地球散歩♪

いもとなおこのBLOG

モザンビークの楽園編。

また会えるからね

2006年05月07日 | rwanda
同僚が休暇に入ってしまいました


私は1週間後にここを離れるため
もうルワンダで会うことはない

この8ヶ月間ずっと二人でやってきて
事務所立ち上げて
何でもかんでも 暗闇の中を彷徨っているみたいにわけがわからない中
二人でブツブツいいながら走り回ってきた
「戦友」って感じ

彼女がいなかったらやってこれませんでした

もう二人で ここキガリで お昼行ってまったりしたり
何本もビールあけたりすることもないんだなぁと思うと
すごーーーーーく淋しくなっちゃって
自然に涙が。。。


でもあるルワンダ人の前で泣いてたら
驚いて こう言われました

「そんな悲しみは僕にとっては全然意味がない

だって二人はまだ生きているんだから
いつか会えるじゃないか

僕なんて何人の友達や親戚が虐殺で殺されたか・・・

友達も 叔父も 叔母も 従兄弟も・・・」


彼は本当に辛そうにそう言うのです


そうだった
この国の人たちは そんな過去を抱えた人たちばっかりだったんだ

私たちは死ぬわけじゃない
一生のお別れじゃないものね

生きているから また会える

そう思ったら すーっと軽くなった

涙も(あんまり)出なくなった



でもホント ありがとうございました
二人でいたときが 一番の思い出

Stay in touch & all the best

ウムガンダに挑戦!

2006年05月06日 | rwanda
キガリの町を初めて訪れた人は決まって
その美しさに驚く

ゴミが落ちていないのです

他のアフリカ諸国は それはもうビニール袋やら紙くずやらでゴミゴミ状態なのですが
ここキガリは アスファルトも 緑も シンプルにそれだけで
ゴミに気分を害されることがないのです


なぜ?

まず この国では環境配慮のために
ビニール袋の使用が禁止されているから

素晴らしいでしょ? 途上国なのに 

スーパーに行くときも自分の籠をもっていかないと
紙袋を買わされる羽目になります


もうひとつ 街が綺麗な理由は ウムガンダ

毎月最後の土曜に行われる
全国民によるコミュニティ奉仕の日のこと

町内会がオーガナイズして
みんなでゴミを拾ったり 草を刈ったり 道路を修理したり
コミュニティにいいことをするのです 

これはやっぱり 大虐殺でバラバラになったコミュニティを
和解させようという試みを含まれているのかな

ルワンダ人はみんなちゃんと参加するのです
サボる人も中にはいるけど
最近は罰金制になってきたらしい
昔は罰金じゃなくてもみんなやってるから
やっぱりこの国は恐ろしい
決められたことはぜったいにやるのです
独裁っぽくて嫌だと批判する外国人もいます


そこで 念願の ウムガンダに参加してみました。

最後だからね
どんなものか見ておこうと思って

ウムガンダを組織するお母さんを持つお友達の
町内会で参加してみました


そこに着くと 10人くらいの若者が
2つの鍬を代わりばんこに使って草を刈ってて
周りの人はだらだらだべってました

他の人も 道端で突っ立ってて ぜんぜん仕事してません。


さて私は 何をやればいいのですか?

「はい」と大きなシャベルを渡されました

そして塀と家の隙間にあったぼうぼうの草を刈ってるところに連れて行かれて
「やれ」

やってみました
けっこうしんどい

「ムズングがウムガンダをやっている!!!」
たちまち人だかりができました
「テレビカメラを呼べ」まで言われました
いらん いらん 騒ぎすぎ

しかし やれと言われたからやったのだけど
・・・なんのために?と聞いても 返事なし。

そして中途半端に草をどけて おしまい。次の場所へ移動。

???? まだ終わってないんですけど?!

あんまどーでもいいらしい


次の場所へぞろぞろと歩いていった

どうやら毎回のウムガンダで
目的はさほど決まっていないらしい
計画性なく リーダーが決めたことをみんなでダラダラとやるらしい

歩いていくと そこには雨でぐちゃぐちゃになった道路がありました

そこに土レンガを運んで 上に乗せていくらしい ふむふむ
これから平らにするのかな?


数人が道路際の草を刈り始めました

道路を広くするのかな???


すると刈った後の草を
誰かがさっき乗せた土レンガの上に乗せていきました
それはまたたく間に
てんこもりになりました

????? ここ道路なんですけど?!

これからどうなるのか見守っていたら

意外にも ほったらかし。

えええーーーー?

そして誰かが言い出しました

「これはあまり意味がない」


そりゃ そうだろう?!?! 早く気づいてよっ!

しかしその人だけが草をどけ出して
周りの人はみんなぼーっと突っ立ってるだけ

そんな馬鹿な・・・


そんなことをダラダラとして
2時間くらい立ってしまいました

ウムガンダっていいことしてるんだと思ったけど
こんなに無駄なことをするときもあるのでした(ていうかいつもそうなのかもしれない)

国民総出でやるのに 

なんてもったいない

みんなでもっと計画練って
あそこの道路を直そうとか 綺麗な公園を作ろうとか
いろいろできることいっぱいあるのにね

ちょっとがっかり

でもルワンダらしいや

友遠方より来る

2006年05月02日 | rwanda
高校の同級生が「ホンマに来てもうた~」といいながら
遥々ルワンダに遊びにきてくれました

ほんとに遥々

彼女がいちいち驚くことが新鮮で
私も最初はそう思ってたなぁと思いながら
いつの間にかいろんなことが当たり前で
「アフリカ化」している自分に気づく

たとえば頭の上にモノを乗せる人たち
すんごい重い おっきいモノも乗せてる
オリンピック競技になったらけっこういい線いくんじゃないかというくらい
恐るべしバランス感覚
そのせいで彼らの背筋はぴんと伸びている

彼らにしてみれば 重たいものを手でかつぐより
頭に乗せることの方が自然で
それこそ「ていうか何で手で持ってんの?」と言われそうなもんだ


たとえば ルワンダにものすごい人がいること
「なんで夜にこんな人おんねん!家帰りーやー」とブツブツいう友達

人口密度が世界有数と言われるこの国では
行くところ行くところ 常に道路に人がうじゃうじゃいる
どんな農村でも 人がいない風景というのがない
その人たちがみんな外に出て
仲間と話してたり
ぼーっと立ってたり
たまに真夜中なのになぜか走ってたり

「しかしめっちゃ多いわ ヒト」と友達
「だって家は電気ないからさ 暇なんだよ だから子どももいっぱいできちゃうというわけよ」と私


たとえば 私たち外国人を見たら じーーーーーっと見つめずにいられない人々
私は今では天皇陛下みたいか どこかのセレブみたいに 
すぐに手を振ってしまう

たとえば 道路を横断するヤギや牛
歩行者は優先しないけど ヤギは優先する


たとえば その貧しさ

土壁の家 ボロボロの服を着た裸足の子どもたち
そういえば 最初は なんて貧しいんだろう
なんでこんなに世界は不公平なんだろうって思った
いつの間にかそんなことも全然考えなくなってて
逆に この間日本に帰ったときはその発展ぶりに唖然としてしまった


そして 使用人の扱い
うちには門番と
掃除・洗濯をしてくれるハウスボーイがいて
仕事で帰りは遅いし 洗濯機もないから いつも甘えてお願いしている
友達は慣れなくて 自分で洗濯していた

私も初めてアフリカに来た頃
日本人の家にメイドさんがいて
「なんで主婦のくせにメイドを雇うのだ?!」と不満に感じた

でも門番は必要だし 
ハウスボーイは この失業率の高いルワンダで
就職口を一個増やしてあげる慈善事業みたいなものだと思って雇った

でもいつからか 私の態度は明らかに「使用人」に対するそれに変わっていった
日本だと 万人が同じレベルで 階層なんて殆どないし
清掃婦のおばちゃんだって もっと言えば乞食だって みんな平等

今では 「仕事をしてもらうのは当たり前
だってお金を払ってるんだもの」と受け入れるだけじゃなくて
いつの間にか このろくすっぽ教育を受けてなくて 
英語もフランス語もできないで
一日中ぼーっとして
私に解雇されたら路頭に迷ってしまう人たちより
自分の方があきらかに崇高な人間だと思っている

もっと怖いのは 彼らに対して
「ありがとう」という感謝の言葉が出てこなくなってしまっていることだ


そんないろんなことを気づかせてくれた友達が
こそっと隠していったお手紙を昨晩発見した
(あまり自分で掃除しないから 危うくいつまでも見逃すところだった)

アフリカを見たいと思ってくれる日本人がすごく少ない中
大切な友達が 遥々来てくれたこと
来てよかったと言ってくれたことが すごく嬉しい
普段 私に対してなんか厳しいけど(笑)
自分を認めてくれてるみたいで嬉しかったです

遥々ルワンダまで来てくれた彼女に私はぜんぜんお金を出させなかったけど
彼女はいろいろ感謝して
壱万円を残していってくれた

日本に帰ってから返そうと思ったけど
なんかそれもかっこ悪いから
大虐殺の孤児の奨学金として寄付することにしたよ じゅんちゃん