地球散歩♪

いもとなおこのBLOG

モザンビークの楽園編。

ある若者との会話

2007年01月27日 | sierra leone

こちらではいつも車移動ですが、外を歩くと必ずたくさんの人に声をかけられます。

「チャイナ!」

「チョンチンチャン」

が一番多い。中国人の方が日本人より身近なことは確か。

「ハロー、ホワイト・レディ」 「名前は?」 「こっちへ来い」

無視するか、微笑むかは、そのときの虫の居所によります。

子どもには大体手を振るけど。だってめちゃくちゃかわいいんだもん、この国の子どもは。

 

今朝は久々に外を歩いていて、シエラレオネ人の若者と会話しながら歩きました。

若者「名前は?」

私「なおこだよ。あなたは?」

若者「モハメドだよ。よろしくね。君は中国人?」

私「ううん、日本人」

若者「ふうん、日本人か。香港から来たのか?」

私「違う。東京」

若者「何の仕事してるの?」

私「日本政府の援助の仕事だよ。あなたは?」

若者「僕はケアテーカー(お手伝い)だよ。耳の・・・」(と耳を指す)

    ・・・ 耳のケアテーカー?!耳かき屋か?!

私「ふ、ふうん・・・」

若者「日本政府はこの国で何をしてくれているの?」

私「フリータウンの電力とかやってるのよ」

若者「そうなのか!シエラレオネのためにやってくれているのか・・・」

私「この国はお金がないからね」

若者「お金ない?そんなことない。ダイヤモンドも金も沢山ある。ぜーんぶ政府が横取りしちゃって、国民に還元しないで自分たちのポケットに入れてしまってるんだ、あいつらは!!!」

私「そうなのかね」

若者「僕は金持ちになったら、あなたに恩返しをしてあげるからね」

私「(耳かき屋で・・・)ありがと」

 

若者の間で、政府への不満は積もっているという話を聞くけど、このことです。

15年前から10年間続いた戦争も、こういうことが原因で起こったのに、政治家や有力者はいっこうに反省していないんだから。

しかしここの人たち、特に失業率80%以上とも言われる若者には、どうしたらお金を稼げるのか、よく考えてもらいたいものだ。

いくらでも需要は転がっているのに。気がつかないのかなぁ。やり方がわからないんだろうなぁ。

常に付加価値、より便利に、を考える日本人には理解しがたいのです。

もしかしたら、耳のケアテーカーで金持ちになる方法を企んでいるのかもしれないけど・・・!

 

注:写真はキャッサバの葉の油炒めとライス。シエラレオネはご飯が主食です。


Blood Diamond

2007年01月25日 | sierra leone

昨日は映画Blood Diamond観てきました 

えー 日本でも公開されていないのにシエラレオネで???

と思うかも知れないですが、フリータウンの高級レストラン『マンバ・ポイント』で毎週火曜日に行われる上映会で、今話題のレオナルド・ディカプリオ主演Blood Diamondが上映されたのです。

さすがに映画の舞台になったのだから、どこからか入手できたのだろう・・・と思いきや、 

しっかり海賊版でした。

どこかの劇場の人影とか映ってましたから。

まーダイヤモンドもバンバン密輸する国ですから。DVDくらいわけないです。

 

さてさて。批評。

         「・・・な~んかね・・・。」

 

まず、ストーリーが面白くない。ハリウッドっぽくて。

アクション?恋愛?イマイチ焦点定まってへんちゃう?

あとディカプリオはアカデミー賞主演男優賞にノミネートされていますが、たぶん受賞はできないと思います!

でもね、やっぱり嬉しいですよね。こうやって、この映画がきっかけとなって、世の中の人が、100%事実とは言えないまでも、こういうようなことがたった5年前までこの小さなシエラレオネという西アフリカの国で行われていたという事実を知ってくれることが。

特に少年兵のこと、ダイヤモンドのことは、今まで言葉だけは伝えられていても、あまり映像としては知られていないことですもんね。

だから歓迎!みなさんも日本に来たら是非見てくださいねーっ。

シエラレオネ人たちは、「もう平和なのに、悪いイメージが払拭されない!」って不満言っているみたいだけれど。

 

ところで、さすがにシエラレオネ在住のマニアックな人たちの批評は面白いです。

今回、職場の人たちと観てたのですが・・・

 

「シエラレオネなのに、朝陽が昇る分けないよね。ここで撮ってないのバレバレ」(実際撮影はモザンビーク辺りらしい)

「フリータウンの街並みがぜんぜん雰囲気違うよね。建物が綺麗すぎ」

 

・・・普通の人は気にしませんから、そんなこと!

 

ちなみに今は映画みたいな市内銃撃戦も、少年兵の誘拐、トレーニングもありませんので。

至って平和ですのでそこのところご了承を!


レバノン人万歳

2007年01月22日 | sierra leone

なかなか更新できていませんが・・・

私、めちゃ元気です!

 

お仕事の内容は、ルワンダのときと似ているところがかなりあるし、昔の知り合いがいるから物事がスムーズ!

あとネット環境もここはルワンダと違って整っているのです。

インターネットと、携帯電話は、レバノン商人たちがかなり快適なコミュニケーション環境を提供してくれています。全然フラストレーション溜まらないのは、ネットがいつもつながっているからだと思います。

ルワンダのときはそれで「んぎゃーーーーー!!!もぉーーーー!!!」って鼻息荒くなってましたもの。オホホ

今もファックスはつながりませんけど。

電気もないけどね。

ジェネレーターあるし。

水はちょこっとあるし。

 

しかしレバノン人ってすごい!

彼らがいなかったら、この国で仕事できないって言い切れます。

このちっちゃな国だけで、9000人くらいいるらしいけど、快適なサービスを提供してくれています。

中国人パワーもかなり高まってきているようですが、中国商人の影響は、シエラレオネのちょっと裕福な人か、一般の人にかかってきているのだと思う。たとえば安い衣類とか、百円ショップみたいな質のものは、そういう人たちに重宝がられているらしい。

レバノン人は、外国人の金持ち対象のビジネスが多いのです。旅行会社や、ちょっと良さげなレストランはレバノン人経営。ホテルや高級アパートも。

デマケができています。

本当は、シエラレオネ人に利益を与えたい。同じものを買うなら、レバノン人からじゃなくてシエラ人から・・・

でもね、最低限、充足していなければならないことがある。でなきゃ効率悪くて仕事にならないし、ストレス溜まるし!

というわけでレバノン人と仲良くしている私は、美しいプライベートビーチの恩恵にも肖り、今週もエネルギー充電完了(←去年から充電しすぎ?)

 

しかしあまりやりすぎるとびっくりされちゃうみたいなので

(ルワンダのときは”ブルドーザー”って言われたことがあるこの私。こんなにのんびり、おしとやかに仕事しているのに・・・

ぼちぼち行きまぁす

隣国ギニアの情勢が ちと不安です。。。


ハマターンと汚職、ときどき海。

2007年01月17日 | sierra leone

ハマターンとは、この時期西アフリカ一体を覆う、サハラ砂漠からやってくる砂風のこと。

終わりかけのハマターンに包まれたシエラレオネに、2年ぶりに帰ってきました。

ハマターンが吹くと、視界は悪いけれど、気温が少し下がって過ごしやすい。

海辺だからものすごい湿気で、髪の毛バクハツしてますが!(>_<) エーン

 

建物も、人も、友達も、透き通った海も、子どもたちの愛くるしい笑顔も、ぜーんぜん変わってない。

首都フリータウンに中国人が増えて、中国のスーパーマーケットが新しくできたくらいかしら。変わったのは。

ああ、あと、フリータウンのある地区に街頭が灯ったってみんな大騒ぎしています

あまりにも発展がないのは、ちょっとがっかり。

後退している気さえする。

 

それは、健全なリーダーシップの欠如。バッド・ガバナンスのせい。

聞こえてくるのは、汚職や窃盗や、政府の悪態ばかり。

 「世銀のプロジェクトで水力発電ダム作ってたでしょ。あれ、まだできてないの。長~い配電管をごっそり盗んだ奴がいてね」

「○○のM局長、覚えてるでしょ。ナオコ、良く打ち合わせに通ってたもんね。あの人、公金をがっつり使い込んで、今イギリスに逃げているのよ」

「相変わらず電気がないから、省庁は誰も仕事していないよ。何かにつけてドナー(援助供与国)からお金を巻き上げようとしているばかり」

 

下々の者たちは、こんな国の状況に愛想を尽かしているけれど、だからといって改善を目指すわけでもない。

そのまま放置している。

人間の開発指標177ヶ国中 176番目なのも、頷ける。

最下位のニジェールには雨が降らないから、仕方ないのかもって思えるけれど、シエラレオネは資源に恵まれている。

悪いのは、ぜーんぶ、人。

計画的な自立発展ができない、自分のことしか考えない人たち。

誰かが「シエラレオネ人ほど怠け者の国はない」って言ってた。

 

この国には、明るい未来がない。希望がない。

さて私たち、どうすればいいんだろう?

 

・・・と嘆きつつ、仕事のことさえ考えなければ、この国サイコーです

週末の海で、ハッピーを充電。

久しぶりに会う友達も、ほんっとに温かくて、涙出そう。

やっぱりシエラレオネが大好き。

こんな感じでアフリカ復帰しました。


心得

2007年01月07日 | development

今度のアフリカ出張はたった3ヶ月弱なのに、ちょっとした緊張感というか、気合いというか、むしろ”憂い”に近い気持ちが消えない。

初めてアフリカに行ったときは、辛いなんて感じたこともなかった。今考えると、けっこうオンボロホテルに泊まっていたけれど、本気で御殿だと思っていた。

あれから3年強、一丁前にいくつかのアフリカの国で仕事をしてきて、そんな潔い姿勢もどこへやら・・・

2年ぶりに思い出のシエラレオネに戻ることはとても楽しみ。アフリカでのお仕事再開も楽しみ。

でもやっぱり色んなことが不便で、ストレスは溜まるんだろうって。停電とか、電話の不通とか、ネットの遅さとか・・・

だけど一番嫌なことは、

          汚い(流れない)トイレ。

 

ほんと、トイレが汚いのだけは、辛い。大抵は水が出ない場合が多い。

外国人が利用する綺麗なホテルかレストランじゃない限り、大抵はトイレが酷い。

とてもじゃないけど便座に座りたくないし、「あのー これはどうやって使うのでしょうか?」というトイレも地方に行ったりするとある。

これだけはカンベンなのです。

トイレをガマンするから膀胱炎になりそう。

そうすると、すべてにおいて心が安らげなくなってしまう。

 

・・・何て弱気になることもある今日この頃ですが、せっせと渡航準備と壮行会の毎日です。

今日、沢山お土産を買ってきた。

久しぶりに会う人たちに持っていくものだけでスーツケースが埋まってしまいそうです(>_<)

再会が楽しみな人たちばっかりだけど、中でも沢山お土産を買っちゃったのは、首都から少し離れたルンサーという小さな田舎町にいる、宣教師のシスター根岸です。

もう何十年もシエラレオネで子どもたちを支えているシスター。内戦時には銃口を突きつけられて生き延びた話をしてくれました。そんな恐ろしい体験をしても、シエラレオネの田舎で生き続けている。日本で資金集めをして、身を粉にして捧げている。

本当に、同じ人間でこういう方がいるんだって感動したし、言い表せないほど尊敬するし、普段はあまり関心がないキリスト教さえも、ちょっとかじってみようかなとまで思ってしまった。

あともう一人シスターがいて、その方はまだいるのか怪しいのだけれど、前に行ったときに、スパゲティにのりたまふりかけかけて食べているのが笑えました

こんな地の果てみたいな場所で、のりたまふりかけスパかよっ 

 in 2004

 

だからこのシスターお二人に日本の味を持って行こうと買ってきました↓

 

私は首都のホテル暮らしで、たった3ヶ月弱。

お二人の足の爪にも及びませぬ。

 

いざ、2年ぶりのシエラへ。


ワールド・スイム・フォー・マラリア 近況報告

2007年01月02日 | development
このブログをずっと見て下さっている方は「今更・・・」と思われるかもしれませんが

2005年12月3日を中心に「マラリアで苦しむ人々を助けるために泳ごう!」と

世界中で行われたチャリティ・スイム・イベント『ワールド・スイム・フォー・マラリア』

日本では

スイム参加人数: 28,107名
募金総額: 4,913,405円

世界では

スイム参加人数: 262,411名
募金総額: 1,300,330ドル (約 1億4613万円)

が集まりました


その後どうなっているかと申しますと・・・

こちらをご覧下さい

ごらんのように、みなさまの募金によって購入された”蚊帳”がアフリカやアジア、カリブ海の各地に配布されています

「配布完了」っていう赤いチェックが入っている国をクリックすると
蚊帳が実際に配布されている場面の写真も見られます!

ご協力下さった皆様、本当に有難うございました。

この場をお借りして、スタッフ一同より、心から感謝申し上げます。

私の10キロ泳を応援してくださった方々、本当に感謝感謝です。皆様のお陰で、20℃ない激寒のナイロビのプールで泳ぎ切れました。また改めてメールさせていただきます。


ところどころ、和訳ができていなくて大変申し訳ございません。

それだけでなく、すべてにおいて本当に足りない面ばかりで、折角ご協力頂いた方々に不愉快な思いをさせてしまっていることも多いと思います。


英国本部では2008年のWSM2実施に向けて動きがあるようで・・・
私自身、正直、脆弱な体制のもと、2008年の開催は非常に困難と考えていまして、
今、関係者と協議を進めているところです。

しかし日本だけ参加しないわけにはいきません。

自分が関わらないわけにいかないのも百も承知です。

よく考えて、結論を出したいと思っております。


いつものブログと打って変わって、真面目な文章になってしまいましたが、私の反省と自戒と感謝の念をこめて。

今後ともどうぞ宜しくお願いします。

井本直歩子 拝

猪 珍プレー

2007年01月02日 | kenya
あけましておめでとうございます

は~ 日本のお正月、サイコー。


いつも海外で年越しだったので 干支がわからなくなってしまうのですが

今年は猪。

ということで、

ケニアの首都ナイロビの”キリン公園” Giraffe Parkで出会ったイボイノシシたちをご紹介します~

ジラフ・パークには数匹のキリンと、イボイノシシがゴロゴロいるのですが、
キリンそっちのけで私が釘付けになったのが、

こいつら↓




肘をつくイノシシたち。

 ほら


 よいしょっと

 あーしんどいわ

おかしいって!

でもみんなこうなの。

「そっちの方が楽なのですかぁ???」ってどんだけ聞きたかったことか。


今年もこんな風に
のんびりいきたいと思いまーす

今年も宜しくお願いします!