一泊出張でレスボス島へ。
ここはトルコからボートでやってきた5000人くらいの難民が滞在中。
やっと、最悪の環境と言われるモリア・キャンプへ。
来るのに一年も経ってしまった。
どうして私は今まで平然と無視してきたんだろうと、行く前から自戒。
外から見ると、有刺鉄線で何重にも覆われて、かなり物騒な雰囲気。
刑務所みたい…。
キャンプには思ったよりスッと入れた。
IDの提示も普通は聞かれるのに。
簡単に入れちゃった。
人身売買の売人だって簡単に入れちゃうのか。
中は人でごった返した感じだった。
色んな人が行き来していた。
所狭しとコンテナの住居が並ぶ。
その中で長い列を待つ人。
病院の列、現金配布の列、昼食の列、弁護士との面会を待つ列。
雰囲気が最悪だった。
1500人の定員なのに、倍以上に膨れ上がっているから、
テントがぎっしりと並べられている。まるで罪人みたいな扱いの環境。
しかもいろんな人種のるつぼ。
これが怖い。
言語もバラッバラだから、統制が取れない。
みんな顔に酷い疲労を浮かべてる。
レイプだって頻発らしい。
その中でウロチョロとしている子どもたち。
ここにいる何百人もの子どもたちには、
教育の機会がない。
ここでずっと働いているNGOの肩を持つと、
キャンプは今年の初めまでは単身の男性のみのキャンプになっていたのだけれど、
最近ボートで着いた人々が膨れ上がって、
収容する場所がなくてこうなったらしい。
でも着いたばかりの人や家族もいるし、
もう一年以上ここにいて動けない人もいる。
子どもは、ここ数ヶ月間に着いた家族ばかりの筈。
それにしても子どものいる環境ではない。
こんなキャンプに入れられるとわかっていたら、
これからもどうなるかわからない、
トルコに送還されるかも知れないとわかっていたら、
そもそも国を出てきたのだろうか?
ある unaccompanied minor に会った。
保護者なしで1人で海を渡ってきた子どものことだ。
彼らはこの欧州難民危機の関心の約半分くらいを占める。
大半は15歳以上の男子。
ガーナの首都アクラから来たという。
私も14年前にアクラに住んでいたことを思い出して、
乗り合いバスの客引きが叫ぶフレーズを真似して、くすくす笑った。
彼はゲイではないけれど、
お金が必要で男性に体を売ったら、
反ホモセクシュアルの団体に殺されそうになって、
逃げてきたのだと言う。
アフリカにはホモセクシュアルは有罪な国もまだ沢山あって、
死刑になる国もある。
それで難民申請したけれど、
ガーナは紛争下にないからとの理由で、
申請は却下されたのだという。
これからどうなるの?と聞いたら、
トルコに返される、そうしたら刑務所に入れられる、と言う。
テレビで見るような話。
他に集まってきた3人の子たちも、理由は聞かなかったけれど、
似たような感じなのだろう。
みんな泣きそうな顔してる。
そりゃそうだ。
結局は、子どもなのだから。
今までも、ここに辿り着くまでに物凄い壮絶な旅を繰り返してきたのだろうけれど、
多分目的はヨーロッパに辿り着いて、
何とか仕事を見つける根拠なき目算で、
必死にやってきたのだろう。
それが今、一寸先は闇。
どんな気持ちで毎晩眠りについて、
どんな気持ちで朝目覚めるのか。
せめて教育の機会しか、私は与えられないんだけど、と前置きして、
貴方たちが何とかこの先役に立つスキルを学べるように、
何か目標を見つけられるように、
ちょっと頑張ってみるからね、と言っても、
精神的に不安定過ぎて、そういう気になれない、と言う。
気持ちはわかるんだけど。
こりゃいかん。
一番厄介な子どもたち。
でも子どもは子ども。
ここはトルコからボートでやってきた5000人くらいの難民が滞在中。
やっと、最悪の環境と言われるモリア・キャンプへ。
来るのに一年も経ってしまった。
どうして私は今まで平然と無視してきたんだろうと、行く前から自戒。
外から見ると、有刺鉄線で何重にも覆われて、かなり物騒な雰囲気。
刑務所みたい…。
キャンプには思ったよりスッと入れた。
IDの提示も普通は聞かれるのに。
簡単に入れちゃった。
人身売買の売人だって簡単に入れちゃうのか。
中は人でごった返した感じだった。
色んな人が行き来していた。
所狭しとコンテナの住居が並ぶ。
その中で長い列を待つ人。
病院の列、現金配布の列、昼食の列、弁護士との面会を待つ列。
雰囲気が最悪だった。
1500人の定員なのに、倍以上に膨れ上がっているから、
テントがぎっしりと並べられている。まるで罪人みたいな扱いの環境。
しかもいろんな人種のるつぼ。
これが怖い。
言語もバラッバラだから、統制が取れない。
みんな顔に酷い疲労を浮かべてる。
レイプだって頻発らしい。
その中でウロチョロとしている子どもたち。
ここにいる何百人もの子どもたちには、
教育の機会がない。
ここでずっと働いているNGOの肩を持つと、
キャンプは今年の初めまでは単身の男性のみのキャンプになっていたのだけれど、
最近ボートで着いた人々が膨れ上がって、
収容する場所がなくてこうなったらしい。
でも着いたばかりの人や家族もいるし、
もう一年以上ここにいて動けない人もいる。
子どもは、ここ数ヶ月間に着いた家族ばかりの筈。
それにしても子どものいる環境ではない。
こんなキャンプに入れられるとわかっていたら、
これからもどうなるかわからない、
トルコに送還されるかも知れないとわかっていたら、
そもそも国を出てきたのだろうか?
ある unaccompanied minor に会った。
保護者なしで1人で海を渡ってきた子どものことだ。
彼らはこの欧州難民危機の関心の約半分くらいを占める。
大半は15歳以上の男子。
ガーナの首都アクラから来たという。
私も14年前にアクラに住んでいたことを思い出して、
乗り合いバスの客引きが叫ぶフレーズを真似して、くすくす笑った。
彼はゲイではないけれど、
お金が必要で男性に体を売ったら、
反ホモセクシュアルの団体に殺されそうになって、
逃げてきたのだと言う。
アフリカにはホモセクシュアルは有罪な国もまだ沢山あって、
死刑になる国もある。
それで難民申請したけれど、
ガーナは紛争下にないからとの理由で、
申請は却下されたのだという。
これからどうなるの?と聞いたら、
トルコに返される、そうしたら刑務所に入れられる、と言う。
テレビで見るような話。
他に集まってきた3人の子たちも、理由は聞かなかったけれど、
似たような感じなのだろう。
みんな泣きそうな顔してる。
そりゃそうだ。
結局は、子どもなのだから。
今までも、ここに辿り着くまでに物凄い壮絶な旅を繰り返してきたのだろうけれど、
多分目的はヨーロッパに辿り着いて、
何とか仕事を見つける根拠なき目算で、
必死にやってきたのだろう。
それが今、一寸先は闇。
どんな気持ちで毎晩眠りについて、
どんな気持ちで朝目覚めるのか。
せめて教育の機会しか、私は与えられないんだけど、と前置きして、
貴方たちが何とかこの先役に立つスキルを学べるように、
何か目標を見つけられるように、
ちょっと頑張ってみるからね、と言っても、
精神的に不安定過ぎて、そういう気になれない、と言う。
気持ちはわかるんだけど。
こりゃいかん。
一番厄介な子どもたち。
でも子どもは子ども。