地球散歩♪

いもとなおこのBLOG

モザンビークの楽園編。

そして、爆睡。

2017年01月09日 | middle east
うたた寝の筈の不貞寝は、とんでもなく長い眠りを誘った。

あれ、ここはどこだ…?
そうか、トルコにいるんだった…。

最初に起きたのは数時間あとで、
とりあえず、相変わらず人種のるつぼみたいになっているロビーに降りて、
まだみんながいることを確認し、
家族や親しい人に連絡した。

ランチに食いっぱぐれたので、
またゴテゴテ装飾の部屋に戻って、
キンキラキンのベッドカバーの下に潜り込んだ。
途中で何度か、廊下にいる若者のキャッキャキャッキャ五月蝿い声で起こされたけれど、
いいよなぁ、若者は…
こんなトラブルもみんなと一緒で楽しいんだろうなぁ…
インドネシアからの旅行者かなぁ…
などと思っているうちにまた眠りに落ち、
そうこうしているうちに、
朝の5時くらいになっていた。

よく寝てたな…
昼も夜もご飯食べずに…
って、えええっ!
16時間くらい寝とるやないか!
赤ちゃん以来か!

忌々しいほどの装飾の部屋は、案外寝やすかったらしい。
時差ボケのせいだけではない、
何かの催眠術にかけられたに違いない。
いや、違う。
出発の前日、終電過ぎてもカラオケしてたからか…。
親友たちを私のスマロスに付き合わせて…。

そんなことより、この状況でこれだけ寝ることができてしまった自分に、乾杯。
ひょっとしてもう誰も居なくなってたりして。

とりあえずお風呂に入り、
さっぱりしたところで朝ごはんへ。←まだ落ち着いてる

朝食会場はまだ早いのに人がいっぱいで、置いてきぼりじゃなかったことに安心した。
みんなお皿を山盛りしてモリモリ食べていた。
こういうとき、人間はサバイバル・モードになるのだと思う。
私も適度に食べて、
またロビーでwifiに繋げようとしたけれど、繋がらなかった。
最悪だ。

どうしたもんかと考えていたところ、
かつての即席相棒だったベルギー人が声をかけてきた。

「Oh hey!どこに行ってしまったかと心配してたよ!
タクシーに乗って、誘拐されたかと!」

かつての相棒は、やはりそういう甲斐性のある人だったことを確認して、私は自分の目に狂いがなかったことを嬉しく思った。

ベルギー「僕はこれから空港に行くよ。
こちらから動かないとどうにもならない。
火曜日には絶対にベルギーに帰らないといけないから」
私「でもイスタンブール発着は大雪で全線ストップしているみたいだけど?」
ベルギー「いや、まずは動かないと!」

10ユーロのタクシーに動かなかった彼は、
ここで動くのか。
でも私の中のギャンブル精神は、
なぜかここでGOサインを出さなかった。
私は直感に従って人生の半分生きてきたのだ。

彼を見たのはこれが最後だった。
とうとう台湾人妻との馴れ初めは聞けなかった。

アンタルヤのホテルに滞在

2017年01月09日 | middle east



バッゲージクレイムでは、
色んな空港から漂着したスーツケースたちがベルトから放り出され、
ぐっちゃぐちゃに転がっていた。
一通り探して、自分の荷物がないことを確認し、
しばらくボーッと待っていたけれど、
いてもたっても居られなくなり、
私はぐっちゃぐちゃに放り出されたスーツケースたちを整頓し始めた。
間にちゃんと通路も作ったりして。
だって、日本人なんだもん。
ああ、気持ちいい。

小一時間くらいそうして過ごしたのち、
無事にスーツケースが出てきて、
ホテルの予約も何とかゲットしたけれど、
空港の外に出たら、
また何の情報もなく、
外で長い間待たされる。
出た、このリアル放置。
どうしてこういうときに、
スタッフで話し合って、
「じゃあ君は外で客をシャトルバスで誘導して」とか
「あと何分位でバスが来ますのでここで待っていてください」と知らせるとか、
何とか考えないものなんだろうか。

ここは日本ではないのだ…。

うろうろしながら聞いても、誰も何も知らない。
第一、大半のトルコ人は英語を話さない。
100人くらいでみんなで待っていても、
本当にシャトルバスが来るのかどうかもわからないので、
私はタクシーでホテルに向かうことにした。
ホテルまでは10~15ユーロというので、
特に疲れているわけでもなかったけれど、
これ以上情報もなく待ち続けて、振り回されるのが嫌だった。
ベルギー人の即席相棒は一緒に来るのを躊躇して断ったから、
一人で向かった。
(あとで聞いたらそのあと10分後くらいにシャトルバスは来たらしい)


ホテルは同じくイスタンブールを回避して足留めになった旅行客で溢れていた。
そんなことより、ホテルの装飾がどエライことになっとるやないか。
キンキラキン、シャンデリア、さらにソファーの色は紫…。
奥にホストクラブみたいな美容室があり、
一度入ると色々厄介なことになりそうだ。


どさくさに紛れて、
中国人やインドネシア人の客たちは、
階段の踊り場でポーズを決めて写真撮影などしてる。
あああ。


自分の階に着くと、
そこはカラオケボックスさながらの、
ピンクの照明。
もう自分の状況が不思議すぎて、
忌々しくさえ感じる。
しかも部屋にはwi-fiが繋がってない。
私は、まだお昼前の11時だけれど、
とりあえずふて寝することにした。


小説風に、トルコ足留め記

2017年01月08日 | middle east
やれやれ、日本でもう一泊待てば良かったか…。
積雪のためにイスタンブールは発着どちらの便も全面的にストップしていると機内アナウンスが流れた。
アンタリアという聞いたこともないトルコ南部の町の空港で降ろされるらしい。
イスタンブールに降ろされるならまだしも、
こんな知らない街で時間を潰すことになるなんて…。

イスタンブールーアテネ間が欠航になったと成田を出る前に知った時点で、
大人しくもう一泊待っていれば良かったのだ。
そうしたら、また、起きたら美味しい朝ごはんが並んでいる日が1日延びたのに…。

しかし、10時間余りの飛行中に天候が変わるかも知れないし、
イスタンブールまでいけば、
アテネまであと一時間足らずだから、
たとえ足留めをくらったとしても、
時差ボケ対応で楽になる筈だ、と、
超楽観主義の私はたかを括っていたのだ。

アンタリアの空港に放り出された私たち乗客は、
次に何が起こるのか何の情報もないまま、
ブツブツ文句を言いながら、
空港をさまよった。

ターキッシュ航空のこんな扱いはこれで2回目だから、
「大丈夫、何とかなりますよ」と私は見知らぬ人たち相手に先輩ヅラしている。
一体何の先輩なんだ。
しかも根拠のない慰めに、あまり効果はないらしい。

第一、飛行機から降ろされても、
ターキッシュ航空のスタッフは誰もいないのだ。
ターキッシュ航空のカウンターだって見当たらない。
ホテルに行かせてもらえるのか、
荷物はどうするのか、
次の便はいつなのか…。

「もう二度とこの航空会社は使わない!」
と鼻息荒く吐き捨てる赤毛の女の子。
ごもっともなんだけれど、
でも冬場の雪シーズンさえ避ければ、
安いし、ご飯はまあまあ美味しいし、
何しろアテネー東京間の乗り継ぎを考えると、捨てがたいエアラインなんだ。
とたまに合理主義になる私は思う。

他の乗客が向かう方向に、
ゾロゾロと着いていく。
「214番ゲートに行けばいいらしい」
誰かが言って、
とりあえず向かってみる。
何にしろ、アナウンスは皆無なのだ。
こういうとき、一度同じトラブルを経験しているのは強い。
何となく、直感で動ける。
一回目のときも、不安にはならなかった自分は、
本当に肝が据わっていると思うけれど。

同じ飛行機で見かけたような人たちと情報交換しながら、
迷っていそうな人に声をかけ合いながら、
導かれる方向に進む。
見知らぬ人たちと、運命共同体になる。
リアリティTVショーみたいだ。

こういうとき、チームで動くのは心強い。
1年前にイスタンブールで大雪のため30時間足留めをくらったときは、
旅慣れしていない若い女の子が相棒となった。
アイルランドだったかの出身の彼女は、
日本で英語の教師をしていて、
でもこんなトラブルには慣れていなくて、一人では泣きそうだから、
一緒に行動しても構わないかと着いてきた。

今回は、ベルギー出身の丸刈りのお兄ちゃんとなんとなくペアで動くことになった。
彼は年末に台湾で台湾人の方と結婚したばかりで、
日本で新婚旅行を楽しんだ帰りだった。
新妻は台湾経由で、あとでベルギー入りするから、
今回は一人だとか。
馴れ初めを聞きたい気持ちをぐっと堪えた。
だってまだ出会って15分くらいだから。

214番ゲートに着くと、
人だかりができていて、
ターキッシュ航空スタッフらしき人たちが、
パスポートを回収していた。
よし。
何とか光が見えた。
そこを突破したら、
今度は荷物を引き取って、
ホテルのクーポン券を貰う。ハズだ。
毎回のステップに、
ゲームみたいに難関が待っていて、
それをクリアして次に進むのだ。

謹賀新年

2017年01月08日 | japan
遅くなりましたが、明けましておめでとうございます!

今年も主にギリシャから投稿することになるのですが、
新年は久しぶりに東京で迎えました。
でも時差ボケ(とスマロス)で紅白も除夜の鐘もスルーし、
年が明けてからは伊豆で温泉三昧。
のんびりと過ごすことができました。











ああ、日本はいいなぁ。
人が親切で、
物事がきちんと動く。

国際ニュース番組観なければ、
世の中結構楽観的に生きられるんだ。

しかし、一気に引き戻される現実。
今はイスタンブールの大雪のため、
トルコの南部のホテルに、
見知らぬ旅行客たちと一緒に難民化しています。

なぜこんなことはなったのかは次の投稿で…

今年もこんなハプニングばかりの当ブログ、どうかご贔屓に!