事の名残り部分で、ボルトの大きさと間隔が違っているのがおわかりいただけるかと思います。



スカートどうしの継ぎ目部分、上の写真でいくと右側に写っている2列のボルトの間隔は設計上96mm。すなわち分割線を中心に左右48mmとなるはずですが、この車両も今まで見たものと同様、分割線が中心にきていないものがほとんどで、ボルトの間隔も92mmから99mmまでありました。しかし96mmというセオリーを知っていると、後々の計測誤差の調整が断然しやすくなります。


そしてこれも重要なポイント。Dコック(ドアコック)のフタとその位置を示す三角マークですね。これは車体の中央にきます。すなわち、これが車体長の1/2、12,250mmの位置にくるように計測誤差を調整していきます。



このほか台車中心との関係、前後の対称性などいくつかのポイントを押さえていった結果、ほぼ間違いないレベルで36形のスカート取付ボルト位置が解明できました。


あとは床下機器ですが、非公式側が直接目視できないこともあって、ちょっと不安が残りました。
総じて言えることは、偶数車の後位(形式図でいくと右側寄り)にある主変圧器や高圧機器箱などがそっくり前位(左寄り)へ移動している、ということです。
後位側は水タンクや厨房機器などがあるため重量配分の関係かなと思いますが、高圧機器を水周りから遠ざける意味もあったのかも知れません。

前に、床下機器は四角と丸とギザギザの3種類で済む、と書きましたが、横から見ると四角と思っていたのに丸いものが混じっていることがわかりました。これがそれなのですが、高圧機器箱と主変圧器をつなぐ部分です。



そしてこの一帯は図面で見ると各機器がバラバラなのですが、実際は3つくらいが一体化していて、実物を見てもおよそ全体像が理解できませんでした。もはや「四角い箱のカタマリ」で敵前逃亡するしかありません・・・


コンプレッサーは確かに見当たらず、27形に分担させたことがうかがえます。ところが本来ついている位置はこの写真のようにスカスカで、向こう側にあるブレーキ制御装置が丸見えになっていて、なぜ移動したのか不思議です。位置的には厨房側なので、これも重量配分の関係かなとも思いますが。。



しかし昭和30年代の「ブレーキ制御装置」ってメカメカしたつくりですねー。表側はこれよりはあっさりしているので助かるのですが、こっちが表だったらと思うと恐ろしい(^^;


あと、これはオマケで21形先頭車についているMGです。新幹線のMGってどんなのがついてるのかと思ったら、意外とフツーの形をしたコンパクトなものでした。



というわけでかなりハードでしたが、突撃取材は何とか成功裏に終わりました。出来不出来は別にして、納得のいく模型が作れそうです。


メジャーで必至に測っているとき、博物館の男性スタッフに「何をしているのですか?」と声を掛けられました。展示物を傷つけてはいけないというお咎めかと一瞬思いましたが、「私も鉄道が好きでこの仕事をやっているので、何をしているのか聞きたかったので」とのことでした。「模型を作るために調査をしています」と答えると、「できあがったらぜひ写真を送ってください」と言われました。
その時は時計を気にしながら必至に作業している最中だったので社交辞令的な返答しかできなかったのですが、後々考えてみると、これは真摯に対応しなければいけないなと思えてきました。お名前は聞き漏らしましたが、模型が出来上がったら写真を添えて、博物館気付で、お礼を兼ねた「ご報告状」を送ろうと考えています。


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新幹線0系電車の製作18(36形の鋼体が完成)

2011-05-23 00:13:24 | 新幹線
こんばんは。

4両目の0系、36形食堂車の鋼体が完成しました。
組み立て方は一緒なので省きます。

公式側からみたところ。右側が厨房で左側がダイニングです。



非公式側は通路になるので、同じ窓寸法・ピッチながら高い位置に窓が並ぶ独特のスタイルとなっています。



4両を並べてみました。
右側が15形+16形のグリーン車ユニット、左側が27形+36形のユニットです。



いやぁ意外と楽しいですね新幹線。
もうあと4両くらい作れそうな気がしてきました(^^ゞ
・・・けど押さえて押さえて。。
引き続き床下と屋根を仕上げていかなくてはいけませんが、とりあえず車体が完成したのでひと息入れたいと思います。


ところで36形は、広田氏の形式写真をもってしてもスカートや床下機器などのディティールが解明できなかったのですが、念ずれば通ず、このたび名古屋方面のヤボ用ができたので「リニア・鉄道館」へ寄って36形の一部始終を観察(計測)して参ります(^^)v


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